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無能サマナーの冒険伝  作者: 羽黒つばさ
3/4

期間限定クエスト『ムッソ狩り』(上)

夕食を食べ終わり自室でロッテは一冊の本を開いた。


その本には何も書かれてなく真っ白な紙だけが目に写る。


真っ白な紙にロッテはペンを取り書き始めた。


時折ペンの動きが止まったり、唸りながら、何かを思い出すかのように上を見つめたりしながらゆっくりと書き進んでいく。


書いている内容はというと、


つい先日ほどまで召喚獣も使役者をいなかった私ですが、ついこの間使役者を手に入れました。その使役者は魔王討伐で活躍した大召喚士ロザリーの最強の使役者アスモデスさんです。今まで無能サマナーであった私がいきなり有能サマナーへと変わり今後の私の冒険が輝かしくなりました。・・・・・・と思っていたのだけど、私の魔力が少なすぎるせいでアスモさんは戦闘に参加する事が出来ないのが判明して、そして私はアスモさんと契約を交わした際の身体能力の向上した性で力がもの凄く強くなって皆さんから『怪力』サマナーと言われるようになりました・・・・・・。今後どんなことが私の身に起こるのか不安です・・・。だけど、それ以上に私の心と体は楽しみで一杯です。今まで一人だけの冒険がアスモさんが加わって賑やかになり、やる気も一層増して充実した日々を送ってます。今の目標はアスモさんを戦闘参加させる為に魔力の増強訓練を教えてもらってます。いつかロザリー様のようにアスモさんを活躍させれるように頑張ります!


                                    日付 明ノ三日月 ロッテ


「・・・・・・これくらいでいいかな?」


空白の本に日記を書き、読み直して納得がいったのか、ロッテは本を閉じ一息ついた。窓から見える夜空には綺麗な星々と蒼と黄色の二つの月が互いに淡く照らしている。


「日記って書いてみると意外に難しいもんなんだね~・・・」


読み返してみるとなんだか日記とは違う感じがして何回も書き直しちゃったもんな~・・・。


座っている椅子を上下に動かしながらそう感じていた。


コンコン


自室のドアの外からノック音がした。


「あ、はい。どうぞ」


ロッテが返事をするとドアはガチャリと音がして一人の男性が入ってきた。


「失礼します」


男は執事服を着て髪はオールバックにしており清潔な雰囲気がにじみ出ている。切れ長の目は鋭いながらも優しさがあり人を落ち着かせる感じをさせていた。


「お茶をお持ちになりました」


男はトレイに乗せてたカップとポットをロッテの机に静かに置きカップにお茶を注いだ。


室内に入れたての茶葉のいい香りが充満する。


「ありがとうございます。アスモさん」


執事服の男の正体はアスモデウス。魔王討伐で活躍した大召喚士ロザリーの最高の使役者であり七大悪魔の一柱の名高い悪魔。ロッテが気まぐれに呪文を書き直して出現し契約を交わしてロッテの使役者になっている。前回トレントとの戦いで色々と問題が発覚+怪我を負って暫く烏のままだったが、その傷が癒えロッテノ給仕をしている。


ロッテはアスモデウスが入れてくれたカップを手に取りお茶を一口含んだ。


「・・・・・・とってもおいしいです」


「ありがとうございます」


無表情の顔が少し緩み笑みを見せる。


その表情にロッテはすこしドキっとし顔を少し赤らめカップの方へと顔を向けた。


「(う~・・・アスモさんって普段はあんまり表情を見せないけど、時折見せる表情でドキっとしちゃいます。ただでさえカッコイイ顔だちなのにそんなの反則です・・・)」


「・・・どうかしましたかロッテ?」


「いえ、何でないです!!」


「?。そうですか。もしよろしければこちらもどうぞ。クッキーを焼いてみましたので、夜なのに申し訳ありません」


そう言ってロッテの傍に焼きたてのクッキーが盛り付けてある皿を置いた。


「ありがとうございます!丁度頭を使って何か甘い物ほしかったんです。いただきます♪」


アスモデウスが作ったクッキーを一口かじった。


サクっといい音が鳴り、口の中に焼きたてのいい香りとクッキーのなかに入っていたチョコチップの味が広がり自然と笑みがでてくる。


「お口に合ってよかったです」


その状況を見てロッテの口に合ったとわかり安心するアスモデウス。


「とっても美味しいです!!アスモさんも一緒にどうです?」


「畏まりました」


そう言ってアスモデウスは椅子を手に取りロッテの対面に座って一緒にお茶をした。


冷静に静かに装っているが、アスモデスの心の中は、


「(タイミング良くお茶を持ってきて正解でしたね。・・・といってもロッテには言ってありませんが、私の羽を持っていると今何をしているか私に丸わかりなんですよねー。主を守るためにとはいえ、四六時中監視してしまうことになりますが・・・シカタナイヨネ。・・・これで、ロッテたんの入浴姿を見れるのも近い!!・・・それにしてもそんな小動物のように愛らしく食べる仕草は反則級に可愛いです。ごはん10杯はいけますね。・・・ああ頬にクッキーのカスが・・・。これは私に取ってほしいということですか。まったく手のかかる主様ですね)」


