◆◆第二百十四話◆◆◆:奇怪な正体
第二百十四話
昨日の一二三ちゃんのメールの意味がわからなかったのだが、そうそう簡単に休めるわけでもなく試験前ということで数人の生徒とともに(勿論、この人物たちは勉学部ではない)机の上に参考書をぶちまけてなりふり構わず問題を解くのである。
「ここはこうして……いや、待てよ?違うな……」
「……」
「ん?やっぱりここは……」
そんな独り言をぶつぶつ言っていると近くに人が立っていることに気がついた。ぎょっとして見上げると一二三ちゃんより少し背の高い一年生のようであった。ちなみに、こっちの高校では腕章の色で学年を決めるようで現在の三年生が緑色、二年生が赤色、一年生が青色である。
まぁ、僕を見ているわけではないだろう。そう思い直して再び教科書などとにらめっこをし始めたわけだがどうにも、先方は僕に用事があるらしい。あいていた前の席(普段は一二三ちゃんがここに座っている)に腰を下ろして一枚の紙を手渡された。そこに書かれていた文字は……
「ああ、乙姫夏帆さんか」
「……うん」
静かに頷いてじっと見てくる。ずっとみていると引き込まれそうな瞳だが……まぁ、なんというか周りの目もありじっと見ているわけにもいかなかったりする。
「あれ?でももう入部届けもらっちゃってるよ?二枚も必要ないんだけど……」
すでにもらっていた入部届けを差し出す。だが、相手はそれがお望みではなかったようだ。
「……話がある」
「話?ああ、やっぱり取り消したいとか?うん、それが僕はいいと……」
「違う……」
「?」
首を傾げて待っていると考えがまとまったのかぽんと手を叩いた。
「……回りくどい言い方は苦手」
「うん?」
「……あなたは間山霧之助、わたしは乙姫夏帆」
「う~ん?」
「……」
「……」
それ以上待てど暮らせど返答はなくどうやら説明はこれで終わりらしい。本人は単純明快に言ったのかもしれないけど十分回りくどい。何を伝えようとしているのかさっぱりわからなかったりする。一向にしゃべらない僕を見て伝わっていないのを悟ったのか再び首を左右に傾けながら再びぽんと手を叩いた。
不思議な子だ。
「……乙姫喜一郎って知ってる?」
「!?」
乙姫喜一郎……僕の実の父親だ……離婚したくそ親父である。何故、この子がそんなことを知っているのか……乙姫……親戚かもしれない。
「……喜一郎のことを知ってるの?」
「……あなたの知っている喜一郎はもういない」
「……はぁ?」
「……いない」
「何でそんなことを君が知っているの?」
もう……いない?それはどういうことだ……
呆然として相手を見ていると驚きはそれだけでは済まさなかった。
「……わたしはあの人の娘だから」
は?
人によっては……シリアスに出来るかもしれませんね、この話。しかし、どうもうまくいきません。いや、小説がうまくいっていないというわけではないんですよ。目玉焼きです。半熟状態がすきなのに白身ががちがち、中は新鮮状態……誰かどうにかしてくれぇ!白身をちょっとでも割こうとするならば黄色いお月様が反応しちゃうんだぁ!……取り乱しました、すいません。まぁ、ともかく、小説のほうも回りがちがちで中身駄目駄目じゃ意味ないので誤字脱字の確認、感想が来ていないかの確認、メッセージがやってきていないかエンディングを書いてくれている人がいないか世界が滅んでいないかどうか、今日は何処の店のプリンがやすいか日々チェックしながら励んで生きたいと思います。恐縮ですがこれからもこの小説をご一読くださるとうれしいです。十二月十二日土曜、八時三十五分雨月。