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タロウ鉄道 1

「ねーねー。タロウ鉄しようよー、タロウ鉄道ー」

「はぁ?」


 画面の向こうから、チャット越しに石田美鈴――いや、チョコラが甘ったるい声を出す。オレもスイッチはどうにか手にいれたが、まだタロウ鉄道は入手していない。


 そのことをチョコラに伝えると、「ちぇ、残念」と舌打ちした。


 その翌日。


 学校に行くと、ビニール袋が入っていた。なんだこれ、爆弾か? 陰キャなオレを爆殺しようとしている一味でもいるのか?


 などと多少ビビりながら、袋の中身を改めると、中には新品のゲームパッケージが入っていた。よく見ると、それはタロウ鉄道である。


 振り返って石田を見ると、親指を立てている。

 実況にタロウ鉄道とか、使えるかもな。ここは有り難く石田の好意に甘えることにしよう。


 そして、帰宅しすると、早速スマホが鳴った。通知画面を見ると、石田からラインが入っていた。


「今すぐ、スイッチ起動。はよ!」


 ほぼ脅し文句である。しかし、プレゼントして貰った手前、やらねばなるまい。


「PCに今、PXが繋がっている。スイッチに付け替えるの面倒くさい」


 そうラインで返すと、程なくして返事が来る。


「PCにキャプチャーしなくていいから。オンラインチャットしながらやろうよ? ヘッドセットあるんでしょ?」

「あるよ」


 そう素っ気なく返すと、すぐに返信が来る。


「では、オンライン対戦! レッツプレイ!」


 有無言わせぬ文面に辟易としながらも、スイッチにソフトを入れ、ヘッドセットをブルートゥース接続した。


 その時、またスマホが鳴った。ラインを見ると、「志那ナデ子さんも混ざりたいって。いいかな?」と石田からの文面。それに「ウェルカムです」と書いて、返信した。


 ついでだし、この前の日曜日のオフ会に来なかったことを小一時間問い詰めたかったが、そこにツッコミと、それはそれで面倒になりそうなので自重する。


「さて、まずは気軽に遊べる3年間プレーでいこうか」

「駄目でしょ、それじゃ」

「え、なんでなんだよ? チョコラちゃん」

「最低でもガッツリ10年! タロウ鉄は沼! 沼なのよ。分かる?」

「いや、知らんがな、んなもん。兎に角、夕飯も食べなきゃだし、初プレーは3年。いいね?」

「ちぇ、それでいいわよ。仕方ないわね」

「ナデ子もそれでいいよー」


 それじゃあフレンド招待して、と。はい、OK。全員集合。

 よっしゃ、じゃあいくぜ。


 一番手はオレ、二番目にナデ子先輩、三番目にチョコラという順になった。

 最初の目的地は東尋坊か。よし、一番乗りを目指すぜ。


 サイコロ5で5マス進む。青マスで少額ながらお金もゲット。よしよし、いい出だしだ。


 次はナデ子先輩で4を出し、追随してくる。

 その次のチョコラは、駅に止まった。彼女は所持金1億円にも関わらず、1億丁度分の物件を買い上げる。


「おい、チョコラよ」

「何?」

「そんなに買って大丈夫か?」

「大丈夫だ、問題ない。うふふっ」


 そうですか、ならいいです。だが、次に赤マスに止まったらどうするのだ?


 と、次も大きい数字を出し着々と前進。うむ、いいかんじだ。


 そして、チョコラの番になり、彼女は5進んだ。が、どっちのルートを回っても赤マスである。

 チョコラは観念し、赤マスに止まった。そして、600万の赤文字を引く。


「ああー、所持金マイナスー! あたしの可愛い物件を売却しなきゃいけないの?」

「さぁ、とっとと物件を売り払え、この赤字VTuberめっ!」


 う、うう、ぐすぐすとチョコラの涙声が聞こえてきたが、知らんがな。この強欲魔神めが。

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