婚活アドバイザー成田、結婚四十年目のドワーフに「妻と別れたい」と言われる
「成田さん。妻と別れたいんだ」
昼下がりの冒険者ギルド。
俺の向かいに座ったドワーフの男性は、そう言って深々と頭を下げた。
「……別れたい、ですか」
「ああ。離婚を考えている」
「ちなみに、ご結婚されて何年になります?」
「四十年だ」
……四十年。
長いなぁ。
俺が婚活アドバイザーをしていた頃、四十年連れ添った夫婦の相談を受ける機会なんて、ほとんどなかった。
そもそも、俺自身が四十六歳だ。
人生の大部分を一緒に過ごした相手と別れたいと言われても、簡単に答えを出せるはずがない。
「まず、お話を聞かせていただけますか?」
「ああ。頼む」
男性は、ごつごつした手を膝の上で握りしめた。
名前はガルド。
王都の外れで鍛冶屋を営む、百十二歳のドワーフだという。
奥さんは人間の女性で、名前はマーサさん。
六十八歳。
四十年前に結婚し、娘さんが一人いるそうだ。
俺は成田和彦。
異世界に転生してしまった、元婚活アドバイザーの四十六歳だ。
今は冒険者ギルドに籍を置きながら、人間関係や縁談の相談に乗っている。
剣も魔法も大したことはできないが、人の話を聞くことだけは、前の仕事で嫌というほどやってきた。
とはいえ。
異世界で結婚四十年目の離婚相談を受けることになるとは、思ってもみなかったけれど。
「妻がな、海を見たいと言い出したんだ」
「海、ですか?」
「ああ。南の港町に娘夫婦が住んでいる。そこへ行って、しばらく暮らしたいそうだ」
「なるほど」
「だが、俺には鍛冶場がある」
ガルドさんは、少しだけ胸を張った。
「祖父の代から続く工房だ。炉の火を絶やすわけにはいかん」
「それで、意見が合わなくなったんですね」
「ああ。妻は俺が一緒に来ないなら、一人でも行くと言う」
「……はい」
「四十年も一緒に暮らしたのに、今さら別々に生きるというのか」
ガルドさんの声が、少し低くなった。
「だったら、いっそ離婚した方がいいんじゃないかと思ってな」
……なるほど。
ただ、気になることがある。
「ガルドさん。奥さんから、離婚したいと言われたんですか?」
「いや」
「では、離婚を考えているのはガルドさんだけ?」
「……そうなるな」
「ちなみに、奥さんと別れたいんでしょうか?」
「そんなわけがあるか!」
ガルドさんは勢いよく立ち上がった。
周囲の冒険者たちが、こちらを見る。
「……あ、すまん」
ガルドさんは、気まずそうに座り直した。
俺は小さく頷いた。
「では、別れたいというより、どうしていいかわからないんですね」
「……そうかもしれん」
その時だった。
『――おじさん!』
俺の肩の上で、緑色のスライムがぷるんと揺れた。
ミドリ。
森で出会い、俺が名前をつけた相棒だ。
《簡易念話》で話しかけてくる彼女は、こういう時も遠慮がない。
『――この人、奥さんが大好きなんですね!』
「……うん。たぶんね」
『――じゃあ、一緒に海へ行けばいいのに!』
「それが簡単にできないから、相談に来てるんだよ」
『――難しいですね!』
「……本当にね」
◇◆◇
翌日。
俺はガルドさんの工房を訪ねた。
別に、離婚相談を引き受けたからといって、必ず夫婦の家まで行くわけではない。
ただ、昨日の話には、少し引っかかるところがあった。
ガルドさんは奥さんが海へ行きたがっている理由を、ほとんど話していなかったのだ。
……というより、聞いていないようだった。
「おお、成田さん。よく来てくれた」
工房の奥から、ガルドさんが顔を出した。
分厚い革の前掛け。
煤のついた腕。
背丈は俺よりずっと低いが、肩幅は倍くらいありそうだ。
奥では、炉の火が赤々と燃えている。
『――おじさん! 暑いです!』
「そうだねぇ」
『――パンが焼けそうです!』
「ここはパン屋じゃないからね」
ミドリは不満そうに揺れた。
