神さま…?
作品を読む点での注意!
この作品は作者の妄想全開なので少しでも気分が悪くなってらすぐに読むのを止めてください!
主人公最強 百合 性転換などを含みます。
苦手な方は我慢して読み始めてください。
「…どこ?ここ…」
ポツリとつぶやいた言葉に反応する人は何処にもいなかった。
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「お…この絵いいなぁ…やっぱ百合は癒やされますなぁ…」
そう呟きつつ新しく見つけた絵師をお気に入り登録し一度パソコンから離れる。
「ごくっごくっごくっごくっ…ぷはぁ〜、暑い日の炭酸は美味いなぁ。暑いのは嫌いだけどこの瞬間だけは暑いのも許せるわまじで。」
俺の名前は蔵馬 陣普通の高校生一人暮らし、好きなことは百合絵漁り、嫌いなことは百合の間に入ろうとする男、ここまでの説明でお察しの通り少し拗れた性的の持ち主である。だがそれ以外は普通の男の子。
…そう男なのである…。
「あーあ、ほんと女に生まれたかったなぁ…そしたら百合ハーレムを作って楽しむのに…。」
自慢じゃないが俺は見た目がとても良い、そんじょそこらの男共よりはモテている。だからこそ自分が女だったらと何度も考えてしまう残念な男(変態)なのである。
「さてと、それじゃ百合絵漁りの続きでもしますかね…。」
そんなことを考えパソコンの前に戻ると、パソコンの画面には今まで全く見たことのない言語で書かれた、文字と思われる記号の羅列があった。
「なんだこれ?システムのエラーメッセージかなんかか?てか何語だこれ?せめて英語とかなら何とかなったのに…。とりあえずマウスは反応するからこのメッセージを閉じるか…って閉じれねぇじゃん…どうすんだこれ、この画面の状態で他に何もできないとかただの箱に成り下がったじゃん。まじで言ってんのかよ…。」
そう悪態をつきながら何か出来ないかと色々模索しながら操作を試みていると、画面に表示されている記号の羅列が徐々に変化していき読める言語、日本語に変化していた。
「…あ?何で読めるようになったんだ?まぁいいか、とりあえずこのパソコンに何が起きてんだ?」
そこにはこんな言葉が綴られていた。
«貴方に権利が付与されました。利用するもしないも貴方の自由です。ですが1時間以内にご決断してください。»
「はぁ?権利ぃ?なんの権利だよ、その説明も無しに決断しろとか、ふざけてんのか?」
そんな事を陣が言うと、パソコンの画面がこの言葉を聞いていたかのように変化していった。
«権利とはズバリ言うと転生、つまり別世界で2周目の人生を歩んではみませんか?というものです。»
そんな文字と共に新しいメッセージが表示された。
«転生しますか?»
‹はい› ‹いいえ›
「…転生?そんなのラノベの世界じゃないんだからあるわけねぇだろ。…いや待てよ…もしかしてこれ新しいゲームの告知的な感じだったりすんのか?それのベータテストに当たったとかそんな感じか?だとしたら最高じゃねぇか…!‹はい›しかねぇよ!」
陣が‹はい›の方にカーソルを合わせクリックした瞬間、パソコンの画面から今までにないくらいの光量が溢れ、陣は意識を失った。
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「あぁ〜、思い出した。新しいゲームのベータテストに当たって始めようとして…気を失ったのか?てことはこれは夢…?」
陣は改めて周囲を見渡す、そこに広がっているのは果てしなく広い真っ白な空間。まるで異世界転生物のラノベで転生するときに神さまと話す場所みたいな…。
「そんなまさか、神さまなんて居るわけが―――」
「はいはーい!私をお呼びですかー?」
そんな声が聞こえ慌てて振り返るとなんとそこには…!
