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40 はじめてのプレゼント

「おいしかったですね」

「そうだね。美味しかった」

「カッペリーニはどうでしたか?」

「うん、冷たくて美味しかったよ」

「よかったです。また二人できましょうね」

「そうだね」


味はよくわからなかったが、依織に食べさせてもらって恥ずかしさと幸せな感じが混じって、特別な食事になったのは間違いない。

こんなリア充っぽい事が俺の人生で起こるなんて想像もしなかったが、とにかく今のこの時間を依織と一緒に楽しもう。


「まだ時間も早いしこれからどうしようか」

「できたらウィンドウショッピングとかしてもいいですか?」

「もちろんいいよ」


せっかくショッピングセンターに来たのだからこのまま帰るのももったい無いので、依織と二人で館内を見て回った。依織もうちに来たばかりでまだ落ち着いていないので特に買うものも無く、二人で服などを見ながら時間を過ごしてたが、せっかく依織と初めて来たのだから、何か記念になるものを贈りたい。

なにがいいだろうと考えながら歩いていると、色々な石を取り扱っているお店が目に入った。


「依織、ちょっと入ってみてもいいかな」

「もちろんです」


依織と二人で店内に入ると、本当にいろんな種類の石が単品や、ブレスレットとして売られている。

値段を見ると一部を除くとそこまで高くない。

これならプレゼントできそうだ。

店内を見ているとその中のひとつがが気になった。

透明な水色の石を組み合わせたブレスレット。

手に取ってみるが、商品のタグにはブルートパーズと書かれている。

この透明な感じと爽やかな色合いが、依織によく似合いそうだ。


「睦月さん、そのブレスレットが気になるんですか?」

「うん、どうかな」

「爽やかな感じですごく綺麗です。今の季節にもぴったりじゃないかと思います」

「そう。それじゃあちょっと待ってて買ってくるから」

「わかりました」


依織の印象も悪くないようなので、レジに持っていってラッピングしてもらう。


「依織、これプレゼント」

「わたしにですか? てっきり睦月さんのかと……嬉しいです。大事にしますね」

「依織にピッタリだと思ったんだ」

「つけてみてもいいですか?」

「もちろんいいよ」


依織が包みの中からブレスレットを取り出して左腕につけてくれる。


「わぁ、とっても綺麗です。一生の宝物です。睦月さんありがとうございます」

「依織にはお世話になってるし、初めて二人で映画を観に来た記念だよ」

「はい。絶対今日のことは忘れません。睦月さんとの初デート記念日です」


依織が喜んでくれているので、プレゼントしてよかった。

仮初だとしても、初デートの記念になるものを贈れてよかった。

その後もしばらくショッピングモールの中をウロウロしてからいい時間になったので帰ることにした。

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