ガルドさんが豪快に笑う。
「面白いスライムだな!」
「ええ。おかげで退屈しません」
『――わたしも、おじさんといると退屈しません!』
「それはどうも」
そんなやり取りをしていると、工房の奥から女性が現れた。
「あなた。お客様?」
白髪交じりの髪を後ろでまとめた、小柄な女性だった。
年齢を重ねた穏やかな顔立ち。
けれど、その目には、はっきりとした強さがあった。
「マーサ。昨日話した相談員の成田さんだ」
「ああ、あなたが」
マーサさんは俺を見ると、少し困ったように笑った。
「主人がご迷惑をおかけしていませんか?」
「いえ。今日は、お二人のお話を少し聞ければと思いまして」
「……そうですか」
彼女はガルドさんを見た。
「あなた、離婚の相談をしたんですって?」
「な、なんで知ってる!」
「昨日、自分で言ってたでしょう。『もう別れるしかない』って」
「……む」
ガルドさんが黙り込む。
……ああ。
これは、思った以上に話し合いが必要そうだ。
◇◆◇
工房の隣にある居間で、俺たちは向かい合って座った。
テーブルには、温かいお茶と焼き菓子が並んでいる。
『――おじさん! このお菓子、おいしいです!』
「よかったね」
『――もう一つ食べてもいいですか!』
「マーサさんに聞いてみようか」
「もちろん、どうぞ」
『――ありがとうございます!』
ミドリの食欲は、今日も絶好調だ。
俺は二人に向き直った。
「まず、マーサさんに伺ってもいいですか?」
「ええ」
「どうして、海へ行きたいと思われたんでしょう」
マーサさんは少し驚いたようだった。
それから、ゆっくり微笑んだ。
「子どもの頃からの夢なんです」
「子どもの頃から?」
「はい。私、生まれてから一度も海を見たことがないんですよ」
……そうなのか。
「若い頃は、いつか行けると思っていました」
マーサさんは、お茶の入ったカップを見つめた。
「結婚して、娘が生まれて、工房の仕事を手伝って。毎日忙しかったけれど、幸せでした」
ガルドさんが、小さく頷いた。
「娘が独り立ちしてからも、主人は忙しくて。私も、この工房を離れる気にはなれなかったんです」
「……はい」
「でも、この前、娘から手紙が届いたんです」
マーサさんは、棚から一通の封書を取り出した。
中には、港町の景色が描かれた小さな絵が入っていた。
青い海。
白い帆船。
遠くまで続く水平線。
「孫が描いてくれたんです。『おばあちゃん、一緒に海を見よう』って」
彼女は、絵を指でなぞった。
「それを見たら、急に思ったんです」
「何を、ですか?」
「……私、いつまで『いつか』って言っていられるのかしら、って」
居間が静かになった。
ガルドさんが、眉をひそめる。
「マーサ。そんな大げさな」
「大げさじゃないわ」
マーサさんは、静かに答えた。
「あなたは、あと何十年も元気で鍛冶仕事ができるでしょう。でも、私は違うの」
「……」
「今年は歩ける。来年も歩けるかもしれない。でも、十年後はわからない」
ガルドさんは、何も言わなかった。
「私はね、あなたと海を見たいのよ」
マーサさんの声が、少し震えた。
「でも、あなたが来られないなら、一人で行くわ」
……。
俺は、ようやくわかった気がした。
この夫婦が争っているのは、海へ行くかどうかだけじゃない。
二人にとって、時間の長さが違うのだ。
◇◆◇
「……そんなこと、考えたこともなかった」
ガルドさんが、ぽつりと言った。
「そうでしょうね」
マーサさんは、責めるような口調ではなかった。
「あなた、三十年前にも言ったもの。『工房が落ち着いたら旅行に行こう』って」
「……ああ」
「二十年前にも」
「……」
「十年前にも」
ガルドさんは、顔を伏せた。
「俺は……本当に行くつもりだった」
「知ってるわ」
マーサさんは頷いた。
「だから、ずっと待っていたの」
……つらいなぁ。
どちらかが悪いと、簡単には言えない。
