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◆第百五十六話◆◆

第百五十六話

「じゃ、また今度ね」

「今日はありがとうございました……わがままに付き合ってもらって」

「わがままだ何てそんな…楽しかったからよかったよ」

 かわいらしいぬいぐるみを両手いっぱいに抱えている雪ちゃんに手を振って僕は帰ろうとしたのだが……その手を雪ちゃんに掴まれていた。雪ちゃん本人は顔を真っ赤にしており、目をそらさずしっかりと僕を見据えている。

「どうかした?」

「あっ、あのっ…」

 そこまで言って口をうねうね…しばしのあいだ待っていると落胆したかのように(僕に対してではなさそうだけど)僕の手を離した。

「これ、あげます」

 そういって豚のぬいぐるみを差し出される。妙にリアルに作りこまれていて本物志向なんだなぁ、そう思ってしまう。

「もらっていいの?」

「…ええ、間山さんにならあげてもいいですからね」

 それだけ行ってマンションへと向かって歩き出したのだがその歩をとめて振り返った。

「わたし、臆病で狡賢い女の子ですか?」

「え?」

 何故、いきなりそんなことを言うのか理解できなかった。あやうく、ばかげた話をしないでよといいそうになったのだが雪ちゃんの顔を見て言葉を飲み込む。彼女は今にも泣きそうな目をしていたのだ。

「……そうは思わないけど?」

「本当に?」

「うん、優しいし明るい……それに一緒にいて僕は楽しいけど?」

「……」

 目をそらしてそのまま走って僕の視界から消えてしまった。どうかしたのだろうか?いや、もしかして気がつかないうちに雪ちゃんに不快な思いをさせてしまったのかもしれない。

「……」

 考えてみるも答えは見つからず、まぁ、また今度聞いてみればいいやとそんな結論に至った。そろそろ夕飯を作ってあげなければ由美子も空腹だろう。



―――――――



「ただいま」

「お帰り~私を殺す気?」

 おなかを押さえた由美子が顔をのぞかせたので僕は急いで夕飯へと取り掛かる。

「ごめんね、遅くなったよ」

「いいよ、別に……何処も文化祭の準備とかで忙しいんだからさ」

「あ、あはは…そうだよね、忙しいよね」

 これ以上突っ込まれたら実は遊んでましたなんて口走ってしまうかもしれない。話をそらすために別の話題をふってみた。

「由美子たちは何するの?」

 そういうとしばしの間だけ首をかしげてぽんと手を叩く。どうやら思い出したようで由美子の言葉を待ってみるのだが驚くようなことを口にする。

「まだ決まってなかった」

「え?大丈夫なの?」

「大丈夫大丈夫、私たちのクラスは文化祭を楽しむ側に回るはずだから」

 なるほど、そういった楽しみ方もあるわけである。まぁ、何はともあれ話をそらすことができたようでほっとした。


ジャックランタンって結構メジャーですよね?え?知らない?……ジャックランタンというのはかぼちゃ頭のお化けですね。よくハロウィンに使用されているものなのですが……知っている人は知っているでしょうがあれってもともと頭のかぼちゃがかぶだったんですよ。かぶ、わかりますか?あの白いかぶをかぶっていたんです……笑ったあなた、いい人です。笑ってくれなかったあなた、たまには笑ってあげる勇気も持ってあげましょう。鼻で笑ったあなた、今日は絶好調です。それでは次回も宜しくお願いします。十月三十一日土、十時五分雨月。

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