相変わらず残念な事と卑猥な事を考えながら胸ポケット入れてあった白いハンカチを取り出し


「ロッテ。頬にクッキーのカスがついていますよ」


ロッテの頬にハンカチを当て優しく拭き取った。


「あ・・・ありがとう、ございます・・・」


ロッテは少し恥ずかしそうに頬を赤く染め、食べるペースを少し落とした。


アスモデウスは静かにお茶を飲みクッキーを食べる。


ロッテにはその仕草一つ一つが優雅に見えていた。


「どうかされましたか?」


ロッテの視線に気が付いたアスモデウスは自分にもクッキーのカスがついてしまったのかと思い頬を撫でる。


私ったら、ついアスモさんに見惚れてました・・・。でもここで「見惚れてました」って言えばだらしがない主だと思われて失望されるかもしれません・・・。ただでさえ☆1の初心者冒険者で色々と迷惑かけているのに・・・。そんなの絶対嫌です!ここはうまく話をそらして・・・


「い、いえ何でもないです。それより明日はいつものクエストともう一つ別のクエストを受けようと思ってるんですが・・・」


不自然にそして唐突にロッテは無理矢理話を変えた。


その急な違和感にアスモデウスは勿論気が付いている。


しかし、アスモデウスは追及はせずに優しく応えた。


「いいと思いますよ。最近のロッテを見ると大分動きが良くなってきてクエスト完了する時間が日に日に短くなっていってますから」


「そうですよね。私成長してますよね!」


「はい。しっかりと成長してますよ。この目でしっかりとね」


「最近はアスモさんのおかげで力の加減も覚えてきたから、カップもこうして割ることなく持てるようになったし、クッキーも無事だし、お客さんに怪我させることも減ったし、モンスターへの攻撃ミスで大地を殴ってちょっとしたクレーターを作ることも少なくなってきたし・・・あれ?何でだろう・・・。目から水がでてきます・・・ヒック・・・」


力の制御が出来なくてたくさんの人に迷惑をかけた記憶が一気に蘇り気を落とし目がウルウルとし始め頬を伝って落ちそうになる。


しかし、落ちそうになる寸前にアスモデウスはハンカチで優しく頬を拭いてあげた。


「泣く必要はありませんよ。先ほども言った通りロッテは成長しています。私だけではありません。皆そう思っています。ですから、その涙は一人前の冒険者になるまで取っておきましょう」


「・・・アスモさん・・・。そうですよね。応援してくれてる皆の為に私頑張って一人前の冒険者になります!」


軽く目元を擦って涙を拭い明るく元気な声で言った。


「その意気ですよ」


ロッテの表情が元に戻り内心安堵するアスモデウス。


・・・危なかった。もう少しでロッテたんの涙が床に吸われる所だった・・・。私でもまだ吸ったことないのに床風情に吸われたとあっては紳士として、いえ、使役者として失格。どうにか励ますことに成功しましたが、次ぎはどうなるかわかりません。常に緊張感を保っていつでも対処できるようにしておかなくては・・・・・・。しかし、まさかこれほどまでの力が付くつとは。ロッテの力の向上が羽の効力よりも上回り制御が出来てなかったのは私の予想外でした。まぁ今はロッテに制御の特訓をしてもらい安定し、私の魔力を羽へと更に掛け効力を高めましたので、恐らく、日常生活では早々に問題は起こらないでしょう。後は非日常で如何に問題を起こさないかが課題ですね・・・。


「ところで、もう一つ受けようとしているクエストはもう決まってるのですか?」


ロッテが受けれるクエストはとても限りがあります。これまで掲示板に貼ってあるクエストを見てきましたが、☆1が受けれるクエストはなかったはず。・・・もしやPTに参加してランクの高いクエストを受けるのでしょうか・・・。もしそうだとしたら危険ですね。どうにか辞めさせないとないと・・・。


「はい。決まってます!そのクエストは今の季節のみ限定であるんみたいなんですけど、実は今日のクエスト完了報告をしに行った時に受付のお姉さんが教えてくれたんです。最近温かくなって花も咲いて木々も生い茂ってきるから明日にでもそのクエストを貼り出しますって。それで、明日はそれも受けようと思ってるんです」


「・・・期間限定のクエストですか・・・」


なるほど、そんなものもあるんですね。


「因みにそのクエストの難易度はロッテでも受けれるのですか?」


「それは大丈夫ですよ。☆1の難易度ですから。ご馳走様でした。とてもおいしかったです」


「ありがとうございます。それなら安心ですね。では、今日は早めにお休みしましょう。明日は2つもクエストを受けるのですから、体力をしっかりと温存しなくてはなりません。・・・お休みなさい。ロッテ」


