第41話 ただの門番、爆乳メカクレ低身長獣人と温泉にはいる
再びの温泉。
温泉とは何度入っても良いものらしく、どこに溜まっていたのか全身から疲れが抜けていく。
しかしさっきのハミィの反応、妙だったな。
俺が一緒に風呂にはいろうとお願いしたのだが。
『はわわわわわわわ～～～⁉⁉⁉』
と、絶叫していた。
まるで俺が変なお願いをしたみたいだ。
メメナは俺から変なお願いあっても従うよう、伝えると言ったはずだが……？
……まさか、わざと伝えていないとか？
なわけないかー。それだと俺がハミィと混浴したがった変態になるし、幼い少女がそんなことするはずがない。
気を引きしめて、術の目的やらを探るとしよう。
この温泉が一番怪しいんだよな。
…………あと、ハミィの爆乳に俺が心を乱されなようにせねば。
覚悟。冷静。性欲減退の魔術を信じろ。
俺が無心の境地にたどり着こうとしていると、ハミィのふるえる声がした。
「せ、先輩……お、お隣失礼するわね……」
ちゃぷり、と湯船に入る音がする。
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すっご……。
本当にすごいのものを目の当たりにすると、言葉どころか意識すら失うのか……。
ハミィはタオルで前を隠しているが、隠しきれてない。
冷静を保とうなんて無理だ。
だって、乳が、浮かんでいるのだ！
牛柄ビキニで全体像は見慣れていると思っていたのに、ああも『柔らかい乳でござい』と浮かばれては意識がふっとんでしまう。
すご……すご……。
「せ、先輩……見すぎ……」
顔どころか全身真っ赤のハミィの瞳がうるんでいる。
しまったっ。
術を探るためとはいえガン見しすぎだろ！
「す、すまない……」
「う、ううん……」
ハミィはきゅっとタオルで隠した。
俺はなんとか視線を逸らそうとするが、どうしても、どーーーうしても、視線が誘導されてしまう。
落ちつけー……。
このままでは性欲減退魔術があったとしても危ないぞ。
「でも……。せ、先輩が見たいなら……いいかも……」
「えっ⁉⁉⁉」
俺は食い気味で反応した。
積極的なハミィに違和感を覚えたのと、この爆乳を見ていいとお許しがでたからだ。
「ちょ、ちょ、ちょっとだけ……だから、ね？」
す、すご……すご……すご……。
……っ！
すごすご言っている場合じゃないだろ、俺！
いつものハミィらしくないじゃないか！
あきらかに妙な反応だ。なにかしらの術が働いているんだ！
メメナは術の正体を探るために、俺になんて言っていた？
――なにがしたいか聞いたり、ガンガン攻めろ。躊躇ったりするな。
だったな。
「ああっ！ ハミィの爆乳、見させてもらうよ！」
「～～～～～っ！」
ハミィの全身がさらに赤くなる。
やはり術！ 術のせいなんだな⁉
「じー」
「ん…………」
お互いに無言の時間が流れる。
俺はガンガン見つめるが、ハミィはどんどん頬が頬が赤くなる。
ハミィは熱い風呂に耐えきれなくなったのか、それとも無言の間が耐えきれなくなったのか、きゅっと唇を結ぶ。
「っ～～～～～……」
「ハミィ？」
無言の間に耐えきれなくなった表情のハミィは、顔を真っ赤にさせる。
そしてタオルをひっつかんで、慌てて湯船から這いあがった。
「さ、先あがるね……！ 先輩……！」
俺が声をかける前もなく、ハミィはどこか嬉し恥ずかしそうに去って行った。
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