日本昔ばなし風お正月
何か、投稿しろって言われたので……(震え声)
むかしむかし。あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。
おじいさんは山に柴刈りに行くと言い、おばあさんに内緒でお餅を……。おじい……さん……?おじいさああぁぁんっ!?
おばあさんは川へ洗濯に行きました。
おばあさんが川で洗濯していると、川上から呼吸が止まったおじいさんがどんぶらこ~どんぶらこ~と流れて来ました。
おばあさんは呆れたように1つため息をつくと、老人とは思えない俊敏な動きでおじいさんを回収して家に持ちかえりました。
そして慣れた手つきで棺桶に放り込むと、棺桶を予め作ってあったおじいさんのお墓にあっという間に埋めてしまったのです。
その二日後。正月の三ヶ日が終わるかという真夜中におばあさんは異変に気が付きます。
外から足音がきこえたかと思うと、簡単には開かないようにしっかり施錠した扉を激しく叩く音がきこえて来ました。
おばあさんは、やれやれと思いながら扉を開くと、なんとそこには埋めたはずのおじいさんが土まみれで立っていたのでした!コワイッ!
おばあさんが、うんざりしながらおじいさんに問いかけました。
「じいさんや。どうやって甦ったのかのぅ?」
おじいさんは答えました。
「もちろん気合いじゃ!」
流石はおじいさん。誰もが納得する素晴らしい答えです。
おばあさんは土まみれのおじいさんに、川で汚れを落としてから家に戻って来るように言うと、おじいさんは「うむっ!」と頷くと勢いよく川へ走って行きました。
おばあさんは呆れた顔で囲炉裏に火を用意して、凍えたおじいさんが戻って来たときに暖まれる準備をはじめました。
いろいろと手慣れた様子で行動するおばあさん。それもそのはず、なんとこのやり取りは毎年恒例!
おじいさんの呼吸が止まって埋める事に関しては、なんと二月に一度は行う出来事だったのです!おじいさんは学習しないっ!!
しばらく経って凍えたおじいさんが戻って来るとおばあさんは優しく迎え入れて、正月最後の日をのんびり過ごすのでした。
めでたしめでたし。