アスモデウスは食べ終わった皿とカップをトレイに戻しロッテ部屋をでドアを開けてから一礼して静かに閉めた。


「よし!明日は気合を入れてガンバルぞ~!!・・・楽しみだな~『ムッソ狩り』♪」


ロッテは寝間着に着替えアスモデウスが干したフカフカの布団に飛び込み深い眠りについた。





「・・・よっと」


フライパン軽くふるうと柔らかくフワフワしたオムレツが宙を舞い、用意してあった皿へと落ちた。


本日の朝食はオムレツにサラダと手作りパン。飲み物はモンモの実をすり潰した果肉入りジュース。


「・・・ふむ。我ながら上出来ですね」


ヒヨコのマークが付いたエプロンを着ているアスモデウス満足そうに頷いた。


「あら?とってもおいしそうね♪二つのい・み・で☆」


「!?」


不意に後ろから聞き覚えのある気持ちの悪い声がした。


アスモデウスは振り向くと同時にすぐさま後ろへと距離をとった。


「・・・いない!?」


しかし目の前には誰もいなかった。


辺りを見渡していると再び後ろから


「相変わらずいいお尻だわぁ~。・・・ねぇ、ちょっとつまみ食いしてもいいかしら?」


「!!?」


その声は再び後ろから聞こえた。


馬鹿な・・・!?いつの間に後ろを・・・。やはりこいつは侮れません。


後ろを振り向くと色黒の巨漢が舌を舐めまわしている化け物がいた。


化け物はこの酒場のオーナーのマイク。


アスモデウスは尻を守るように後ろに手をやり


「止めていただきたい。私にはそんな下種な趣味もその気ありません」


「あら、ざ~んねん」


マイクは本当に残念そうな顔していた。


「いいかげん私の後ろから声をかけるのを止めてください。本気で命の危機を感じます」


「だって~、アスモさんってば隙だらけだもん☆」


可愛げに「~もん☆」とかつけないでほしいですね・・・。ロッテたんが言うなら大歓迎ですが化け物が言うと殺意と吐き気がします・・・。それに私が隙だらけだと言われるとは、やはり長い間休息を取っていたのが原因でしょうか。私も少々訓練でもしないといけませんね・・・。


「・・・今失礼なこと考えたでしょ?」


「・・・いえ、まったく」


おまけに感がいいから余計うっとしい・・・。


「まぁいいわ。それよりロッテちゃんはまだ寝てるのかしら?」


「はい。今から起こしに行くつもりです。今日は二つクエストを受けますので早めにギルドへ行く予定ですから」


「あら?今日は二つも受けるの。聞いてもいいかしら?」


「一つはいつものラットラビットのクエスト。もう一つは期間限定のクエストです」


「期間限定?・・・・・・あ~あれね」


「ご存じなのですか?」


「もちろんよ。私も元冒険者よ。知っているのは当然よ」


「そうでしたね。マイクさんも冒険者だったこと忘れていました」


「忘れても無理ないわ。こんな華奢な体だもん。そう思われなくて当然よ♪」


「・・・吐き気が・・・」


「・・・やっぱり、無理やりにでも頂こうかしら・・・」


「それで、その期間限定のクエストとは何なのですか?」


「さらっと流すのね・・・。そうねぇ~教えてあげてもいいけど、多分アスモさんは嫌がりそうだらか・・・な・い・しょ♪」


「そうですか、なら結構です。ではロッテを起こしに行ってきます」


いつか絶対倒しましょう。この化け物・・・。


「行ってらっしゃい。・・・楽しみだわ。ロッテちゃんたくさん持って帰ってきてくれるかしら。もしたくさん持って帰ったら今日のオススメにしましょ♪」





ロッテの部屋の前で静かに深呼吸をしノックをする。


部屋からは何も反応が返ってこない。


「・・・失礼します」


アスモデスはそう言うとドアを開き中へと入っていき、部屋の中央で止まる。


「・・・スー・・・ハー・・・。・・・スー・・・ハー・・・」


・・・ああ、やはり良い匂いがします。今私は四方八方からロッテの匂いに囲まれています。・・・違いますね、抱かれている・・・ふむ、こっちの方がしっくりきますね。ロリに抱かれるとはなんと素晴らしいことでしょうか・・・。抱くのではなく抱かれる。実際には叶うことも難しい体験を私はしている。・・・幸せ者です。この幸せの一時をあと半日は味わいたいところですが我慢しましょう。


窓際に設置されてあるベッドを見るとゆっくり中が膨らみ、ゆっくりと上下に動いている。


「・・・・・・ロッテ」


「・・・・・・・・・ん~・・・」


「朝です。起きてくださいロッテ」


「ん~・・・あと10分・・・」


相変わらず天使のような寝顔ですね。あの化け物を見て消衰しきった私の体と精神がもの凄い速さで回復していきます。可愛らしい事を言ってから、そんな事言うという通りにしたくなっちゃうじゃないですか。どれどれ私も布団の中に入って一緒に甘い一時を過ごしましょうか。


