プロローグ・ワン
———世界の終焉…
光明の神は邪なる神に貶められ…、没する。
世界に『歌い叫ぶ笛』が響き渡り、全世界に恐ろしい冬が訪れる…。
冬が終わると同時に、空からは恐ろしい怪物が船に乗って襲来する…。
炎の巨人
神喰いの狼
世界巻く蛇
血に塗れた忠犬
そして光明の神を死に追いやった、悪戯の神
——…傲慢の悪魔。
この敵らは神々すら葬ってしまい、炎の巨人が剣を振るうと世界にその炎が広がる。
数週にしてその冬は世界を飲み込む炎へと移り変わる…、この炎が世界を焦がすとき世界は海に沈む…。
没した世界で唯一冬も炎も存在しない世界で、神々と世界の終わりを感じた光明の神は絶望に伏した…。
…だが神も人も怪物も、全ての生命が途絶えた世界で生き残った強い生命の光が「8つ」…
その生き残った生命の内一つ…「熾天使の光」が数百の光を纏い、光明の神の下へ現れる。
光明の神は、熾天使含む「7つの命」の光を集め、死滅する世界から光を守り通した…。
この出来事を……ラグナロクという———。
今はまだ隠された物語り、謎だらけで秘密だらけの一節…
この話はまだ先に綴られる物語り、まだ詳しくは語られることは出来ない、
しかし、出来る話もある…これから語られるのはこの話から遥か未来の物語りである———。
ザッザッザッザッ!
『ワンワン!』
ざばっ!
バサッ!バサッバサ…
「キィーーッ!」
青々とした海に、美しい大地…大地には獣が駆け、海には魚が泳ぐ、空を見上げれば鳥が飛ぶ…そんなありきたりな世界
パカラッ!パカラッ!
「今日の晩飯!待てー!」
ザブッン!
「ウフフ…」
ポワワ…! スィーー
「行ってきまーす!」
しかし大地には四足の足を持ち駆ける男は馬の下半身、海へ視線を変えれば尾鰭を持つ美女、空へ顔を傾ければ飛ぶ人影が…ここは剣も魔法もあるファンタジー世界だ。
この世界は、前述のストーリーから数億年後…もしくはもっと後に誕生した世界…
そんな世界には3つの柱があった。
《翡翠の先導者》
《紅玉の指導者》
《方解の守護者》
この3柱がこの世界の基盤を創り、現在に至るまでの全てを創造した。
先導者は人々を導き、力と権力を御した。
指導者は人々を支え、発展と可能性を示した。
守護者は人々を知り、悪と正義どちらも愛した。
世界創造期
指導者は言った、『守護者は何故悪も愛するのか』…と、守護者は答えた、『悪だと見限らず、悪を知り悪すら愛する』…と、先導者は申した、『それで守護者が傷ついても』…と、
守護者はただ一言、『それで悪が潜み、愛を知るならば』
指導者と先導者はその考え方に賛同出来ず、守護者に反発した…が、守護者の意思は強く考えを変えることは終ぞなかったのだ…だが守護者は2柱の思いを受け取り、耳を貸すのであった。
『ならばそれぞれが国をもて、そして私に示して欲しい…守護者が間違っていると』
指導者と先導者は早速と国を造った…この一連の出来事が世界創造の序章であった。
翡翠の先導者は世界の中心に国を創った、…世界中に安寧と平和をもたらす為に。
紅玉の指導者は世界の1/5を支配した、…世界中に技術と未来を見せる為に。
守護者はそれら以外の全てをまとめた、世界中に差別や搾取、不平等を消す為に。
———この物語りは、そんな世界創造を辿る1人の女性冒険者の足跡である。
「ふぁぁ…あ…、あー呑み過ぎた…」
プロローグをご覧になっていただきありがとうございます。
前書きのストーリーは全然まだ出てこないので、なんとなく覚えていただければいいです、しばらく本編に影くらいしか出ませんし形も出てきませんので…。