◆第百十七話◆◆
第百十七話
中間テスト最終日……しかももう全て終わり、帰りのHR。今現在僕らは担任教師から今度の水、木、金でいくボランティア旅行(近年、ゴミ問題が深刻のためゴミ拾いとなっているそうだ)の説明を受けていた。このボランティア旅行をなめてはいけないそうで、うわさでは……
「地球温暖化?別にかまわないぜ!ポイ捨てなんてしょっちゅうやってるし♪」
なんてのたまった方が……
「この限りある資源を、地球をみんなの手で……守ろうよ!」
そんな感じになって帰ってくるらしい。ゴミ拾い旅行といっていいだろう。
「じゃ、各自準備をしておくように……ああ、もちろん欠席者はずっと学校で補習があるからのう?」
「……」
結構年老いている我らの担任教師様だが、時折見せる鋭い視線は獲物を狙う猛禽類さながらだ。
「返事をしてほしいのぉ」
「「「はい!!」」」
誰一人として悪い子はこのクラスにはいませんよ。
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「ああ、そうか、二年生はいなくなるのかぁ」
「うん、三日程度だから」
「うんうん、口うるさいお兄ちゃんがいなくなって一人暮らしを謳歌できる!」
「……」
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移動はバスで。七組あるため七台のバスに一組ずつ乗り込む。席なんてすでに決められており、隣人さんはいつものあの人である。
「いやぁ、昨日は興奮して寝れなかったぁ〜」
まるで小学生だ……
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向かう先は二時間半ほどかかるらしい。きっといまだに騒ぎ立てているとご想像しているようだがあいにく、このクラスには明日遠足だ!とか言われると眠れなくなる連中が多いために一時間程度経過したところで殆ど眠っていた。
「……ぐぅ」
百合ちゃんも然りである。マジックを使って悪戯でもしようかと思ったのだが、やめてケータイを取り出す。カメラモードに切り替えて寝顔をぱしゃり♪
「ごほん!」
撮ったときになる音を咳でごまかす。よし、誰も気がついていないようだ……きっとこの写真は後に何か役にたってくれるだろう。
僕もそろそろ寝るかな〜なんて思っていると意識がすっとなくなった。
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バスがジャックされることもなく、気がつけば目的地へとついていた。寝顔でバスを降りる我がクラスの者たちは相当寝起きが悪いのか目つきが怖い。そんな連中が降りてくるのだからお世話になる宿の方たちも若干引き気味だ。
「今日はお世話になります」
代表で頭を下げた猛の声もがらがらになっており、嫌な感じである。
「こ、これはご丁寧にどうも……」
荷物をさっさと置いてくるようにと支持する先生の声が聞こえる。そんな折、肩に手がのせられた。
「霧之助、私をおいていくのは酷いだろ?」
「って、まだ寝てたの?」
「ああ、寝てた!起こしてくれると思ってたぞ!」
「ごめんごめん」
百合ちゃんの目つきは怖い、いや、怒っていないとは思うけど……寝起きは悪いみたいだね。
気がついた人もいるかもしれません。この小説のあらすじが変わっています。変えたのは三話程度前のことでしょうかね?あらすじがもはやこの小説の一番最初しか表現できていないので変えました。さて、とうとう旅行に出発した霧之助たち。そこには地球環境を守るアースディフェンスクラブが……いるわけなく、ゴミを拾うだけの作業。詳しくは続きを読んでもらえればわかると思います。そして、旅行から帰ってくるとあの子のお話がとうとう始まります。誰かって?そりゃ読んでみるしかわかりません!というより、作者自体今現在理解していませんから!それではいつものようにしめておきましょう……感想評価他何かございましたらどうぞよろしくお願いします。