欲望に身を任せロッテの入っている布団に手を伸ばし自分も入ろうとした時


「・・・・・・・・・んゆ?」


「・・・・・・・・・・・・」


ロッテの目が急に開き目が合った。


「(・・・これは・・・ヤバイですね・・・)」


己の欲望のままに行った行動の性で今の状況を打開できる策がないと判断したアスモデウスの額には見たことのないほどの脂汗を浮かべていた。


「・・・・・・アスモ・・・さん?」


「・・・・・・・・・・・・」


終わった。私のロリ少女に仕える夢が・・・。たった一つの行動で終わってしまった・・・。もう二度と理想の主に会えることはないでしょう・・・。


「・・・だめ~ですよ~・・・。この布団は私ので~す・・・むにゃ~・・・」


そんな事を言ってアスモの頬に軽く手を当ててなぞり、ロッテは再び眠りについた。


「・・・・・・・・・・・・」


アスモデウスは静かにゆっくりとロッテから離れ、一歩一歩ゆっくりと歩き部屋の外のでて一呼吸した。


「・・・危なかった・・・。ロッテが寝ぼけてくれていなかったらアウトでした・・・。どうやら悪運はまだ尽きてないようですね・・・。助かりました。・・・・・・それよりも」


冷静さを取り戻し、先ほどのロッテの仕草と行動を思い出す。


猫のように自由気ままに自身の魅力を生かしたあの仕草、そして寝ぼけ眼で見つめてくるあのウルっとした瞳。よく眠れたのか口から少し涎が出てましたがそれがなお色気をかもしだしていましたね・・・。そして優しく頬をなぞられたあの感触も未だにハッキリと残ってます。


「・・・・・・・・・」


「あら?どうしたのアスモさん?」


横を振り向くとマイクが様子も見に上がって来ていた。


「・・・マイクさん。お願いがあります」


「何かしら?」


「ロッテを起こすのを私の代わりにお願いします」


「ロッテちゃんに何かあったの?」


「いえ、ただ眠っています。ぐっすりと」


「ならアスモさんが起こしてあげてもいいんじゃない」


「・・・それは無理です・・・」


アスモデウスは手を口元に当て、


「私はここで果てます・・・・・・」


と言い床に倒れた。床からは夥しい血のが流れている。


「あらあら。これはお掃除大変ね。・・・ロッテちゃんも罪な女ね」


マイクはアスモデウスを担ぎ安全な場所に寝かせた後、ロッテを起こした。





「ロッテちゃん。アスモさんに聞いたけど、今日は限定クエストを受けにいくのよね」


「はい。受けますよ」


朝食を食べ終わり


「頑張ってね。たくさん取れたら今日のオススメとしてお店にだすから。そ・れ・と、ロッテちゃんにも作ってあげるから」


「本当ですか!?頑張ってたくさん取ってきますね!」


目を輝かせ口から涎をだしながら嬉しそうにしているその姿は子犬のように愛くるしく見えた。


「そのクエストは採取クエストなのですか?」


未だに内容を知らないアスモデスは話を聞きながらそう尋ねた。


「う~ん。それに近いですね。きっとアスモさんも喜ぶと思いますよ。あれを食べたら誰でも幸せになれるんですよ!!」


「そんなに美味しいものなんですね。ロッテのその表情を見ると楽しみになります」


「えへへ。頑張りましょうね!」


「はい。非力ながらお手伝いさせていただきます」


「いいわね~。これが主従愛ってやつなのね。羨ましいわ~」


「そ、そんな・・・。主従愛だなんて・・・恥ずかしいです・・・」


「でも、ロッテちゃん油断は禁物よ。冒険者が受けるクエストはどれも危険が生じるから。予想外の出来事が何時起こるかわからないから、気を引き締めていきなさい。アスモさんお願いね☆」


