二番目の勇者
俺は勇者。名はイグニス。今魔王と対峙している。
ここまで俺は一人でやってきた。他の4人の勇者よりも早く。いや、一人だけ先人がいたっけな。まあ、そんなことはどうでもいい。俺は強い。魔王など瞬殺してやろう。そろそろしびれを切らした奴が話し始める頃だろう。
「勇者よここに入るなりすぐに固まりおって我に怯えておるのか?」
魔王は気持ち悪い紫の六目顔をにやりとさせる。
「そんなわけねーだろ。テメーのあまりの気持ち悪さに絶句してただけだ。」
「そうか、それは褒め言葉と受け取っていいのかな!」
奴は2本の両腕を伸ばしつかみかかってくる。
が、遅い。隙だらけだ。
俺は持っている剣に炎を纏わせると、奴の一方の腕を切り落とし、もう一方の腕に飛び乗った。
「貴様!」
魔王は腕を振り払い俺を落とそうとする。
そんな悪あがき最強の俺には通用しない。
俺は大きく揺れる腕を伝って奴の肩まで登った。
「さあ、どうする魔王よ遺言は?」
「ふっ、勇者よそんな余裕あるのか?我の取っておき」
そういうと魔王は大きく口を開き、炎の砲口を放った。
効かねーよ。俺の属性知ってるんのか?
俺は内心呆れながら魔王の首を切った。
大きな体躯は、地響きを起こしながら倒れ、気持ちの悪い首は力なく床に落ちた。
しかし魔王の顔は不気味に笑みを含んでいる。
「何が面白いんだ?お前は負けたんだぞ」
「そうだ、我は負けた。それでいい、勇者よこれから貴様は地獄を見させられるのだ。我が崇みしあのお方から」
そう言いながら高笑いをあげ、魔王は消滅した。
何をふざけたことを。俺に負けたのが悔しくて言った負け惜しみだろう。あんなにあっさりと魔王が負けては配下に示しがつかないからな。
それにそんな存在がいたとしても俺は最強の勇者だ。
負けるわけがない。
ん?何か頭に違和感が。
うっ。頭の中に閃光が走った。
まともに立っていられ...ない




