◆◆第二百三十五話◆◆◆:押して駄目ならもっと押せ!
第二百三十五話
図書館管理人室の扉が現れた!まぁ、RPG風だったらこんなものだろう。まずはドアノブをまわしてみる……
「開かないな」
「ううっ……ま、まさかこんなことになるなんてっ……」
そして、時間制限付きの要らないハンデ。いつ、爆弾が爆発するかわからないこの極限状態で、爆弾が爆発してしまった場合……きっと僕は一二三ちゃんから声をかけられることは二度とないだろう。
今度は部屋の直径三メートル程度からの助走、そしてとび蹴り……結果は見事に惨敗だったりする。
「あいたた……あかないな、畜生っ!!」
ちらりと一二三ちゃんのほうを見ると顔が青ざめてきている……悪態をついている前に扉をどうにかしないといけないようだ……事態は刻一刻と悪いほうへ向かっている。
もう一度、ドアノブをまわして、今度は力任せに思い切り押してみる……
がががが……
「ん?」
扉の外に何かが引っかかっているらしい。少し重たいが、全力で押してみれば動かないことはないようだ……
「ふぬぉ、ぬぉぉぉぉっ!!!」
がりがりがりがり……
きっと、廊下に今頃消えない傷跡が残っていっているのだろうが……ここは一二三ちゃん優先だ。一二三ちゃんの思い出の中に消えない傷跡を作るのはさすがにどうかと思うんだ。だから、廊下に傷をつけたことがばれたらそのときは素直に謝ろう。
「……今ならいけるはず!すぐにでるんだっ!!」
「は、はいっ!!部長、ありがとうございますっ!!」
人がやっと一人出れるような隙間を作ってそれを維持しておく…これ以上はあかないため、間を通ってもらわなくてはいけない。
僕の脇を抜けていき、小柄なためかあっさりと出て行くのに成功した。僕だったら脱出は難しかっただろう。
「あとで助けにきますから~っ!!」
そんな声を耳にしたのと、無理やりこじ開けていた扉が閉まるのは大体同じぐらいだった。
「……」
まぁ、二人中の一人が出て行ってしまったら寂しいものである。ソファーに座って助けが来るのを待つことにしたんだけど、僕の視界の中に何かが落ちていた。
「?」
水色のケータイを拾い上げる。僕のではないので断言は出来ないが一二三ちゃんのものである確率が一番高いと思われる。
「あれ?これ電池まだあるみたいだ………」
サブ画面に小さな電池マークが二つ、点灯していた。時間は午後七時三十分らしい。メールが二件ほどやってきている。
「……」
み、見ちゃおうかな……けど、そういえば……ケータイってあのことを思い出すんだよね。
――――――――
「由美子~、友達からメールがきているけど?」
「あ、ありがとう」
「今度一緒に遊ぼうだってさ」
「……って見たの?」
「うん……ぐへぁっ!?」
「さいってぇ!勝手に覗くなんてっ!!!」
――――――――
一二三ちゃんが武力行使に出て僕を壁にのめりこませる可能性がなくはない……ということはやはり、見ないで元の場所に置いておくべきなんだろうな……
五分後、外から扉が開けられて、僕は無事に救助された……外に何があったのかはわからなかったが撤去されたようで何もなかった。
帰り道、散々だったねぇと仲良く帰れたので僕としてはよかったこと……なのかな。
また、新たに感想を頂いて宙に舞い、ただいま月に向かっている途中の雨月です。今後の予定としては月に行ってウサギを捕まえてこようと考えています。まぁ、それはさておき……なんだか消化不良だな~というそんなあなた……安心してください、実は佐竹一二三編もあったりします。次回がそれなんですけどね。そこで事件の真実が語られていますから。さて、恒例となってうれしい、アンケート結果ですが……一位、結、二位、悠子、雪、桜、百合といった感じです。ただいま行方知れずといった感じなのですが……彼女が再び現れて有終の美を飾るのも近いかもしれませんね……。も、もうっ!?そういえば年末じゃないですかっ!?あ~やりたいことがまだたくさん……というより、勉強がたくさんありすぎてこのままいくと年末年始も缶詰だとぉ!?十二月二十八日月曜八時四十八分雨月。