「言われなくなくてもそのつもりです。まだ戦闘に参加は出来ませんが、守る事は出来ますのでお任せください」


「まぁ頼もしいわ。私もアスモさんみたいな人に守られてみたいわ~」


「・・・ハハ。無理でしょ」


「では、マイクさんたくさんのお土産を持って帰りますから、楽しみにしてて下さい!」


「わかったわ。いってらっしゃい二人とも」


「いってきます!」


ロッテとアスモデスは少し早めに冒険者ギルドへと出発した。





冒険者ギルドの掲示板には今日も様々なクエストが張り出され、冒険者達は自分のランクに合ったクエストがないかと訪れており今日も賑わっていた。


「・・・ふむ。いつもより人が多い気がしますね」


アスモデウスはそう体感していた。


日々訪れているからわかるその感覚は正しかった。


「やっぱり皆さん限定クエストを受けに来てるんですね」


人混みの多さに掲示板の所までたどり着けなかったロッテに変わり、アスモデウスは飛んでクエストの確認をして戻って来た。


「そのようですね。ほとんどの冒険者がそのクエストを受けるようです」


そう言って限定クエスト参加券といつものクエストをロッテに渡した。


「ありがとうございます。アスモさん」


「いえ、これくらいどうということはありません。それより限定クエストは昼過ぎから開始ですので、早めにクエストを消化しましょう」


「そうですね。では受付に行って来ますね」


ロッテはアスモデウスから受け取とると受付に向かった。


アスモデウスはロッテに付いていかず掲示板に集まっている冒険者を眺めていた。


ほとんどの冒険者がロッテと同じ☆1。ですが、中には☆3、☆4が少数いますね。・・・ほう、☆5もいるとは・・・。それに、装備もまるで違いますね。あの装備は明らかに大きなモンスターを狩る武器でしょう。支援や後方で活躍するソーサラーやヒーラーも持参してきているアイテムの量を見ると、このクエストは私が思っている以上に貴重で重要なクエストみたいですね。戦闘に参加出来ない私ですが、ロッテの事はしっかりと守りませんといけませんね・・・。


改めて気を引き締め、主を守る誓いを立てたアスモデウスは受付の方へと顔向けると、嬉しそうに小走りしながらこちらへと向かってくる子犬ロッテがいた。


「お待たせしました。それでは行きましょう!」


「・・・・・・・・・・・・」


「アスモさん?どうかしましたか?」


「・・・・・・契約してよかった・・・」


「・・・はい?」


「いえ、何でもありません。それでは行きましょう」


「はい!!」


アスモはロッテの肩に乗りロッテの鼻歌を聴きながらいつものクエストへと出発した。





「ねぇねぇカルロ」


冒険者ギルドの飲食施設で食事を取っている戦士の対面に座るヒーラーの女性は声をかけた。


「ん?どうしたルシ?」


カルロはリザードの燻製モモ肉を丁寧にナイフとフォークを使い食事をしていた。


「あそこに人がたくさんいる」


ルシは掲示板に集まっている冒険者達を指さした。


「何かあるの?」


「さぁな。気になるなら見てくればいいだろ。俺は今朝食で忙しい」


「・・・わかった」


ルシは席をたち掲示板へと向かった。


カルロは気にせずにリザードの燻製モモ肉を丁寧に切り分け口に運んでいく。


暫くするとルシは戻りカルロの対面へと座った。


「・・・それで、何かわかったのか?」


「・・・これ見て」


ルシはクエスト参加券を二枚テーブルに置いた。


「何のクエストだ?」


「期間限定クエスト」


「期間限定?そんなのがあるのか?」


「一緒に受けようよ」


「断る」


「え~・・・どうしてさ~?」


「面倒くさいから」


「理由になってな~い。それに結構な額の報酬だよ。難易度は☆1」


「☆1で額もそれなり?怪しすぎるだろ」


「そうかな?」


「・・・掲示板に集まっている奴らをよく見てみろ。俺らと同じ☆3もいるし☆4や☆5までいやがる。それなのに難易度☆1はおかしいだろ。さらに言うとだな、防具も武器も見てみろ。・・・あれはガチだ。絶対なにかある。受けないほうがいい」