ガルドさんは家族を支えるために働いてきた。
マーサさんも、その仕事を支えてきた。
どちらも、夫婦のために生きてきたのだろう。
でも。
相手のために頑張っているつもりでも、相手が本当に望んでいるものを、見失うことはある。
「ガルドさん」
「……何だ」
「少し、質問してもいいですか?」
「ああ」
「工房の火を絶やしたくないとおっしゃっていましたね」
「そうだ。祖父の代から続く、大切な工房だ」
「では、もし三か月ほど工房を休んだら、どうなりますか?」
「……三か月?」
「はい。仮の話です」
「注文は遅れる。客にも迷惑がかかる」
「それ以外には?」
「……炉を冷ますことになる」
「はい」
「再び火を入れるには、準備が必要だ」
「なるほど」
俺は頷いた。
「では、工房そのものがなくなってしまうわけではないんですね」
ガルドさんが、顔を上げた。
「……そりゃあ、そうだが」
「お客さんに相談したり、仕事を一時的に預けたりすることはできませんか?」
「……」
ガルドさんは腕を組んだ。
そして、しばらく考え込んだ。
「弟子が一人いる」
「はい」
「腕はまだまだだが、簡単な修理なら任せられる」
「それなら、できることがあるかもしれませんね」
「……だが」
ガルドさんは、苦しそうな顔をした。
「俺がいない間に、何かあったらどうする」
……ああ。
そうか。
工房が心配なのは本当だ。
でも、それだけじゃない。
「ガルドさん」
「何だ」
「四十年間、工房を守ってこられたんですよね」
「ああ」
「誰かに任せるのは、怖いですか?」
ガルドさんは、俺を見た。
しばらくして、ゆっくり頷いた。
「……怖いな」
その声は、さっきまでよりずっと小さかった。
「祖父も父も、死ぬまで炉の前に立っていた。俺もそうするのが当たり前だと思っていた」
「……はい」
「俺が休んだら、何かが終わってしまう気がするんだ」
マーサさんが、夫を見つめた。
俺は少し考えてから言った。
「終わるものも、あるかもしれません」
ガルドさんが顔を上げる。
「ただ、それが悪いこととは限りませんよ」
「……どういうことだ?」
「誰かに任せることで、次の人が育つこともありますから」
仕事を引き継ぐのが怖い。
自分がいなくなったら、何も回らなくなる気がする。
そんな気持ちは、少しわかる。
俺も以前は、仕事を抱え込みすぎて、家族との時間を後回しにしたことがあった。
「工房を大切にすることと、一日も休まないことは、同じではないと思います」
ガルドさんは、黙って聞いていた。
「もちろん、簡単に休めるとは思いません。お客さんとの約束もありますし、弟子の方の都合もあります」
「……ああ」
「だから、実際にできるかどうかは、これから確認する必要があります」
俺は、二人を交互に見た。
「ただ、離婚するかどうかを決める前に、できることがまだ残っている気がするんです」
◇◆◇
「……成田さん」
今度は、マーサさんが口を開いた。
「私からも、聞いていいかしら」
「もちろんです」
「もし、主人がどうしても行けないと言ったら?」
……うん。
大切な質問だ。
「その時は、マーサさんが一人で海へ行くという選択も、尊重されるべきだと思います」
ガルドさんが、はっとした顔をした。
「ですが、それが離婚を意味するとは限りません」
「……限らない?」
「はい。夫婦だからといって、いつも同じ場所にいなければならないわけではありませんから」
マーサさんは、少しだけ目を見開いた。
「もちろん、離れて暮らすことが寂しいなら、それも話し合う必要があります。でも、海へ行きたいという願いと、結婚を続けたいという気持ちは、両立してもいいはずです」
ガルドさんは、じっと妻を見た。
「……マーサ」
「何?」
「お前は、俺と別れたいのか?」
マーサさんは、呆れたように笑った。
「どうしてそうなるのよ」
「だって、お前は一人でも行くと……」
