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配信中止

 午後の授業も終わって放課後となり、石田に声をかけてみた。


「なぁ石田。たまには一緒に帰るか?」

「え? うーん、今日はいいかな。ちょっと独りになりたくて……」

「ん、そうか」

「ゴメン……」

「いや、いいって。そういう気分の時もあるだろうからさ」

「うん」


 石田は肩を落とした。そのまま元気のない足取りで教室から出て行く。

 しかし、あんな調子で今日のチョコラの配信大丈夫なんかな……


 オレも苦い顔しながら、家路についた。




 夜になり、自室でタブレットの電源を入れ、動画アプリを立ち上げた。丁度、チョコラの配信が始まったところだ。


「えっと……このチャンネルを見てくれている皆、ゴメンね。今日はマイクラをやるつもりだったのだけど……」


 ん? どうしたんだよ、チョコラ。歯切れ悪いな。いつものかんじじゃないぞ。


「ちょっと熱が出て、身体がダルくなっちゃって。どうやら風邪を引いたみたいなの。それであの……今日の配信は無理っぽいです。楽しみにしていた皆さん、ゴメンなさい」


 チョコラがそう言うと、チャット欄の文字列が勢いよく上から下へと流れていった。その大体が「チョコラちゃん、大丈夫?」とか「気にしなくていいから寝て」とかのメッセージだった。けど、そこに赤スパチャが流れるのは、どーかと思うが。


「皆、心配してくれて……本当に、本当に有り難う。皆も体調には気を付けてね。ご自愛下さい。それじゃあ……」


 そこでライブ配信は打ち切られた。


 風邪ねぇ……

 本当は織田ヨシモトとかいう奴がチョコラにちょっかいをかけてきたから、こうなったんだよな。うーん……


 どうにかならないものかと、腕組みして考えてしまった。けど、妙案などすぐに浮かぶ訳もなく、途方に暮れてしまう。なら、せめて石田に連絡くらいしてみるべきだろうか。


 サイドボードに置いたスマホを眺めるも、それを手に取る事も出来ず、そこで固まってしまった。

 終いには、ベッドの上でゴロゴロとしている間に眠気が襲ってきた。

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