No.4 告白、隊長就任
さてとエルフとの生活が始まってはや数ヶ月。
あの後俺はちょくちょくオーガを倒したり、薬草採集を手伝ったりした。
「ニニ!そっち行ったぞ!」「了解!炎槍!」
息の合った攻撃で俺たちは今オーガ撃退の命を全うしている。
「ぐをぉぉぉ!!」―討伐完了!
「ニニ、俺の仕事なんだからわざわざ手伝う必要はないんだぞ?」
「私があなたの魔法の総監督よ?私が見てあげないといつ暴走するのかわからないものね」
出会った頃のかしこまった口調はどうやら作っていたらしく、今ではお互い砕けた口調である。
今俺はエルフ族対魔部隊隊長。俺の住んでるところはエルフ国副首都エルメス。
ニニ先輩の言っていた『里』村長の言っていた『村』とは一体。
そんなこんなで月日は過ぎ去り、今に至るわけである。そして、、、
なんだ?あれ。
「隊長!大変です!アーマードワイバーンがエルメス周辺に複数体!!」
「アーマードワイバーン!?」ってなんだ?
「キョ―ト、アーマードワイバーンはドラゴンの一個下の討伐ランク、ジャイアントオーガの十倍近い戦闘力を持っているわ。」と小声でニニが教えてくれた。
マジか。アーマードワイバーン...
宴の日、、、
「ほうそうですか、そうですか。おーがをいちげきで」
べろべろに寄っているこの爺さん。でも、
「おまえらーきけい!このゆうしゃさまがわれらをすくってくださるぞぉ、かのにくきアーマードワイバーンも楽勝じゃい」―いい人だってすぐわかる。この人たちなら、、、
「わしらを呼び出してどうしたのかの?」村長とニニを呼び出した。
「俺の本当のことをあなたたちに話したくて。」
「ほんとうのことといいますと?」ニニが聞く。
俺は息を大きく吸い、吐き出すように言う。
「俺は転生してここに来た元居た世界でピト、あの神獣を追っているときに、事故にあい死んだ。
転生直後に殺されるのは避けたく、名前の偏見で殺されるのが嫌だったので記憶障害を偽り、この世界のことを知っていった。」
さすがに信じてもらえないだろうか。答えは当然テンプレート。
「なるほど、その異常な強さは転生の副産物ということですか。」
やはり信じてもらえたか。テンプレートもあるが、それ以上にこの人たちならむやみに人を疑ったりしないと俺は信じていた。
「そうですね。それほどの嘘をわざわざつく必要性はないでしょう。」
「それではキョ―ト殿には良い地位についてもらわねばいけませんな。そうだニニ。対魔隊長の座をお譲りするのは?」おいおいそれは、、、
「いいわね!それでいきましょう!」いいのかよ!
「では、我マルクス=エルメスエルフ国副首都村村長の権限に基づき、キョ―ト殿を、
エルフ国家直属動員部隊エルフ族対魔防衛部隊通称「対魔部隊」隊長に就任、ニニ=ライム・セイカを副隊長にすることを決定する!」
ん?国?副首都?隊長?この世界、テンプレートじゃないのか?...
おまけ。
今回出番なかった。by神獣ピト