「行くわよ。海は見たいもの」
「……」
「でも、あなたと別れたいなんて、一度も言ってないでしょう?」
ガルドさんの口が、ぽかんと開いた。
……うん。
やっぱり、そこだったか。
「じゃあ……離婚しなくてもいいのか?」
「当たり前でしょう」
マーサさんは、少し怒ったように言った。
「私が海へ行きたいと言っただけで、あなたが勝手に離婚の話を始めたのよ」
「……すまん」
「まったく、四十年も一緒にいるのに」
マーサさんは、ため息をついた。
そして、少しだけ笑った。
「あなたは昔から、私が何を考えているか、聞く前に決めてしまうんだから」
……耳が痛いなぁ。
俺だって、美咲に同じことを言われたことがある。
家族のために頑張っているつもりで、肝心の家族の話を聞いていなかった。
そんなこと、何度もあった。
◇◆◇
その後、俺たちは具体的な話をした。
まず、工房の注文を整理する。
急ぎの仕事は終わらせる。
延期できる仕事は、お客さんに相談する。
弟子には、任せられる範囲を確認する。
そして、旅に出るなら、いつから、どのくらいの期間にするのか。
最初は難しい顔をしていたガルドさんも、少しずつ自分から案を出し始めた。
「……一か月なら、何とかなるかもしれん」
「一か月?」
「ああ。炉の整備も、その時期に合わせればいい」
マーサさんが、驚いた顔をした。
「あなた、本当に?」
「まだ決まったわけじゃない。弟子にも客にも相談せんといかん」
「ええ」
「それに、旅の途中で何かあったら困る。荷物も準備せんとな」
ガルドさんは、ぶつぶつと考え始めた。
マーサさんは、そんな夫を見つめていた。
そして。
「……ありがとう」
小さく、そう言った。
ガルドさんが、顔を上げる。
「何だ、急に」
「まだ何も決まっていないけれど」
マーサさんは微笑んだ。
「一緒に行く方法を考えてくれたのが、嬉しいの」
ガルドさんは、しばらく黙っていた。
それから、照れくさそうに鼻を鳴らした。
「……四十年も待たせたからな」
◇◆◇
帰り道。
俺は、ミドリと一緒に夕暮れの王都を歩いていた。
『――おじさん!』
「ん?」
『――あの二人、離婚しないんですか?』
「今のところは、しないみたいだね」
『――よかったです!』
「うん」
『――でも、海へ行けるかは、まだわからないんですよね?』
「そうだね。工房のこともあるし、これから話し合わないと」
『――じゃあ、まだ終わってないんですね!』
「……そうだよ」
俺は、思わず笑った。
そう。
相談を受けたからといって、すべてがその場で解決するわけじゃない。
むしろ、話し合いの始まりにすぎないことの方が多い。
『――おじさん!』
「今度は何?」
『――わたしも海を見てみたいです!』
「そうだねぇ。いつか行けるといいね」
『――いつかって、いつですか?』
……。
俺は、思わず足を止めた。
ミドリは、何の悪気もなく聞いている。
でも。
今日の話を聞いたあとだと、その言葉は妙に胸に刺さった。
「……そうだね」
俺は少し考えた。
「行ける時が来たら、ちゃんと相談しよう」
『――約束ですよ!』
「うん。約束」
ミドリが嬉しそうに揺れた。
……いつか。
便利な言葉だ。
でも、便利だからこそ、気をつけないといけない。
俺には、日本に帰るという最終目標がある。
美咲と、悠斗と、結衣。
あの三人に、もう一度会いたい。
その気持ちは、今も変わらない。
だけど。
帰る日がいつになるかわからないからといって、今ここで交わした約束を、全部曖昧にしていいわけじゃない。
俺は、肩の上のミドリを見た。
「……ミドリ」
『――はい!』
「もし海へ行けることになったら、パンも持っていこうか」
『――本当ですか!?』
「うん。海を見ながら食べたら、おいしいかもしれないし」
『――最高です! 海、大好きです!』
「まだ見たことないでしょ!」
