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王子さま  作者: 田中らら
7/16

仮面

この世に王子さまなんていない。


善人の仮面をかぶった悪魔がいるだけ。


やまない雨は無いと人は言うけど、

私の心の雨はもう1年も降ったままだった。


心にカビが生えてしまい、

他人も自分も信用出来なくなり、

貝のように心を閉ざした。


彼を忘れようとしても、

彼は私の夢に何度も出て来て、

彼の思い出は色濃く残ったままだった。



私は職場と家の往復だけの生活を1年した。


人に裏切られたのは初めてで、

なかなか立ち直ることが出来なかった。


彼に簡単に心を許した自分を責め、

浮かれていた自分を恥じていいた。


季節がいくつか変わり、

新しい社員が入って来た。

名前は佐藤駿。


私より3歳下の男の子で、

子犬のような可愛さがあった。


私は動物が苦手なので、

彼のことも苦手だった。


私はいつものように人を寄せ付けないオーラを出して、

もくもくと仕事をした。


彼と別れた後に仕事を辞めようと思い、

次の仕事を探した。

だけど転職するのも面倒で結局そのまま働いている。


「あの。持田さんなにか怒ってますか?」


「えっ?」


新入社員の佐藤くんが話しかけて来た。


「なんか僕、嫌われている気がして・・・」


普通そんなこと聞く?

確かにあんまり好きじゃないけど・・・


つづく

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