「ふ~ん・・・。嫌だと言いながらよく見てるね。実は気になってたんだ。ツンデレ乙」


「男にツンレデ言うな気持ち悪い。気になってなんかねぇよ。ただ目に入っただけだ」


「相変わらずの洞察力。・・・だったら尚更このクエスト受けないと・・・」


「戦士1人とヒーラー1人のチームでか?」


「そう」


「無茶言うな。そんな編成でやれるはずないだろ。クエスト失敗するか最悪死んじまうぞ。そんなのはごめんだ」


「でも、やらないと駄目だよ」


「死んでもいいのか」


先ほどまで面倒くさい表情をしていたカルロだったが、表情が消え、目つきが鋭くなり、その言葉には冷たさがまじっていた。


「大丈夫。カルロが守ってくれるから」


その冷たい発言をものともせずルシは言い切った。


それを聞き観念したのか、カルロは大きなため息を吐き呆れた顔で


「・・・・・・わかったわかった。じゃあ準備してくるからルシは受付でそのクエスト受注してこい」


「やっぱりツンデレ」


「言うな」


カルロは席を立ちクエストへ挑む為の準備をしに宿へと戻った。





「・・・よし。これで終わりですね!」


「お疲れ様です」


いつものクエストを終え、ギルドで報酬を受け取ったロッテは休憩にギルド内の飲食ルームで飲み物を飲んでいた。その肩にはアスモデウスが乗っている。


「大分動きも良くなりましたね。日々成長されて嬉しく思ってます」


周りに人がいないことを確認し、アスモデウスはロッテに話しかけた。


「そうですか。嬉しいです。これもアスモさんが私に有った特訓メニューを作ってくれたおかげですよ」


「いえいえ。私は何もしてません。しているのはロッテです。ですから自分自身を褒めて下さい」


「アスモさん・・・。ありがとうございます!」


「ところでロッテ。限定クエストは昼からでしたよね?」


「はい。昼からですね。どうかしましたか?」


「準備はしなくていいのですか?見た感じですが・・・何も付けていませんが・・・」


ロッテは防具の一つも装着をしていなかった。金銭的に余裕がないのもあるが、全く買えてないわけではない。


「あ、それなら大丈夫ですよ。このクエストは特別にギルドの方から支給されるんですよ。しかもその防具はお持ち帰り可能なんですよ!」


嬉しそうにお持ち帰りの所を強調したロッテの可愛さに思わず和むアスモデスであったがすぐに気を取り戻した。


「なるほど。ですがまだ開始まで時間がありますし一度戻って装備してきた方が私はよろしいかと思います。もしもの事があるかも知れませんし・・・」


ロッテは口元に指を当てて考える仕草をした。


少しして


「わかりました。アスモさんがそう言うのだったら一度戻って装備して来ましょう」


「ありがとうございます」


「では行きましょうか」


ロッテとアスモは装備しに一度店に帰ることにした。


ギルドの扉に手を掛けようとした時、


「きゃ!」


後ろから誰かに押され、その反動で盛大に扉を開き、勢いが衰えることなく階段を駆け下りるような形になってしまった。


「だ~れ~か~~~~!!!」


「ロッテ!!」


アスモデスは人間変化しようかと思ったが、周りに人には人がいたので断念し、ロッテノ後ろ襟を足で掴み羽ばたかせてどうにか止めようと試みる。


だが、勢いは衰えるどころか加速し、更に階段を早く駆け下りる。


そして遂には足が縺れ空中に投げ出された。


下にはまだ階段が続いている状態。ロッテの姿勢は顔から落ちる状態。


最悪な結果を見ないために目閉じる。


「よっと」


「ふえ?」


何かに支えられる感触がした。


「大丈夫かお嬢ちゃん?」


目を開けると一人の男性が抱きかかえてくれていた。男は白い鎧を身に纏っていた。


「・・・・・・」


「危なかったな。ここの階段無駄に長いから気を付けて降りろよ」


男性はロッテを優しく下した。


「どこか怪我してないか?」


そう言って男はくまなくロッテの周りを確認する。


「あ、あの・・・。ありがとうございました」


「ん?ああいいよ別に、・・・よし。怪我はないようだな。よかったな。じゃあな」


男はギルドへと向かっていった。


「ロッテ大丈夫でしたか」


「あ、はい。あの人が助けてくれたおかげで無事です」


「そうですか。ならよかったです」


そう言うアスモデウスであったが心情は荒れていた。


一体誰がロッテにあんな事をした・・・。わかり次第ただでは済まさん。それにあの男もだ、ロッテを助けてくれたのには感謝をする。・・・だが、お腹に触れたことは許さん。私だってまだ触れたことがないのに・・・!それにあんなにもくまなくロッテを食い入るような目つきで見るとは・・・。あの目玉くりとってやる。


「それにしても凄い人でしたね。重そうな防具に見えたのに・・・やっぱり日頃鍛えてるからできる事なんですね。私も頑張らなくちゃ!」


「そうですね。ロッテが頑張れるように私もしっかりと応援・支援させていただきます」


「はい!頑張ります!!」


「・・・・・・・・・」


ロッテが言った通り凄い方でした。恐らくロッテは気が付いていないと思いますが、あの装備であそこまで重さを感じさせないように動くにはかなりの練度が必要。昔(魔王討伐時代)仲間にも戦士はいましたが、彼ほどの動きは見たことがありません。それに私から見てのあの救出、皮肉にも無駄のない最小限な動作での救出でした・・・、☆3の冒険者内であのような事が出来るのでしょうか・・・。


