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◆◆第二百二十八話◆◆◆:体育祭、五人の女の子

第二百二十八話

 競技をする側だったら面倒だという単純な理由だけで僕はきっと、てるてるぼーずをさかさまに吊るしていたに違いない。

 しかし、それを運営する側、これまで努力してきてようやく頂上が見えてきたというときに雨など降っていまいちな結果で終わらせるのはさすがにどうかと思ったわけで……それに、さらに元気になった里香の横顔は見ているだけでも楽しくなってくるものだった。そんな里香の横顔を見ることができただけでも体育祭の委員会に(準ではあるのだが)はいてよかったと思ってる。

 六月の第一週日曜日……本番なのだが、僕は相変わらず雑用。生徒が来る一時間先にやってきて放送のチェック、その後は駐車場への案内誘導などなど、雑務をこなしていって開会式のときも、放送席付近で原稿を手渡した。

「間山君、ありがとう」

「生徒会に入ってくれればよかったのに」

 そんな声を聞けただけでもよしとしよう。

 開会式の時点で気がついたのだが…意外なお客さんがいたりした。開会式も終わり、次の競技の発表時に早速会いに行くことにする。まだ、仕事は残っているのだが僕が忙しくなるのはもうちょっと先である。

「来てくれたんだ?」

 手を振る集団(総勢五名で集団かどうかは不明)に近寄っていく。

「みんなで来たの?」

 そういうと全員が苦笑したような顔をする。

「まぁ……なんというかねぇ……駅で申し合わせたように出会ってね」

「本当、お姉ちゃんとはばらばらに家を出たはずなのに……」

 相変わらず仲が悪いのか悠子と由美子がにらみ合っていた。

「わたしは里香のほうを見に来たんですよ」

「ああ、そうなんだ……けど、里香は競技とかまだでないけど?」

 里香が出るのはお昼最後の競技となる部活対抗リレーである……ちなみに、先ほど聞いたところ僕も出なければいけないそうだ。五周あり、一番手が一二三ちゃん、二番手が夏帆、三番目が吉野先生、四番目、五番目が僕である。

「そういや、霧之助はどのブロックだ?」

 百合ちゃんがそういったので僕は首をすくめる。

「僕は準委員会だから競技は部活対抗リレーしか出ないよ」

「……そうなのか、残念だな」

 しょうがないなとそれだけつぶやいて何か言いかけたのだが悠が僕の前に躍り出てきた。

「あのさ、これが終わった後一緒に夕食行かない?」

「あ、それいい……ね?」

 何だろう?場の空気が固まった気がしてならなかった。

「……悠、ちょっときて」

「何よ、悠子?」

 すたすたと悠子に近づいたわけだけども、いきなり捕まえられて連行されていった。相変わらず仲良くけんかしているようだ。

 なにやら呆然としているほかの人たちにも勿論、声をかけておく。

「ま、せっかくきてくれたんだから全員で夕食行こうよ」

「まぁ、そうなることは簡単に想像できたけど…」

「間山さんだからね…」

 百合ちゃんと雪ちゃんがなにやらため息をはいている。ついでに言うなら由美子もやれやれといった調子だ。

「?」

「私たちはあっちで競技見ているから」

「じゃあ、また後で会いましょう」

 宮川姉妹は観客席のほうへと消えていく。由美子だけが残されたのだが彼女は首をすくめたのだった。

「お兄ちゃん、私はおねえちゃんと悠を止めてくるわ」

「ごめん、お願い…」

「あれで飛び級だからね~私でもなれそう」

 そんなことを言いながら由美子も行ってしまった。やれやれ、困ったものだ。

「はて?誰か忘れているような……」

 悠子、由美子、悠、百合ちゃん、雪ちゃん……とまぁ、大勢?で来てくれたわけだけども誰か足りない気がしてならない。

「う~ん?誰だっけ?」

 のどまで出掛かっているのだが……あと一息なのに、出てこないもどかしさ。

「あっ!!いたいた霧之助っ、生徒会長が呼んでるよ~!」

 里香が走ってきて僕にそう告げる。

「え?わかった!今行くよ!……そういえば、雪ちゃんが来てたよ」

「何処に?」

「あっち、行ってきたら?」

「うん、教えてくれてありがとう」

 お互い、正反対のほうへと走り出す。とりあえず、思い出せないことは置いておくとしよう。


さて、誰が足りないでしょう?皆さんにはわかりましたか?ちなみに、リアルな話…作者のくせして一人本当に忘れていました。その人物は後ほどちゃんと出てくるので案してもらって結構ですよ。次回も体育祭編です。予定としては早乙女桜(きっと、下の名前を覚えている方は少ないと思われます)中心の話しになってくるかな、そう思ってます。無論、思っているのであってこれから書かないと始まりません。どうしたものですかね~…後書きにもっともっとたくさん書きたいことがあるんですよ、ええ。ファンタシー○タポータブル2のネットで珍妙な生物でやってるとか(名前はクロム、または天道時時雨だったり……)一キロの渋滞を乗り越えて家に帰ってきたとか、自転車の鍵が走行中に左斜め後方に吹き飛んでいったなどなど……そんな話。他は……そうですね、お風呂上りに右半分だけに保湿剤をぬってみて効果が本当にあるのかどうか試してみたりしています。きっと、詳しく書いてしまうとそれこそ、短編並みの話になってしまうと思うので今回のところはこの程度で……終わらせてもらいます。まだまだ、アンケートのほうはお待ちしていますので!二十四時間、待ってます!もう少しでクリスマス!赤い奴は三倍のスピードでやってきます。十二月二十二日火曜、二十時五十分雨月。

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