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さつこいNEXT!  作者: おじぃ
勇編

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22/57

勇の日常

 夏海と夢を見て過ごし帰宅した夜9時。現実が戻り殺気立つ。


 玄関の向こうは暗く、外の光が差し込む。足元にはビールや日本酒などの酒瓶とそこから発する刺激臭。奥のリビングからはテレビの音がガヤガヤ聞こえる。勇はそれを無視して洗面所へ向かう。


「おいこら! こんな時間まで出歩くなら酒の一本でも買ってこいや!」


 いつものことだと勇は無職の父を無視して手を洗い、嗽をする。洗面所を出てリビングの前を通るとビール瓶が飛んできたので避ける。


「無視してんじゃねぇよ」


 5メートルほどの距離から降りかかる罵声を無視して二階へ上がると、声の主はずかずかと勇に詰め寄り殴り掛かってきた。これもいつものことだ。暴力沙汰にも拘わらず静かな時が流れる。勇は事務的に父を突き放し、右手で米噛みを握り潰すように掴み、壁に叩き付けて止めに腹と股間を蹴り動きを封じた。


 このままだと殺され兼ねないし、下手すりゃ俺が殺人犯だ。早く家を出たい。どのみち母親の収入だけじゃ、差し押さえも時間の問題だろう。


 部屋に戻った勇はいつも通りPCを立ち上げ、バイト探しを始めた。

 ご覧いただき誠にありがとうございます!


 今回は短いお話となりましたが、これが勇の日常です。


 次回、神威の部屋で勇の暴力がヒートアップ!? 

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