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第四十九話◆

第四十九話

 家に帰り着くと、悠子が腰に手を当ててこっちをにらんでいた。うわ、なんだかデジャヴ?

「お兄さん、遅くなるならなるって言ってよ!」

「ご、ごめんね悠子」

 そのままリビングへと向かうとテーブルの上に様々な洋風料理がおかれていた。コーンスープにハンバーグなど。見た目は少しぐちゃぐちゃだったが、この短期間のうちに卵料理しか(しかもへたくそ)作れなかった素人とは思えない上達振りである。意外と料理の才能があるのかもしれない。

「……えーと、これはどうしたの?」

「ちょ、ちょっと作りすぎただけよ。お兄さんが帰ってくるのが遅いからいろいろ試してたらこんなになったの!責任とって全部食べてよ!」

 僕の前に座って手を合わせてさっさと食べ始める。がっつきながら、ぐるぐる眼鏡の奥の瞳は何かしらの感情を僕に見せることなく料理だけを見ていた。

「じゃ、僕もいただきます」

 とにもかくにも、これだけの量を二人で食べるとなるとちぃっときついかな?二人分のはずだが僕の皿の上にはどうやらソースの違う四つのハンバーグ置かれているし、コーンスープはいつもの二倍の量。

 腰をすえて、長期戦を覚悟する。



―――――――



 膨大な食事を二人だけで片付けて一息入れた後に皿洗いを始める。

悠子はあれ以降まったくしゃべらずにソファーに寝転がってテレビを見ている。食べた後に寝転がるのは行儀が悪いが、消化にはいいらしい。そんな胃に優しいことをしている悠子はとあるお笑い番組を見ているのだが、彼女は一切笑わずにそれを毎回見ている。きっと、悠子を前にして彼らがコントなどをしたら気まずい空気が流れるに違いない。

 そんな悠子にそういえば料理の感想を言っていなかったことに気がついた。

「悠子」

「何?」

「おいしかったよ」

「……お世辞、そんなの言わなくていいわよ」

「お世辞じゃないよ、この前の目玉焼きよりおいしかったって意味」

「ああ、なるほどね」

 合点がいったとばかりにこっちを見てくる。

「ねぇ、そういえば何で今日は遅かったの?」

「ああ、ちょっと図書館の地下蔵書点検をしなくちゃいけなかったから」

「図書館の地下蔵書?」

 いつもだったらふぅん、そうとか、あっそとかそんな感じのやる気ない返事しか返ってこないのだが今日に限って食いついてきた。

「それ、どのぐらいあるの?」

「ええと、詳しく知らないけど結構あるよ。一人で蔵書点検すると一週間ぐらいかかるって言うし」

「……ねぇ、それってまだ終わってないのよね?」

 首をかしげる僕に悠子はそんなことを言ってきた。

「うん、まだ明日も行かないといけないんだよ」

「じゃあ、私も連れて行って。確か、地下に行くのには条件があったって思うから」

「そうだっけ?」

 そんなことが決められていただろうかと首をかしげてみたが思い出せないし、無意味な行動だろう。

「まぁ、いいや。とりあえず明日聞いておくよ」

「約束よ……そういえばこれが始めてするお兄さんとの約束ね」

「え?」

「あ、いや、なんでもない。私、お風呂はいってくるから」

 あいまいなことを言いながら、汚したエプロンと僕を残して悠子は浴室のほうへとかけていく。

 テレビはいまだ消されておらず、場をしらけさせた芸人がちょうど僕と同じように固まっていた。


ついに次回で第五十回目。別段何も用意していませんが……困ったものですね、何か面白いことをすればいいのですが……まぁ、それはおいておくとしましょう。話は変わりますがあなたは姉萌えですか、妹萌えですかと尋ねられたら間違いなく雨月は姉萌えだと言います。スタイルがよくて長髪、スーツ姿がよく似合う人にめちゃくちゃあこがれています。ですが、現実は厳しいもので雨月の姉はロリ姉なのですよ。妹持っている人は妹萌えになりにくいとよく言われますが逆は若干違います。だって、姉萌えにはさらにロリっぽい姉貴に萌えるかスタイル抜群の姉貴に萌えるか選択肢があるのです。ここで力説していてもいろいろとあれですのでこの程度にしておきます。最初に言うべきところを遅れてしまいました、申し訳ありません……このネタ、わかる人いるでしょうか?まぁ、それはおいておきましょう。次回で五十話突破!これも日ごろの皆様の応援の賜物です。評価してくださった方、感想を下さった方、メッセージをくれたちなみにゼロには感謝しつくせない限りです。嘘っぽいよとか思うかもしれませんが言葉足らずで申し訳ないと重ねて頭を下げます。モニター越しですが雨月が頭を下げている姿をご想像ください。

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