「…子供?」
そう、小さい子供…具体的に言うと10歳かそこらの女の子に見える子が笑顔で立っていた。
「むむ、失敬な…私は子供ではありません!立派な大人の神さまです!」
「えぇっと、お父さんやお母さんはどこにいるのかな?というか大人の人がどこにいるか知ってるかい?」
と、胸を反らしながら宣言した自称神さま(子供)に向かって優しく語りかけると子供扱いするな!と怒りながらも
「ここには私達以外誰も居ないよ。ここは世界の狭間なんだ。君は世界に選ばれた幸運者なんだよ。」
と答えた。
そんな言葉を簡単に信じることは出来ないと考え、そもそもやっぱり夢なのではないかと考えていると
「ここは夢でも何でもない、まぁ現実でもないんだけどね。それに今すぐ信じる必要もないよ。もう君は決断してくれたからね。」
「っ!何で俺の考えてたことが分かるんだ?」
「そりゃあ神さまだからね。人の考えていることぐらい簡単に読めるんだよ。」
「じゃあ、本当に神さまだったとして転生っていうのはどういう事なんだ?」
「転生は別の世界で第2の人生を生きてもらうこと。前の人生を捨てて新しい人生を歩んでほしいってことさ。まぁ、もう合意してもらったから後はどんな世界に行きたいかとか、どんな姿になりたいかとか、詳しいことを話し合うくらいなんだけどね。」
「前の人生を捨ててって、死んだってことか…?」
「うーん、ちょっと違うかな?死んだんじゃなくて消滅…君という存在そのものがなかったことにされた、みたいな感じなんだ。」
「なるほどな、つまりもう戻ることはできないんだよな?」
「うん、なんかごめんね?」
「謝らなくていい、それにチャンスなんだろ?だったら未来のことを考えていたほうが良い。どんな世界に行く事が出来るんだ?」
「えっとね、世界にはいろんなものがあって、まず科学の発展している世界、魔法なんかがある世界、文明の進みの早い未来的な世界、逆に文明の古い原始的な世界、いろいろあるんだ。一応希望を聞いて新しい世界を作ることもできると言えばできるんだけど、オススメしないかな…。世界を作るのって難しくてちゃんとした世界ってあまり生まれないんだ。だからすでにある世界に行くとこをオススメするよ。」
「なら、魔法があるファンタジーな世界にしてくれ。色々な種族がいると尚良しだ。」
「それならいい世界があります!平和なファンタジー世界で様々な種族が仲良く暮らしています。戦いはあまり無いかもしれませんがそれでも良いなら最高の世界ですよ?どうしますか?」
「ならそこで、次は俺の見た目か…。」
「はい、見た目は好きに変えられますよ?種族も自由です!」
「なら性別は?変えられるのか?」
「え?はい、変えられますけど…あ、なるほどそういうことですか。大丈夫です。性別は変えられますし貴方の人格は完全にそのままです!なんの心配も知りませんよ。」
「よしっ!なら性別は女でエルフっているか?いたらそれでお願いしたい。」
そんなこんなで神さま(子供)と話し合い(キャラメイク)が進んでいき、そして、
「では、最後に名前の登録をおねがいします!」
「名前か…う〜んどうしようか…どんな名前がいいかな…?」
改めて次の人生の体を見つめた、髪は銀色で肩辺りまであり肌の色も白く透き通っている、胸は控えめなサイズで大きいとは言えないが確かな膨らみが存在する、ウエストは引き締まっておりスレンダーに見える、足も細くキレイ、身長は150後半位、その全体像は天使と言っても過言ではないほどの美しさを持っているが、その眼は紅く怪しげに光っており少し恐ろしさを感じる。耳はエルフ特有の長い耳、そのおかげでエルフだと分かるが耳がなければ吸血鬼といっても間違いではない。
「てかぱっと見、吸血鬼になっちまったな…名前もそっち方面にしたほうが合いそうだな。夜…夜…いやむしろ夕方とか、イヴ、よしイヴにしよう!」
「…eveningからイヴですか…?安直ですねぇ…。」
「良いんだよ。別に。それでこのあと何をすればいいんだ?」
「あ、はい。このあとはもうすぐにでも向こうの世界に行けますよ。
文字とか言葉は自動翻訳されるご都合設定ですのでご安心ください。それでは良い人生をお過ごしください!」
「おう!ありがとな。お前のおかげで楽しかったわ。」
「いえいえ、こちらも楽しませてもらったので良いんですよ。それでは新しい世界に行ってらっしゃい!」
その言葉と同時に足元に謎の魔法陣が浮かび上がりいよいよ次の人生が始まるのかとワクワクしていると、神さまに
「あ、そうそう言ってなかったんですが、能力面は基本的にチート級なのでご安心ください。使い方は習うより慣れろです!」
という言葉を貰い少し先行きが不安になった。