表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/257

第三話

なるほど…。

ではあなたの希望通り、一番最後から最初に始めましょう。


フフフ、あなたの他人に好かれる為のウソ。それは自分自身さえも騙してしまうダミーな意志。アスファルトの色を問い掛けられれば、それは無数に散らばった紫と答え、草木の色は灰色と答える。予測不可能な言動で油断させ、巧妙な手口でするりと蛇のように忍び込む。それでもこの相手はあなたにはなびなかった。だからあなたは思い改めた。それはなかった事にしようと。無理に求めれば、傷つくことを知っていたからですね?相手が求めたものになりすまそうとする。それがあなたの最大の特技であり、最強の弱点でもあるわけです。


どうもあなたは度々、悪業を行う自責の念を、まるで私が唆したかのように振る舞う。そして他人にはそれを克服したかのように自身をもって胸を張る。さて、なりすましたあなたに訪れた事はなんだったのでしょうかね?バスタブの中で、痛みを伴うはずの無い切り傷を感じ、タイルのつなぎ目に、流れるはずの無い自分の血に青ざめる。そう、あなたは毎朝、死に往く者への祈りを自分に欠かさず行い、こちらへ引き込まれることを望んでいたのです。


無駄です。そう易々とはこちらにはご招待するわけにはいきませんよ。何せあなたは私を裏切ったのですから。よくも生きる喜び感じたものです、私は怒っているんですよ、フフフ…。


さて、この相手はやたら律儀な所があり、そう簡単にはあなたに開くことはしないようでしたが、しかしどうやらあなたが望むものは秘めていたようです。

歯止めの効かない、まるで暴走した列車のように…。肉体にはびこるこの相手もまた、わたし達の仲間を裏切っているようです。まるで見えないふりをして、それをあたかも正当化しているようです。


さぁ、あなたの背中を押しましたよ。これだけで十分でしょう?あなたに必要だったのは、自信でも言葉でも尊厳でもなく、ただ飽くなき復讐心…。復讐こそが生きる証と信じるあなたならば、「復讐信」と呼んだ方が適切かも知れませんね?


さぁ私に見せてください。あなたの中途半端で情けない姿を…。


続く

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