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◆◆第二百五十一話◆◆◆:徹夜の代償

第二百五十一話

 三日目の朝、これほど朝日が嬉しいことはなく、早乙女さんの表情は生き生きしていた。もうそろそろ部屋に戻っておいたほうがいいだろう……途中で誰かに会ってもトイレに行っていたって思われるだろうし。

「じゃ、私は部屋に戻るわ」

「………うん、バイバイ」

「霧之助……楽しかった」

 そういって扉が静かにパタンと閉じる。

「……おい、間山……」

「わかってる、全ては僕の責任だよ……」

 目の下にクマを飼っているルームメイトたちを見ることなく、残り一時間程度の睡眠時間へと……みんなは移行していったのだった。



――――――――



 頭の中で数式が飛び交い、漢字が龍となりて襲ってくる夢を見た。気がついたときにはとっくに朝食時間が、いや、昼食時間すら過ぎていたのだが……

「……!?」

 誰かが起こしてくれるだろう……そう思っていた、しかし、現実はいつも僕たちに厳しいようで爆睡中だった。

「え?おい、ちょっとおきてよっ!!」

「……んあ?どうした?……ああ、そういや、朝食だな?」

 一人が起き上がり、それを皮切りにみんなが起きはじめた。ありえない時間をさしている時計をそれぞれが確認する。

「「「……あ、三時のおやつの時間だ」」」

 綺麗にはもったが、駄目なものは駄目である。

「え?ちょ……これってどういうことだ?俺の時計と、他の連中の時計が狂っているのか?」

「……いや、それはおかしいな。これはあれだ、きっと小さな妖精さんが入ってきて、俺たちが眠っている間にドッキリを敢行しようとしたに違いないっ!!」

「いやいや、深夜の三時を差している時点で電池がきれたんだよ!そうじゃねぇと説明できねぇもん」

 突発的な事件にはどうやら弱いのか……中学生が考えそうなことを先ほどから連呼している。ああでもない、こうでもないと何度かのたまった後に結論が出たようだ。

「「「間山、俺たちはタイムスリップしちまったんだ!これはきっと、昨日の午後三時だ!!」」」

 きっと、徹夜だったからおかしくなっちゃったんだな……



―――――――



「よし、お前らは……部活の後輩たちの勉強を見てやれ」

 学年主任の言葉は重く(ついでに言うのなら拳も重かった……)僕らの双肩にのしかかってきた。

「え?だって、俺たち受験が……」

「あのなぁ、受験って言うのは高校一年生、二年生の内容も出るんだよ…で、お前は今日で終わりだったな?」

「あ、はいっ!!」

 ルームメイトの一人が一応、就職が進路のために今日でお別れである。いや、人の進路をどうこう言うつもりはなかったが、なんだかずるいと思ってしまった。

 一人退出し、僕らだけがいまだに先生にいろいろといわれている。



――――――――



 夕飯を食べた後、三年生の集団からはなれて僕らだけ別の場所へと向かう。

「……勉強を見てやれ~か」

「……間山、言っておくがその程度で肝試しが終わると思うなよ?」

 もはやここまで来ると執念だろう……何が彼をこうも突き動かすのだろうか?

「わかってるって、乗りかかった泥舟、最後まで乗っていてあげようじゃないか」

「……安心しろ、ちゃんと防水加工してあるからな……ウサギの策じゃあ、俺の船はしずまねぇ」

 そういって野球部の待つ部屋へと戻っていった。かっこよく決めたつもりだろうが……目の下のくまや足取りがフラフラなために微妙である。



―――――――――



「あ、部長……って、なんだかかなりやつれていませんか?」

「そう?これでも結構回復したほうなんだけど……」

「……目の下にクマがある」

「そうだね、確かにクマはあるかもしれないけど……じゃ、勉強を開始しようか?わからないところがあったら僕にバシバシ尋ねてよ」

 正直言って勉強なんてもう今日はしたくなかったが……ここを乗り越えることが出来れば、とにかく就寝タイムが残っているのであるっ!!

「あの、部長……」

「ん?」

「何でガッツポーズなんてしているんですか?」

「……ああ、気にしないでよ。この勉強に関しての僕の意気込みが身体のいたるところからにじみ出ていて……」

「……言い訳、格好悪い」

「……あ、あはは……ばれちゃった?」

 夏帆のどうでもよさげな言葉が少しだけ胸にぐさっと来たが(格好悪いか……)……このぐらいでへこたれていたら男が廃るっ!!廃っているかもしれないけど、彼女居ない暦=自分の年齢だけども、僕はこれでも精一杯、生きていますっ!!


せっかく徹夜したのに寝ちゃったら意味ないじゃん!ってな事ありますか?雨月はあります。徹夜してゲームやって、朝食とってちょっと布団の上に居たら……午後五時三十分。もう、本当に一瞬で……びっくりしました。うたたねしていたらこんなに時間過ぎているなんて……思っても見ませんでしたから。それで、思ったんですけど……一日中暇な時間を見つけ出して小説投稿しまくったら何回できるんでしょうかね?すごく、気になります。一度だけでいいからやってみたいな……ああ、いまだに懲りずに第三期アンケート実施中ですのでよろしければ答えていただけるとうれしいです、はい。一月九日土曜、十時十二分雨月。

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