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執務室の中からお父様の声がきこえた。


「シャノン、おいで」


あぁ麗しい、シャノンのお父様は23歳の超イケメン前世の私より年下パパですね

シャノンのお父様もお母様も美形なので、勿論シャノンも美少女だ、将来がとても楽しみ、ありがとうございます。


そんな美形に、笑顔で両腕を広げておいでと言われたら、その胸に飛び込みますとも!

「お父様!」


「ぐふっ、うっシャノン」

ちょっと勢いがありすぎたのか、シャノンを抱えたまま、クロードお父様がふらついて机に手を付いていた。


ガランと音をたてて、何かが落ちた。


「ん?」

お父様の肩越しに見えたソレは赤ちゃんのガラガラ?

「お父様、それは、お土産ですか?私はもう4歳です、それは、赤ちゃんのおもちゃです。」

しかも使い古されているような



「えっ?」

私の視線の先にあるおもちゃを慌てて拾い上げ引出しの中にしまった。


「シャ、シャノンのお土産はこっちだよ」


「・・・」

なぜ慌てて机の中に?


ソファに座らされて、本を渡された。

前からお願いしていた、歴史書と子供向けの物語だった。


「ありがとうございます、お父様」

見上げると、お父様は優しくて微笑んでいた。

そして


左頬をちょんと指差しています。

こ、これはチューの催促ですね



ソファに立ち上がりお父様の頬にちゅっとすると、満足そうに微笑んでいる。


オルロンとアイファは微私達のやりと微笑んで見ているが、この若いメイドは私を睨み付けている。



執務室にノックの音がすると、入室の許可をとるメイドの声が聞こえてきた。

「ローラ様がいらっしゃいました。」


お父様が、オルロンに目配せすると、扉に向かうが、この若いメイドは主の許可もないまま扉を開けてしまった。



「旦那様、お帰りなさいませ、ご無事でなによりでございます」

小さな娘の手を引いたまま、片手でドレスを持ち上げ挨拶をすると、お父様に近づいてくる。


オルロンがその前に立ちふさがった。

「ローラ様、只今はご主人さまとお嬢様の親子の時間でございます、お控え下さい」

「そんな・・」

「それから、ご主人様を旦那様とお呼びする事もお止めいただきたいと再三申し上げております」


「そんな、私はただクロード様のご無事お姿が嬉しくて・・・」

寂しげな表情で瞳を潤ませてお父様を見つめている。

(ちょっと娘の前でやめて下さいよ、モヤッとしますね、コレ)



「イエダ、ご主人様の許可もなく、勝手に扉を開けるとは、どういうことですか!」

アイファが扉の側に立つ若いメイドを叱りつけている。


「ですが、ローラ様でしたので」

ピクリと眉が上がったアイファのお顔は鬼ですね

「ローラ様はアイゼント侯爵家で雇われている、た・だ・の家庭教師です」


「「「・・・」」」

アイファの迫力に若いメイドのイエダだったかしら?両手を握りしめて震えているわ


ただの家庭教師と言われたローラ様は唇を噛みしめアイファを睨んでいる。


お父様とオルロンはアイファを止めることをしない


「ハイロン夫人、申し訳ないが話なら後で聞こう、今は久しぶりに会えた家族との時間なので遠慮してもらえるかな?」

私を引き寄せて見せつけるように抱きしめた。


「だんなさま・・・クロード様、わかりました、失礼いたします」


主であるクロードがはっきりとローラをハイロン夫人と呼び部屋から追い出した事にイエダは困惑しているようだ。

若いメイド達の間ではクロード侯爵とローラ様は恋仲ということになっているから、冷たく追い出したことに戸惑っている。



クロードとローラは政略結婚のために泣く泣く引き裂かれたが、今はまだ離れの屋敷だが、同じ敷地内に暮らせる事になったが、まだ障害があり、失踪した妻とは離縁が出来ず、娘がわがままを言ってローラを拒絶しているので、クロードもローラと一緒になれず苦しんでいる。ってお話しが出来上がっている。


アホらしい、私は目が見える様になった頃から二人を見ていきたが、クロードお父様の溺愛振りは凄まじかった、勿論ジョアナお母様もお父様大好きが溢れてました。





お母様・・・







お読みいただきありがとうございます。これからもよろしくお願いします。

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