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第四十八話◆

第四十八話

 百合さんいわく、蔵書点検などはっきり言って一週間ほどかかるらしい。僕に何かメリットはないのだろうか?

「つまり、今日から約一週間近くここにいないといけないってこと?」

「いや、下校時間には帰らないといけないから泊り込みじゃない」

 泊まりこんでまでする仕事なのだろうか?逃げようかな?そんな後ろめたい気持ちが出てくるがそんなときに限って百合さんは僕の腕を掴んでいたりする。

「あらぁ〜……こんな暗いところに女の子二人残しちゃうほど霧之助くぅ〜んはひどいやつなのかしらぁ?」

「……怖い」

 どすっという音が肩から聞こえる。

「せっかく人が野々村悠の真似をしてやったのに」

 ぶすっとした調子でそんなことを言う。

「いや、何で悠の真似を?」

「え?野々村悠のことを好きなんだからだろ?」

「いや、まぁ、友人としてはそれは好きだけどさ」

 雪ちゃんは僕と百合さんがだべっている間も一生懸命名簿片手に点検をしている。よくよく考えてみたら地下室なんてめったに入らないからいちいち蔵書なんて点検しなくていいのではないのだろうか?しかし、誰かがさぼってそれからずっとさぼった後にここのどの本かがなくなっていたらいつからなくなったのかわからずじまいということになるのだろう。

「あ、あ〜……そうだったのか。私はずっとお前が恋人として野々村悠のことを好きだと思ってたよ」

 よくわからないが気まずそうに百合さんは頭をかいていたりする。首をかしげながらもうなずく。

「いや、まず恋人じゃないから」

「じゃあ、何で噂になってるようなことをしたんだ?」

「まぁ、それにはいろいろと問題があってね」

 それから約二十分かけて事情を説明。もちろん、洋一郎とどうやってあったのかなどもきちんと話したのだが最後に百合さんはため息をついた。

「そういうことは、友人が軽々しくやるものなのか?」

「やるんじゃない?」

 そういうと頭を押さえて百合さんは特大のため息をつくのだった。やれやれ、こいつの脳内はきっとお花畑が咲いているに違いないといった感じでこっちを見てくる。

「ま、お前がいいんならいいんだけど」

「姉さん、間山さん、早くやらないと終わらないわよ」

「あぁ、ごめん」

「ごめんね、雪ちゃん」

 その後はまじめに作業をした。あくまで、百合さん一人が蔵書を点検したら一週間ほどかかるらしいが三人いるのであと三日ほどで終わるだろうと最後に言われたのが唯一の報いだった。



―――――――――



「ご苦労さん、けど霧之助……よく私を手伝ってくれる気になったな」

「そりゃまぁ、ケータイかけてきてお願いだとか言われたらやるよ、普通」

「友人として?」

「友人として」

「私、お前がいろんなことをどれだけ友人としてできるか試してみたいわ」

「そうね、けど姉さんよりも先にわたしのほうが特権持ってるけどね」

「は?何でだ?」

 首をかしげる百合さんに雪ちゃんは淡く笑う。僕にいたっては苦笑するしかない。

 三人でそのまま校門から出ると一人の女子生徒が、しかもこの高校ではない一人の女子生徒が背を校門に預けていた。

 ちらりとその女子生徒を百合さんが目で見たところで動きが止まる。必然的に僕と雪ちゃんの動きも止まって雪ちゃんの目が怒っているような感じになってきている。

「久しぶりですね、百合」

「あなたは……」

 互いに竹刀袋を肩にかけており、百合さんは長髪、彼女は短め。鋭い瞳、柔和そうな目……百合さんの真逆を行くような人だ。そしてその人とは昨日会った気がした。


ついにベールを脱いだ謎の新キャラ!え?まだ脱いでない?さわりだけ……?確かに、さわりだけでしたね。じゃあ、次回、謎の新キャラがベールを脱ぎます。こうご期待。そういうわけで今回もまた愚駄愚駄な感じの後書きを始めましょう。もう始まっちゃっていますけどね。ラブコメの最後に出てくるキャラクターって悲惨ですよね。順番的に最後だからあまり長くは登場できないし。第四十八話で登場するやつってどんな奴だよっ!と突っ込みたいのもわかります。当初三人のメリーゴーランド的なものを予想していましたが気がついたら結構な人数に……あ、それと気がついた方もいらっしゃるかとは思いますが、ヒロインとそうではないものを雨月はちゃっかり分けていたりします。わかる人には……わかるとは思いますけどね。

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