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王子さま  作者: 田中らら
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現実

私はこの半年浮かれていた、

彼の家にもそのうち招待されると思っていた、

彼は私が好きで、私を大切にしてくれるって思っていたのに・・・


温度差に気が付かなかった。


最近、彼の気持ちが離れたことはわかっていた、

でも私は現実から目を背けていた。

彼が私を裏切る訳がないという自信があったからだ。


私はバカな女、大バカな女だ!


もう彼は帰って来ない、

遊ばれていたんだ!

本当は心の奥のどこかで気が付いてた、

彼との関係は長続きしないって、

でも、もしかしたらって心のどこかで願っていた、

彼が私を心底愛してくれていると。


もう忘れよう!


今日は美味しいものでも食べて、

すべてを忘れよう。

少し高いお肉を買って、

自分を励まそう!


私はいつもタンスの中に入れてあるお金を出そうとタンスを開けると、

中がぐちゃぐちゃになっていた、

「まさか!」


タンスの中をいくら探してお金は無かった。


私は腰が抜けた、

その場にしゃがみこんだ。


犯人は彼しかいない、

彼が昨日の夜泊まりに来たのは、

お金を盗む為だったの?


警察に言う?


恥ずかしい・・・


親に言う?


怒られる・・・


たかが10万円・・・


私は泣き寝入りするしかなかった。


なぜか彼に対して怒りは無かった、

騙された自分が恥ずかしく、情けなかった。


涙も出なかった。


私は食欲もなくなり、

その日はそのまま寝た。


こんな時でも眠れる自分に安心しながら眠りに落ちた。




つづく

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