風を纏いし乙女 第二章
広い草原の、只中に3人が集う
風を纏いし乙女 南風の化身 そして、
虹を奏でる乙女
虹を奏でし乙女が言う
「風を纏いし乙女よ、アナタはここから旅立の?」
風を纏いし乙女も言う
「私は旅が好きなのよ、知らない景色 知らない世界、そんな場所をみるのが、とても大好きなのよ」
南風が言う
「北に旅立のはお辞めなさい、虹の向かうの素晴らしい景色を、見に行きなさいな」
虹を奏でし乙女が言う
「北に行くよりも、虹の向かうの、素晴らしい景色を、見に行きなさいな」
風を纏いし乙女が言う
「そうね… 虹の橋を渡る事にするわ、さあ出発よ」
南風が言う
「見なさいな、虹の橋の向こうに天の橋だてが見えるでしょう?」
風を纏いし乙女が言う
「そうね、光の柱が連なって、とても綺麗だわ…」
虹を奏でし乙女が言う
「さあ、光を掴みなさいな」
風を纏いし乙女は、虹の橋に飛び乗った
そして、光に包まれる
南風が言う
「私はご一緒できませんから、これを受け取りなさいな」
南風は水色の珠を、そっと渡した
「さあ、行きなさいな」
風を纏いし乙女が言う
「南風さん、ありがとう。 大事にするわね」
虹を奏でし乙女が言う
「さあ、虹を奏でるわよ」
その一言で虹が動き始めた
そして、にわか雨が降り注ぎ、南風が言う
「私の贈り物は、暖かい雨です。夏を告げる雨ですよ」
虹を奏でし乙女が言う
「私の贈り物は、虹の旋律。 闇をも照らす虹の旋律よ」
風を纏いし乙女が言う
「ありがとう、必ず帰ってくるから、また逢いたいわね」
南風と、虹を奏でし乙女は言う
「いってらっしゃい」
風を纏いし乙女は言う
「いってきます」
風を纏いし乙女は、虹を渡り、素晴らしい景色を目指す