◆第百三話◆◆
第百三話
眼鏡に結った髪、そして僕より低い身長……そんな一年生の女子生徒は僕に一生懸命頭を下げてこういった。
「すいません!お願いですから校舎裏に呼び出してフルぼっこにするのだけはやめてください!」
「……」
周りの視線がいたい。ひそひそとなにやらささやかれており、これ以上この子に関わっていたら変なうわさがたちそうである。
結局黙ったまま回れ右をして撤退。それが人として、間山霧之助の評判を落とさないように努力する最善の心がけであった。
―――――――
「あ〜……面倒な子に会った」
全員が全員ではないのはわかってるんだ……だけど、あの子が新入生だと思ってしまうと全体もそうだって思ってしまう!きっと、きっと一年生にはろくな連中がいないに違いない!
そんな感じで今日は裏門から帰ることにしようと思っていると偶然にも猛に遭遇。僕の姿を見て一緒にいた……矢田さん?とか言う人は手を振って去っていった。
「あれ?お邪魔だった」
「いいや、別に……それで、お前はこんなところでどうしたんだ?」
本当にどうでもなさそうに猛がそういっているのだが怪しいことだ。新聞記事が全部正しくないのと一緒で猛に全幅の信頼を置いてはいけないのである。まぁ、詳しく聞いたりはしない。なぜなら相手があの悠子の知り合いだからである。海外から帰ってきてそのことがばれたら悠子になんと言われることだろうか……
「いや、ちょっと一年生を見に行ってきたんだよ」
嘘ではない。変なやつしかいなかったとも付け加えておこう。
「そうか、そういえばお前さんの二人目の妹もちょうど新入生だったな?しかもモデルだて言ってたな?」
うらやましいという感じが全体で(頭の毛先から足のつま先まで)表現されている。ああ、猛に妹とか兄弟は……いるにはいるんだっけ?まぁ、ともかく妹が欲しいといっていたのは覚えている。
「うん、もう彼氏もいるんだってさ」
「……彼氏?」
そこでふと、猛の顔が曇った。いつもおっさんみたいないかつい顔をしているので渋い感じが漂っているがそんな顔をしているとあくどいことを考えている悪者か、事件の謎を追っている刑事のどちらかを想像してしまう。
「どうかしたの?」
そういうとどうにも困った顔でどうしたもんだろうかという表情をする。
「ん〜あ〜まぁ、何だ?ちょっとお前には言いづらいけどな、俺の後輩からちょっと手癖の悪いつーか、とりあえず評判のよくない友人にモデルやってる彼女ができたって聞いたから……まさかなって思ってなぁ……」
「……猛、今からそういった人に会いたいんだけど?」
「あ〜わかった、わかったからそんな恐い顔するなって」
ちょっとまぁ、あれだね。危険因子はこの目で見ておかないと後の僕の人生に影響が出ちゃうかもしれない。由美子ちゃんが荒れる→家族が荒れる→僕の人生が荒れる……そんな具合にね。
―――――――
「あ、猛さんじゃないっすか」
いがぐり頭の一年生が猛に頭を下げる。野球部のところで部活見学をしているところを見るとここに入るのかもしれない。
「その人、猛さんのご友人ですか?」
「ああ、ほら、間山霧之助って奴の話しただろ?本人だよ」
「……うぇ!?」
裏声を出してかなり驚いている。猛は何を吹き込んだのだろうか?この嫌そうな表情はどう見ても好まれるような話ではない。
「あ、あぁ、そうなんですかぁ……初めまして、俺……じゃなかった自分、名前を鈴木宏太って言います」
「僕の名前は間山霧之助……早速だけどちょっと聞きたいことがあるんだ」
「ぇ?俺に…ですか?」
泣きそうな顔で猛を見るも猛は大丈夫だという表情で話し始めた。
「ほら、お前がこの前はなしてくれたモデルをやってる奴の彼氏になったって話だよ」
「あ、ああ〜それがどうかしたんですか?もしかしてそのモデルやってる奴の彼氏が実は間山霧之助さんだとか?」
にこっと猛が笑う。
「惜しい、惜しいけどそいつの兄貴、お兄ちゃんなんだよ」
「妹のことが心配なんだ、教えてくれないかな?」
一歩近寄ってお願いしてみるとびくっとして頷く。
「わ、わかりました。ここじゃ人が多いんであっちのほうで……」
こうして、話す場所は野球部部室裏となった。
特に後書きで書くことが見つからない……なぁんて嘆いたところで始まりません。そういうわけで今回は面白くないかもしれませんが雨月の話でもしましょうか。何の話をするかはいまだ決まってはいませんが……ああ、そうだ、高校時代の面白い友人のことを話しましょう。高校一年生のときに一番最初に話しかけちゃった人がオタク人だったのですよ。そのころまだ雨月は一般人でした。雨月が通っていた高校はそういったオタク文化には非常に白い目が向けられていたためにその友人と認識されるだけでアウトでしたよ?友人には悪いですができるだけ他人を一生懸命演じてました……まぁ、演じきれてなかったりしますが。ガンダムという言葉にいちいち反応し、振り向いてしまう自分が悲しい!萌えより機械のほうが雨月は好きなので(しかしエヴァはメジャーなので嫌い)あまり萌えには傾倒しませんでした。じゃあ今はどうなのかといわれれば半々ですかねぇ?ま、ラノベを友人に渡されてなかったらここで小説かいてないと思いますけどね。人はいろいろとあるものなのですよ。感想、評価ありましたらどうぞよろしくお願いします。九月二十二日火、八時二分雨月。そろそろ九月も終わりですねぇ。