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 35 銀行に問題が発生した時に誰がその後始末をするのか?






にぃに「 よし。んじゃ日本の【 M 1 】は、これまでの説明でわかったよね。


それじゃ、いよいよ本題のアイスランドの



〔 >実際、2008年の金融危機に至るまでの14年間で、商業銀行はマネーサプライを19倍にも増加させた。 〕(※1)



これに取り組もうか。


まず、さっき説明したように国や地域、時代によっても

《 マネーサプライ統計 》《 マネーストック統計 》 は、定義が異なるってこと。


だからアイスランドは《 マネーサプライ 》と呼ばれていて

日本の現在の《 マネーストック 》とは 呼び方も異なるし対象となってる範囲も異なるんだよね。


参考までに紹介するとアイスランドは《 M 0、 M 1 、M 2 、M 3 》となっていて


今回 僕たちが知っておきたいアイスランドの【 M 1 】を説明すると




・ M1  Money Supplyマネーサプライ[ 通貨供給量 ] =

           

Notes and Coin in Circulation [ 紙幣と貨幣流通高 ]+ Demand Deposits[ 要求払預金 ](※2) 




───ってカンジで【 M1 】に関しては、日本と全く同じではないから

比較は難しいとしても似ているのもあって参考にはなるんだよ。 」




うとぅ『 …本当だ。

日本と違ってアイスランドは《 要求払預金 》の内容と《 要求払預金 》から《 調査対象金融機関保有小切手・手形 》が差し引くっていうのがないんだね。




……………




それはわかった 。

んで、アイスランドの【 M 1=マネーサプライ 】 というのもわかった。



えっと…それから2008年までの14年間ってことは、

1994年からの14年で、アイスランドの銀行、金融機関が【 M1=マネーサプライ 】を19倍に増加させたってことだよね。 』




にぃに「 …うとぅ、その淡々とした喋り方だとピンときてないでしょ?


思い出してほしいんだけどアイスランドって1990年代半ばから《 オフショア金融センター 》になることを目標にしたよね。


そのくらいから【 M1=マネーサプライ 】が増え始めてるってことだよ。


それと同時に思い出してほしいのが《 実際に行われてるだろう信用創造 》なんだけど



よーするに



・アイスランドが《 オフショア金融センター 》になるにしたがってお客さんがアイスランドの銀行にお金を預けるようになる 



・そして、その預かったお金を《 準備預金制度(部分準備銀行制度) 》の決まりで

中央銀行に 準備金 つまり《 法定準備預金額(または所要準備額) 》を預ける。



・この時、中央銀行に預けるお金は準備率に基づいた預け金の最低の金額ではなくて、預かったお金を中央銀行へ一旦、全部預けて


その預けた 準備金 つまり《 法定準備預金額(または所要準備額) 》に見合った預金総額分、貸し出すことができるようになる。



───という流れで


ドンドンドンドンドンドンドンドン《 信用創造 》によって《 預金 》を発行していき


【 M1=マネーサプライ 】の内の全部が《 要求払預金 》ではないにしても


14年間で【 M1=マネーサプライ 】を19倍にしました。 」




うとぅ『 うん。だからそう言ってる。 』




にぃに「 よし。じゃあ《 預金 》は、銀行にとって何? 」




うとぅ『 《 負債 》なんでしょ?《 預金 》は、いつかはお客さんに返さないといけないから 』




にぃに「 その通り。と、いうことは1994年から2008年の14年間で19倍になった【 M1=マネーサプライ 】の内、全部が《 預金 》ではないとしても


《 預金 》つまり銀行の《 負債 》が増えていることになる。


そして


その《 預金=銀行の負債 》が増えている時に、2008年世界的金融危機リーマンショックは起きた。


世界的な金融危機となれば、うとぅもアイスランドを襲った出来事を聞いたでしょ?


預金の引き出しの急増およびアイスランド株式市場の大暴落。



その結果、国は銀行を破綻させない為に国有化。


でも国有化されたということは国が銀行の《 預金=負債 》を肩代わりしなければならない。



つまり、《 準備預金制度(部分準備銀行制度) 》の何が問題かといえば


今回取り上げたのはアイスランドだったけど

《 準備預金制度(部分準備銀行制度) 》を採用してる国は


銀行がお客さんから預かったお金を元に《 信用創造 》によって《 預金通貨 》をドンドンドンドン発行した結果


今回の金融危機のように何か問題が発生して銀行が《 預金=負債 》を支払いきれなくなった時に


その銀行が国有化されれば国が銀行の《 負債 》を肩代わりするということになる

もちろん国有化されなくても公的資金が注入されたりする場合、返済が滞りなく行われれば問題は無いが状況次第では滞納したり完済出来ない場合も出てくる




───ということは、国民が税金を支払い、銀行の《 預金=負債 》を返済していかなきゃならないってことだよ!! 」




うとぅ『 アカ────────ン!!!


そんなんダメに決まってんじゃん!!

なんだって銀行に問題が発生した時に国民が銀行の借金肩代わりしなきゃなんないのさ!



《 信用創造 》でジャブジャブ《 預金通貨 》を発行したのは銀行


………って、いうより《 全預金取扱機関 》じゃないか!


何で国民が、その後始末をしなきゃ…


…………………そうか、だからそうやってアイスランドの人達も怒ったんだね。 』




にぃに「 そうだね、やっとピンときたみたいで良かった。


ちなみにアイスランドの当時の国会議員であるフロスティ・シガーヨンスソン氏が執筆されたレポートにある文章で、こう書いてある。



〔 >新たな通貨を発行し、マネーサプライを増加する力が商業銀行の手元にある限り、 同じような危機は再発しうる。

   いかにも、似たような銀行危機は多くの先進国経済に おいて今まで起きてきた。

   1970 年代のイギリスや、1990 年代のフィンランド、ノル ウェー、そしてスウェーデンをみればよい。 〕(※3)



───────更に、英国金融サービス機構会長・イングランド銀行金融政策委員のアデール・ターナー氏も



〔 >2007 年・2008 年の金融危機は、民間金融制度による民間クレジット・通貨 の発行を止める力を我々が持っていなかったから起きたのです。 〕(※4)



と、述べてる。

他にも僕がとても参考にして うとぅに説明するのにも重宝している文献にも


〔 >債務貨幣システムは常に信用創造によるバブルやインフレ、

   信用収縮による不況やデフレといった景気変動をを引き起こし、

   政府債務を増大させ、やがて経済活動をデフォルトさせるというシステムデザイン上の欠陥を有している。 〕(※5) 



あ、“ 債務貨幣システム ”って、この著者の方が《 準備預金制度(部分準備銀行制度)》のことを著書の中でそう言われてるんだよ。 」




うとぅ『 …それって… 』




にぃに「 それって? 」




うとぅ『 ……それって世界中のほとんどのみんなが銀行にケツの毛むしられてるってこと!!? 』






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