「☆3にもなるとあんな人とも出会えるようになるんですね。私も早く☆3になりたいです」


「安心して下さい。ロッテの力は☆5でも通用しますよ」


「サマナーなのに腕力家はおかしすぎますよ!」


「まぁまぁ。では早く行きましょう」


「む~・・・アスモさんのいじわる・・・」


「すみません。少し悪戯が過ぎましたね(あ~その膨れた頬をプニプニしたいんじゃ~^^)」


「ふ~んっだ。もうアスモさんなんて知りません」


「・・・残念です。そう言うのでしたら今後は食事・おやつも入らないということですね・・・。残念です・・・」


「・・・アスモさん今日はちょぴり意地悪過ぎですぅ~・・・」


「一応悪魔ですからね」


「ヴ~~~・・・・」


「ほらそんなに頬を膨らますと破裂しちゃいますよ」


「しません!」


二人のやり取りは宿に着くまで続いた。





「ルシ待たせたな」


白い鎧を身に纏ったカルロが奥で座っていたルシに声をかけた。


「全然待ってないよ~」


ルシはゆっくりと立ち上がった。


「クエストの受注は終わったのか?」


「終わった~」


「なら後は開始するまでゆっくりと待つか・・・。ほら。お前のも持って来たぞ」


そう言ってカルロは大きめの袋と先端に宝石が付いている杖をルシに手渡した。


「ありがとね」


ルシはそれらを受け取った。


「まだ時間はあるが着替えて来い。お前は少し着替えに時間が掛かるんだからな」


「わかった。・・・んしょ」


そう言うとルシは袋から服を取り出し広げ、今着ている服を「その場」で脱ぎ始めた。


『!!!?』


周りの冒険者達(男のみ)が一斉にルシへと注目した。


「!?。おい何やってる!!」


慌ててカルロがルシの手を掴みその場で制止した。


「・・・?」


ルシはなぜ制止されたかわかっていない感じの表情をカルロに向けた。


すでに服装ははだけており、放漫そうな胸の谷間が見えている。更に、薄いピンクの下着も見え冒険者達の目をくぎ付けにしていた。


「どうして止めるの?」


「ここで着替える馬鹿がいるか!?着替えの場所があるだろ。そこで着替えろ!」


「どこで着替えても同じでしょ?」


「同じじゃない!周りを見ろ!!」


カルロは周りでルシのあられもない姿を見ている冒険者達を指さした。


「・・・・・・・・・」


ルシは表情一つ変えずにゆっくりと見渡し、言った感想が、


「特に問題ないよ。敵はいないみたいだし」


そう言って下のスカートを下ろし始めた。


冒険者達は更に食い入るように見つめる。


「だからここで着替えるなと言ってるだろ!!」


カルロはルシの手を掴み服を脱がさないようにした。


「何?脱がしてくれるのか?今日のカルロは優しいね」


「お前は俺を犯罪者にしたいのか・・・」


「違うの?な~んだ残念。だったらその手を離してよ。このままだと着替えが出来ない」


「だからここで着替えるなと言ってるだろ!!」


「ここに敵はいないよ。安心していいよ」


可愛らしくウインクして見せた。


「安心出来るか!!」


「だったら、どうしたら安心するの?」


「だから着替えれる場所で着替えろ言ってるだろ!」


「着替えの場所ならもうここにあるよ。いいから早く着替えさせせよ少し肌寒くなってきた」


ルシの服装は上半身は胸元がはっきり見え下半身はスカートが半分ずり下がり薄いピンクの下着が丸見えになっていた。それにより。周りの冒険者達の中には女性にあまり免疫がないものはその場で鼻血をだしたり幸せそうな顔をして倒れる輩もいた。


ルシの体は正直他の女性でも羨ましがるほどのスタイルの良さをしている。出るとこは出て、引っ込むとこは引っ込んでいる。簡単に言うとボンキュボン。それに雪のように白い肌と長髪がなお彼女のスタイルの良さを引きだたせている。今彼女の裸体を見ている冒険者達はサキュバスのチャームの魔法に掛かったように目が離れないでいる。・・・カルロを除いて。


「・・・お前は周りの男達が見えてないのか・・・」


「え?見えてるよ。でも私はカルロだけしか男として見てないから何の問題もないよね」


「お前はそうでも他の奴らは違うだろ。見てみろ今のお前は男達の注目の的になってるだろ」


「私は気にしてないからヘイキヘイキ。でも残念だなぁ~。こんな姿してるのにカルロは私を襲ってくれないし・・・。昨日の晩も夜這いかけたのに追い出すし挙句の果てに簀巻きにして放置プレイ・・・」


その言葉を聞いた冒険者達は一斉にカルロへと目を向けた。その目からは羨ましさと殺意が半々だとすぐに気が付いた。


「待てお前ら。どうしてそんな殺意に溢れた視線で俺を見る。今の話きいてたろ。俺は自分の睡眠を守っただけで別にこいつに何もしていない。むしろ悪いのはこっちだ。だから俺は・・・・・・」