夕暮れの道に、俺の笑い声が響いた。
◇◆◇
それから、ひと月ほどたった頃。
ギルドの受付で、リリアさんに呼び止められた。
「成田さん。お手紙が届いていますよ」
「俺にですか?」
「はい。ガルドさんからです」
……おお。
どうなったんだろう。
俺は封を開いた。
中には、少し乱暴な字で短い文章が書かれていた。
『成田さんへ。
あのあと、弟子と話した。
驚いたことに、あいつは俺が休む間、工房を任せてほしいと言った。
客にも頭を下げて回った。
怒られもしたが、事情を話すと、待ってくれる者もいた。
それでも片づかない仕事があり、結局、出発は二週間遅れた。
マーサには、また待たせてしまった。
だが、今度は一緒に出発の日を決めた。
今、俺たちは港町にいる。
海は広い。
正直、あんなに広いとは思わなかった。
マーサは、初めて海を見た時、しばらく何も言わなかった。
それから、泣いた。
俺は、どう声をかければいいかわからなかった。
だから、隣に座っていた。
しばらくすると、マーサが俺の手を握った。
四十年前と、同じ手だった。
……いや、違うな。
昔よりずっと細くなっていた。
それでも、俺には、あの手だとわかった。
成田さん。
俺は、妻の時間を、自分と同じだと思っていた。
だが、違ったんだな。
帰ったら、また炉に火を入れるつもりだ。
ただし、今度は弟子に任せる日も作ろうと思う。
マーサが、次は山を見たいと言い出したからだ。
まったく、忙しい女だ。
……だが、悪くない。
ありがとう。
ガルド』
……。
俺は、しばらく手紙を見つめていた。
四十年。
その長さを、俺はまだ知らない。
でも、これだけはわかる。
長く一緒にいることと、相手のことを全部知っていることは、同じじゃない。
だから、何年たっても、話を聞く必要があるんだろう。
「……よかったですね」
リリアさんが、微笑んだ。
「はい」
俺も頷いた。
「本当に」
その時だった。
『――おじさん!』
ミドリが、俺の肩の上で元気よく跳ねた。
『――お手紙に、海のパン屋さんのことは書いてありますか!?』
「……書いてないねぇ」
『――ええっ!? 一番大事なのに!』
「いや、もっと大事なことが書いてあったよ!」
『――じゃあ、次のお手紙で聞きましょう!』
「……まあ、機会があればね」
リリアさんが、くすくすと笑った。
俺も、つられて笑ってしまった。
離婚相談から始まった、小さな縁。
結局、俺がしたことは、二人の話を聞いて、少し質問しただけだ。
海へ行くと決めたのも、工房を休む方法を考えたのも、二人自身だった。
……それでいい。
俺にできるのは、婚活相談くらいなんだけどなぁ。
もっとも。
結婚四十年目の相談ともなると、婚活という言葉が合っているのか、少し怪しいけれど。
――完――
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
今回は、結婚四十年目のドワーフと人間の夫婦のお話でした。
長年一緒に暮らしていても、相手の気持ちをすべて理解できているとは限りません。
特に、寿命の違う種族同士の夫婦なら、同じ「いつか」という言葉でも、その重みは違うのかもしれません。
ガルドとマーサが、これからもお互いの気持ちを聞きながら、二人の時間を大切にしてくれたら嬉しいです。そして、成田にもいつか、大切な家族と再会できる日が来ることを願っています。
本作は『婚活アドバイザー成田の異世界相談録』シリーズの独立短編です。
成田が異世界で婚活相談を続けながら、妻子の待つ元の世界への帰還を目指す長編本編、
『46歳、社畜のオタク婚活アドバイザーですが、異世界転生したらコミュ力だけで無双してしまいました ~妻子持ちのおじさん、帰宅を目指して魔王すら成婚させる~』
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