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王子さま  作者: 田中らら
3/16

勘違い

彼はいつも通り野菜を納品すると帰って行った。


トラックに乗る彼を見ていたら、

軽く手を振ってくれた、

私はそれだけでドキっとした。


私は浮かれながら仕事をした。


仕事が終わると急いで帰って、

土曜日何を着て行くか決める為のファッションショーを鏡の前で始めた。


色々と迷った末に花柄のワンピースを着て行くことに決めた。


子供っぽくなく、可愛すぎない、ワンピース。


そしていよいよ当日、

念入りにお化粧をして、

気が早いけど何があるかわからないので、

可愛い下着を見に着けて、

私は緊張しながらいざ決戦に向かった。


渡辺さんはデニムにTシャツとシンプルな格好だったけど、

長く筋肉質な足にデニムが良く似合い、

黒い体には白のTシャツが似合っていた。


渡辺さんのおすすめのお店は都会の中にあるのに、

緑の多いお店だった。


緑に囲まれた中庭があるお店で、

そこでコース料理を食べた、

中庭にはたくさんの木々が植えられていて、

癒しの空間になっていた。


私は「渡辺さん」という苗字しか知らなかったが、


渡辺雅人、32歳で趣味はドライブだと言うことがわかった。


話しが上手くて面白くて、

一緒にいてこんなに楽しい人は今まで会ったことが無かった、

私はこんなにたくさん笑ったのはいつ以来かなと考えていた。


就職してからは辛いことしかなくて、

楽しい時間のことを忘れていた。


私たちはまたご飯を食べようと約束をして帰って来た。


楽しい時間はあっという間。

もっと一緒にいたかった。


私はベットに寝転んでデートの余韻を楽しんでいると、

渡辺さんからメールが来た。


「今夜は楽しかった、

また近いうちにご飯行こうね。」


私は「ぜひ」と返信をした。


それから私たちは何度か食事をして、

大人の関係になった。


彼はベットの中でも大人だった。


私の思い描いていた「理想の大人の男性」そのものだった。


気が利いて、優しくて、落ち着いていた。


セックスも優しくて私を大切にしてくれているのが伝わって来た。



でも・・・




それはすべて私の勘違いだった。


つづく

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