冷静に皆に諭すように言ったがすでに冒険者達は武器を持ち構えていた。無言の戦闘開始の合図を示していた。


カルロはゆっくりと深く息吸いゆっくりと吐いた。


「ルシ。後で覚えてろよ」


そう言ってカルロは一目散に逃げだした。


その後を冒険者達が追っていく。


周りには女性の冒険者しかいなくなった。


「これで着替えが出来るね~」


ルシは鼻歌を歌いながらその場で着替えを再開した。





東の森


「わぁ~たくさん人がいますね。これ皆冒険者なんですよね!凄いですね!」


「そうですね。ロッテ、はしゃぎすぎますと誰かにぶつかりますよ」


肩に乗っているアスモは言った。


「そうですね。ごめんなさい。一つのクエストにこんなに大勢の冒険者が参加するのが珍しくてつい・・・」


舌をチロっとだした。


その行動にアスモの心臓はズキューンと効果音がでるかのように射貫かれた。


「ですが安心して下さい。戦うことは出来ませんが、私がしっかりとお守りします」


「はい。お願いしますねアスモさん」




「あ~エライ目にあった・・・」


「カルロ大丈夫?」


「誰の性でこんな目にあったと思ってるんだ・・・」


「アハハ気にしたら禿げるよ?まぁ禿げたカルロも素敵でいいと思うけど」


「まだこの若さで禿げたくねぇ・・・」


「ん~・・・でもあれだけの人数に追われたのに・・・綺麗だね」


ルシはカルロの装備している防具を眺める。


カルロの防具は白で統一された鎧。少しのシミや汚れ傷があればすぐにわかる。しかし、その鎧にはそれらのものが一つも見当たらなかった。


「攻撃されなかった?」


「されたわ。あれだけの人数いたんだ。四方八方からの攻撃の雨、いや、あれは嵐だったな・・・思い出しただけで疲れが・・・」


「その嵐の攻撃を全部避けたんだ。相変わらずチートですね」


「チートじゃねぇよ。不純なものがきたら人は避ける。これは人として自然だ。それが出来ないほうがおかしい」


「いやいやいや。それ普通できないよ。カルロだけだよ。それで?その冒険者の皆さんは?カルロが倒したの?」


「そんなことするように見えるか。全員ここに来てるぞ。無傷でな」


「相変わらずだね。だけど今からクエストが始まったらそれは止めてよね」


「お前が言うな。やる時がきたらやるよ。その時はちゃんとしっかりと支援しろよ」


「ハイハーイ了解です」


「・・・不安しかねぇ~・・・」


「では皆さん注目!!」


ギルドの受付嬢の人が土台の上に立って声を上げた。


魔法アイテムで声量を上げているのでここに集合している冒険者達の耳届いた。


「只今から期間限定クエストを開始します。今から支給される道具を使って対象クエストを取って下さい。場所は目の前に見えるこの東の森です。森の中には結界を張って☆の低い冒険者が奥へ行くことが出来ないようにしています。限られた範囲ですが皆さん頑張って下さいね。また、森の中には危険なモンスターがいる場合があります。もしそんな危険なモンスターに遭遇したらすぐさまこの笛を吹いて皆に知らせて下さい。今回は☆5の冒険者の方が救援に来てくれるようになっています。ですので危険を察知したらすぐにお願いします。それでは皆さんお気をつけて!」


受付嬢からのクエスト開始合図を聞き、冒険者たちは支給された道具と笛を受け取り森の中へと入っていった。


「行きましょうアスモさん!」


「はい。一緒に頑張りましょう・・・ん?」


「どうかしましたか・・・あ、あの人は」


二人より先に森に入っていく男女に見覚えのある人がいた。


「ね~カルロ。ピンチになったら助けてね」


「・・・お前がピンチになるとは思えないが・・・そうなったら助けてやるよ」


「やった!」


「だからくっつくな!汚れる!!」


カルロとルシは喚きながら進んでいった。


「あの人もこのクエスト受けてたんですね」


「そのようですね」


「隣にいた人凄い美人さんでしたね」


「・・・あんなのはただの脂肪の塊です。ロッテの方が何倍・何十倍いや、何億倍も可愛いです」


「・・・アスモ・・・さん?」


しまった・・・つい醜い者を見てしまい本音がただ漏れになってしまいました・・・。これは引かれる、確実に引かれる・・・。契約解除されちゃう・・・。


「もう!冗談が過ぎますよ!!」


ロッテは照れ隠しするようにアスモデウス(烏Ver)の背を軽く叩いた。


「うごっ!!?」


「私が可愛いだなんてそんな事あるわけないじゃないですか。アスモさんったら口が上手過ぎですよ。・・・あれ?アスモさん・・・?」


気が付くとロッテの肩にアスモデウスはいなかった。


「あ・・・あれ?あれれ!?」


あたふたとし始めるロッテに森の方から声が聞こえた。


「ロッテ・・・。私はここです・・・」


フラフラと羽ばたきながらアスモデスは方に着地した。しかし、先ほどのロッテの叩きが効いており足元はフラフラとしている。


「・・・もしかして私・・・やっちゃいましたか・・・?」


恐る恐るアスモデスに聞く。


「・・・残念ですが。やっちゃいましたね。感情が高鳴るとやはり制御が難しいようですね」


「・・・ごめんなさい・・・」


「いいんですよ。誰でも失敗はあります。これを生かして次に繋げていきましょう」


私の中ではロッテちゃんに殴られるのもご褒美です!!


「でも、また失敗するとアスモさんが瀕死に・・・」


「私なら大丈夫です。悪魔ですから。こんなダメージすぐに回復しますよ。さぁ早く行きましょう。期間限定クエスト、無事任務遂行しましょう」


「はい!」

相変わらず誤字脱字がありますので温かな目で見て下さい。次回は未定です。書き終わり次第投稿させていただきます。読んでくれた読者の皆様、貴重な時間をありがとうございます。

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