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◆◆第二百八話◆◆◆:席替えとお弁当

第二百八話

 文化祭が終了し、その後行われることは二週間先に差し迫った中間テスト、そして体育祭に向けての練習が始まるのである。ここの高校は行事よりも勉学のほうに力を入れているために体育祭の練習をする期間は二週間程度しかないらしい。そして、後から知ったのだが実行委員に所属しているものは競技などに出ることが出来なかったりする。いや、僕としてはうれしいんだけどね。

 ともかく、まだ中間テストを乗り越えなくてはいけない。



――――――――



 朝のHR。五月に入ってすぐに席替えがあった……野中君とはさよならばいばい(誤解は解けている)で隣にクラスのアイドル的存在の誰かが来てくれないかな、もしくはそこにいけないかな(席順は買収行為などで後から交代できる)と思っていた結果、天罰が下った。

「……あら、間山が隣?」

「さ、早乙女さん……」

「ま、私はかまわないわ」

 構うとか構わないとか……そんなものは人の考えるところじゃないと思うんですよね、はい。お世話にはなってるんだけどね……お節介が過ぎる気がする人なのだ。

 他のクラスメートたちを見ているとこっちをみてひそひそといってくる。

「みて、あの二人となり同士よ?」

「ああ、まぁ、早乙女さんがなんだかんだ言って間山の世話を焼きたがるからなぁ」

「凹凸コンビとはこのことね」

「……運命の相手?」

 好き勝手騒いでいるようだが……それが早乙女さんの耳に入ったらどうするのだろうか?その瞬間にキレて僕の机を窓から放り出したときは……クラスメートたちにとってきてもらうことにしよう。下に誰かがいて直撃しても僕は責任をとれない。

「間山、何ぼーっとしているの?ほら、さっさと教科書出して予習でもしなさいよ」

「……うん、そうだね」

 我関せず……渦の中心人物なのにクールフェイスは相変わらずだった。参考書片手に問題を解いていらっしゃる。

「ほら!みて?また早乙女さんが世話を……」

「うん、きっと二人は……」

 ひそひそと話し合っている二人ににらみを聞かせるも、まったくの効果なし。ああ、転校してきたときはにやって笑っただけでみんな震え上がっていたのに。



――――――――



 席が隣ということは基本的に朝から夕方まで一緒なのである。そう、昼休み……お弁当を食べる時だってそうだ。

 自前のお弁当を取り出していると早乙女さんがなにやらかばんをあさっているのを見つけた。みつけたというよりも隣なので嫌でも視界に入ってくる。

「どうしたの?」

 そう聞いてしまって自分がどれだけおせっかいか思い知らされた。こういうのは基本的に聞いちゃいけないのに!絶対に何か面倒なことに巻き込まれる!

「……今日はお弁当じゃないから財布を取り出そうと思って……自宅に忘れてきたのを思い出したのよ」

「あ、そ、そうなんだぁ……それじゃ、僕が貸してあげるよ」

「……別に、いいわよ」

「いいからいいから、気にしないで」

 僕はポケットに手を突っ込んだわけだけども……

「……あ、そういや僕……財布置いてきたんだった……」

「……間抜けね」

「そ、そうだね」

 一つ、ため息。え?早乙女さんも財布忘れてるじゃん。忘れてる人には言われたくなかったなぁ……

「しょうがないから、これ、あげるよ」

「え?」

 僕からお弁当を手渡された早乙女さんはきょとんとしていた。そりゃそうだろう、誰だっていきなりお弁当を渡されれば驚く。しかし、こんな顔をこの人もするんだな……

「じゃ、僕は用事があるから」

「用事って……あ!ちょっと待ちなさい!」

 後ろからそんな声が聞こえてくるが無視。これから僕が向かう先は……


師走です。師匠もコタツから出て外を駆け回るぐらい忙しい……?師匠、いい響きですね。師匠欲しい。しかし、望んで手に入るものではありません、師匠は。失笑だったらいつも手に入れているかもしれませんけどね。人を笑顔にするというのは意外と難しいものです。さて、今回は久しぶりにエンディングの話でもしましょうか?この前だってしたじゃないか!そう思う方もいるかもしれませんがあれは書いて欲しいという依頼のほうでした。不特定多数に依頼するのっていいことでしたっけと……まぁ、それは置いておくとしましょう。書いている本人が決めかねるのですが、よろしければ次のエンディング誰がいいかお教えください。ええ、たとえ結果が零だったとしてもいつもどおりだと割り切って考えておりますので沖になさらず……感想などお待ちしております。それではまた次回、お会いしましょう。十二月七日、月曜九時三十二分雨月。

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