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◆第百四十話◆◆

第百四十話

 お祭り二日目、由美子は先日言っていたとおりに友人たちと連れ立ってお祭りに行ってしまった。僕はもうお祭りに行く気がないので家でごろごろしながらテレビを見ることにしていたのだがケータイが鳴り出す。

「もしもし?」

『霧之助、お祭りに行こう!』

「……ごめん、もう昨日行ったから遠慮しておくよ」

 お財布の中身は乏しいのである。これ以上の出費は避けるべきだろう。

『なにぃ!?』

 やたら驚いているようで雪ちゃんの声も向こうからは聞こえてくる。そこまで驚くようなことだろうか?

「今日は疲れてるから家でごろごろしてるんだよ」

『家……家にいるのか?』

「うん、まぁ……来る?」

『きていいのか?』

「別にかまわないけど?」

 そっか、そっかぁ……なぁんて声が聞こえてきて電話が唐突に切れた。首をかしげつつもテレビのほうへ視線を向けるとチャイムが鳴った。結さんだろうか?そんなことを思いながら返事をすることにする。

「はーい!」

 結さんは礼儀正しいために自分で扉を開けるようなことをしないので結局は自分で行って確かめたりしなければならないのでさっさと扉を開けてみる。

「よぉ、元気か?」

「百合ちゃん……」

「わたしもいますよ」

「雪ちゃんまで……」

 なるほど、何処でもドアを使ってここまできたのかぁ……

「やっぱり未来の道具は早いんだね」

「意味わからないこと言ってないで……はいっていいか?」

「どうぞ」

 二人を中に入れる。二人とも浴衣姿ではなくTシャツにジーパン、それとジャケットにカーゴパンツというラフな格好だったりする。今日も由美子は浴衣姿で行ったのだが……まぁ、由美子はモデルだしそんなものなのだろう。

 ソファーに寝転がってまるで我が家のようにくつろいでいる百合ちゃんを見ながら僕は首をかしげた。

「あれ?お祭りに行ったんじゃないの?」

「霧之助が行かないっていうんなら行かない、行っても意味ない」

「はぁ?」

「そういうわけですよ、間山さん」

 どういうことなんでしょう?さっぱり意味がわからないんですけど?僕が行かなくてもお祭りはお祭りだろうに。ま、まさか『霧之助祭り』という祭りだったのだろうか?

 そんなバカなことを考えていると玄関のほうからまた別の声が。

「霧之助さん、お邪魔させてもらいますよ」

「「「……」」」

 どうやら結さんがやってきたらしい。



――――――――



「……結さん何か食べたいものとかありますか?」

「いえ、特にありませんよ」

 居心地が悪いのだろうか?百合ちゃんと雪ちゃんは二人でオセロをやっている。雪ちゃんのほうが一枚上のようで盤上は真っ黒になっている。

 ソファーでくつろいでいる結さんは何処からか裁縫の道具みたいなものを取り出してなにやら編み始めていた。

「何を作っているんですか?」

「マフラー……ですよ。今年のクリスマスに霧之助さんの首を絞めるための」

「え?」

 なにやら今ものすごく不穏な空気を感じたのだが……気のせいかと思って首をかしげると結さんが悪戯を思いついた子どものような目で僕を見ていた。

「冗談ですよ、途中までは本当ですけどね」

 オセロをしていた百合ちゃん、雪ちゃんの手が止まった。じっとマフラーのほうを見ている。

「へぇ、結さんってそういったものもうまいんですね」

「ええ、わたくしでもできる簡単なものから入っていますから」

 マフラー……って結構編むの大変だと思うんだけどなぁ。

「それに、失敗したとしてもお店で買ってこれますからね」

「なるほど、フォローまで考えているんですね」

 百合ちゃんと雪ちゃんが立ち上がり、玄関のほうへと向かっていった。

「あれ?もう帰るの?」

「……急用ができた」

「……お邪魔しました」

 そして、パタンという静かな音だけを残して室内は静かになる。

「では、わたくしも帰りますね」

「え?帰っちゃうんですか?」

「ええ、用事は済みましたから……」

 帰るというのなら無理に引き止めることをしないほうがいいだろう。隣とはいえ、最近物騒だ。とりあえず玄関先まで送ることにした。

 隣のドアを開けて入っていく前に、結さんは僕にこんなことを言うのだった。

「ここの壁は薄いようですね…誰が来たかすぐにわかりますよ」

「そうですか……」

「まぁ、あまり騒がないようにしたほうが身のためですよ」

 にやっと笑い、扉がしまる。何?それってどういう意味だろうか?気になったのだが言葉通りの意味と捉えて問題はないだろう。そう思って僕も戻ることにしたのだった。


執事ブームも下火になりつつ、いや、なってますね。執事を題材にした小説もなりを潜めている感が否めません。そうそう、あれって『黒』が発端だったのかそれとも『ハヤ・』のほうがブームの火付け役だったのかもはやわかりませんねぇ。それとも他の何かだったのでしょうか?ま、さしてどっちでもないというよりは性別によって違うんでしょうけど。火付け役ってある意味放火魔だと思いますよ?火がついちゃったらなかなか消えないときが多いですからね。ここにも結構とび火することが多いですし……さて、次は何が燃え広がるんでしょうか?ここは一つ、野次馬気分で世の中見渡してみましょうか?上から目線はこの程度にして深刻な状況に陥ってしまいました。深刻な状況ってなんだよ?と思う方、思わない方それぞれいると思いますが小説を書くにあたって深刻なこと……次がないということです。次、つまり次の話がまったくまとまっておらず、さらには手付かず。×ケモンやり始めたからなのかマナケ×ア2やってるからなのかそれとも同時に進行しちゃってるからか……モン×ンはなかなかできないし……困った困った。言い訳を一生懸命考えてみましたがそんなことを考えるぐらいなら次を考えたほうがよさそうなので今回はここで終わりとさせていただきます。雨月先生の次回の話によろしければご期待ください。十月十五日木、八時十四分雨月。

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