明日香る勇ましきまきば
静香が呼び止めたのは身長140センチにも満たなそうなかなり小柄な女性、というか幼女。
「なになに!? もしかして集合写真撮ってほしいの!?」
「おう、よくわかったじゃねぇか。じゃあさっそく頼む!」
ほらほら兄ちゃんもっと寄って! と促す幼女。万希葉、静香、萌香、俺の順で並んでいる。萌香の左二の腕が当たり、意識せずにはいられない俺。
はい、チーズ! と元気に撮影してくれたまでは良かった。だがこの幼女、只者ではなかった。
「ぶぇふぇふぇふぇふぇ~、ところでさ~そこのお姉さん二人~」
「おう、なんだ?」
「へ?」
「おい何キョトンとしてんだよ!! チビにはアタシが何に見えるんだ!?」
「いや、そこはほら、空気読もうよ」
「なんだとこのクソガキ!!」
「あははー、静香はチンパンジーだと思われてるんだ~」
「そこまで言われてないだろ!!」
「で、なに、かな?」
万希葉も察しているようだが、この幼女、どこかねっぷと近いものを感じる。
「ちょっとそこのホテルで休憩しませんか!!!!!!」
「あははー、清々しい正直者だー。どうして欲しいのかな? 亀甲縛り? 蝋燭プレイ? それとも調教?」
「ちょっと萌香なに言ってんの!? さすがに小学生がそんなこと知ってるわけな……」
「ってことは、マッキーは知ってるんだね?」
万希葉は慌てて口を塞ぐもとき既に遅し。静香は赤面する万希葉に腹を抱えてケラケラ笑っている。
「うひょおおお!! 全部!! ぜひ全部で!!」
この後、俺と万希葉で数十分かけどうにか幼女をなだめ、お帰りいただいた。
この街の人々はなんだかキャラが濃い。
お読みいただき誠にありがとうございます。
更新が遅くなり恐縮です。
今回は『いざなわれた少女たち』のキャラクターがチョイ役で出張しました。




