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◆第百四十五話◆◆

第百四十五話

 僕がバカだったことに気がついたのは朝になってからだった。なぜなら、そう、なぜなら昨日何一つとして僕は食事をしていないことになっているのだから。おなかが減って目を覚ましてみれば六時ほど。一日のまずくわずでも一応人は死なないというのを確認してから朝食の用意を始める。さて、今日は朝からがんばって洋食系にしてみましょうかね?



――――――



 由美子がおきてきたころにはテーブルの上に僕の努力の結晶がのっかっていた。

「朝から……肉料理?どうかしたの?」

「どうかしたってほら、昨日は夕方からまた眠っちゃってさぁ、仕方ないじゃないか」

 情けないことだが事実だからしょうがないのである。なんちゃってステーキと豚肉を口の中にかっこみ、トーストもほうばる。スクランブルエッグ(玉子二個使用)を口に放り込み……あ、ちなみに一日に摂取していいコレステロールは大体玉子一個半らしいよ?……最後に牛乳を一気飲み。

「一息ついた」

「……すごいね」

 まぁ、ここは素直に賞賛ととって置こう。

「じゃ、さっさと準備して学校行こうか?」

「うん」

 準備をしなくてはいけないのはちなみに僕だけである。由美子はすでに準備をしているため、由美子に後ろから『早くして!』せっつかれてしまう。やれやれ、兄貴とはとても大変な存在なんだな。



―――――――



 準備もそこそこ、二人して学校へ向かう。若干だが生徒の数も増えてきており、これから先にあるであろう学校の門付近はちょうどたくさん生徒がいることだろう。

「おーい、間山兄妹っ!!」

「黄銅先輩が手を振ってるよ?」

「あ~無視無視」

 どうせこの前だってあったのだ。『よぉ、お前見ない間にたくましくなったな?』とかそういったお約束なんて僕と猛の間には存在しないのである。『よぉ、お前少し黒くなったな?海にでも行ったのか?』そういわれても一緒に海に行ったのだから返しようがない。『よぉ、お前あれからちょっとだけ黒くなったからまた海に行ったのか?』と聞いてくるようなやつはいないだろう。

 そんなバカなことを考えていたのが命取りとなった。猛に追いつかれてしまったのである。

「で、どうかしたの?」

「おいおい、俺はどうかしないとお前の近くによってはいけないのか?」

「できれば冥王星ぐらいの距離を保ちたいな」

「そりゃちょっとできないな」

 なははは……そんな風に笑う猛の後ろのほうに矢田さんが隠れるようにしてじっとこっちを見ているような気がしてならない。ああ、うらやましい奴だ。

「お~い!間山兄妹っ!!」

「類は友を呼ぶ……か」

「百合さーん!霧之助が百合さんのことを馬鹿にしてますよ!」

「なにぃっ!?」

「ええっ!?何でそうなるの!?」

 魔物と化した百合ちゃんからついつい逃げてしまう。逃げたくないんだけど身体が勝手に反応しちゃうのよ~……。

 そんないつものやりとり?が行われながら本日のメインイベントである校内の清掃作業が始まるのだった。



―――――――



「いやぁ、今年も悪いな」

「それはかまわないけど……本当にまた三人でやるの?」

「ま、そんなに大変ってことでもないだろ?」

 いや、結構大変だと思うんだけど?そう思ったわけだが口には出さないでおいた。図書館の地下とかめったに入れないからちょうどいいし、ここは変に涼しい。もし、ここに一泊しますよ?と誰かに言われた遠慮したいがまだお昼だ。

 暇つぶしにはちょうどいい作業だ。

「間山さん、手が止まってますよ」

「あ、ごめんごめん」

 当然、シスコニストの雪ちゃんも手伝っている。去年よりも手際がよくなっている気がしてならないわけだけど……そういえばちょうどこの時期に結さんとあったんだっけ?東結さん……か、今じゃ結さんって呼んでるけど前はフルネームで呼んでたなぁ……ちょっとした冗談も通じそうにないって思ってたけど今じゃお隣で夜も一緒に食べてるし……そんなものなのかなぁ?

 世の中いろいろなことが起こるのだろうし、下手したら他にもいろいろな人とあっていたかもしれないなと考えるのだがそんなこといってたらこの世の中にはパラレルワールドが存在していることになるのではないだろうか?

「霧之助、何ボーっとしているんだ?」

「あ、いや、ちょっとさ……百合ちゃんはパラレルワールドってあると思う?」

「アパレル……ワールド?」

「いや、パラレルワールドだよ」

「何だそれ?」

「平行世界のことだよ」

「平行……?数学か?」

「……」

 首をかしげている仕草が可愛いものだがさて、どうやって説明しようかと思っていたわけだが……もう面倒になってきた。

「やっぱりいいよ、気にしないで」

「そういうなら気にしないけど…あ、そうだ。今日夜私の家で食べていかないか?手伝ってもらってるからな」

「いいの?」

「ああ、霧之助なら歓迎だ……ま、ちょっとお母さんがいるかもしれないけど……気にしないでくれ」

 なにやら隠したいような感じだがともかく、ご相伴に預かることとしよう。


たまにはいいことでもしたいものです。そういうわけで他作者の小説をレビューしてみようと思い立ちましたが……難しいものです。ぼーっとすること数分、諦めました。あれってどんな感じで書けばいいかさっぱりわかりません。にわか小説家には荷が重いようです。最近どなたかからの感想待ってますよ。十月二十日火、雨月。

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