3-9すくすく育つ
皆様こんにちは。お世話になっております。
からすです。
そういえば、ガムって樹液なのを知った時は衝撃でした。
だから何というわけではありませんが。
●〇●〇
それでは、レベルの上がったアビリティを確認していきましょうか。
意外と、使っていればレベルが上がるのは早いものなのですね。
今上がっていないものは、基本的に外で活動しないと上がらないものですから、逆に言えば外で活動を始めればすぐに上がるでしょう。
それよりも、そろそろアビリティにも個性が出てくる頃合いではないですか? 楽しみですね。
ほぼアイテム作製の活動しかしていないので、それ相応の物になるでしょうけど、それはそれで本望です。
まずは、固有アビリティ。
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『ヒトたりえる』Lv.1 → Lv.2
ヒトを真似、無機質によって形作られた身体は、ヒトを真似、次第にヒトにしかできないことを始める。
スキル▼:A 自己管理▼
A 最適化▼
A 芸術を解す機械 - New
SP:9
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安定のステータスへそくりな固有アビリティさんですが、SPに関してはへそくりのまま置いておきましょう。
テキストも変わっていますが、やはり気になるのは新しいスキルですよね。
今までのレベルアップで獲得していたスキルが全て『自己○○』でしたので、今回もそういう系かと思ったのですが、今回はそうではないようです。
それに今回は、数が一つだけということで、ぎゅっと圧縮された性能を期待してしまいます。
早速内容を確認してみると、効果は…… なにこれ?
ふむ?
スキルの説明が過去一番、理解できません。
『好き』を表現する場合、ごくわずかな身体部品の劣化と引き換えにその効率を大きく向上させ、記録を蓄積する?
なんじゃらほい。
『好き』を表現する場合?
最早ここでわけがわからないのですが、頑張って理解するのであれば、りかいするのであれば……?(思考停止)
いえ、何となく、ニュアンスはわかるのですよ。
言いたいことは。
ただそれが具体的にどういう状況として表すのかがとてもふわっとしていますよね。
これがパッシブスキルであれば、単純に、特定の条件下でその行動の効率が大きく向上しますよ。という理解でいればいいのでしょうが、いかんせんアクティブスキルなのです。
適用される状況が何となくでもわからないことには使いづらい事この上ないですよね。
適用条件はこの、『好き』を表現する場合、でしょう。
感覚的にとらえるのであれば、絵が、歌が、踊りが、とそれこそモノを作ったりというのも含めて、それが表現ですよね。
その中でも『好き』なことをしている時、ということになるのであれば、私の場合、ものづくりをしている時に使える、と考えればいいのでしょうか。
ふむ。何となく理解?
確認が終わったら、練習用ミニポーチでも作ってみて、使ってみればわかりますか。
あぁ、もしかしたらそれで、今まで謎だった『効率』の正体にも迫れるかもしれませんね。
個性が出てきたアビリティのスキルは全てがこんなふわっとした感じの表現なのか、はたまた、この固有アビリティの成長の仕方による偶然なのか。
仕様把握は少し難解ですが、わくわくしますね。
続いて先天。
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『有機伝導体』Lv.1 → Lv.2
その人形の素材に使われた何かは意思無きただの部品、だった。
スキル▼:P 効率的な伝達
P 精密な伝達
P 有機的な伝達 - New
AGI+1 INT+4 TEC+4
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パッシブアビリティですね。
早速、効果の確認。
効果は、スキルによる一時的なステータス変動が行われる際にその効果をわずかに増加または、わずかに減少させる。
となっていました。
これはわかりやすいです。
ようはスキルで一時的にステータスが増減しますよという時に、その増減量が変動しますよ、増えるか減るかわからないですけどね、ということですよね。
効果の増強は嬉しいですけど、パッシブで勝手に発動してしまっているとなるとこの場合、減少もされてしまうので少し残念スキルかもしれません。
うまく付き合っていきましょう。
次、次。
あとは、裁縫師と糸のアビリティですね。
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『半人前の裁縫師』Lv.1 → Lv.2
裁縫師の才を持つ者が裁縫を学んだ証。
スキル▼:P 道具の扱い(裁縫)
P 裁縫師への憧れ
A 惜しまぬ強縫 - New
TEC+6 HP+60
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才、初心者、半人前……
短剣使いのアビリティが初心者なのですが、こちらもレベルが上がったら半人前になるのでしょうか。
そうなのであれば、これ系の他のアビリティもそうなることになるのでしょうね。
なんだか、アビリティの名前とテキストは規格品感がありますね。
スキルには個性が出ているのか、まだレベルが低すぎて個性の出る領域に達していないのか。
まだまだ、レベルもたったの2ですし、そういうこともありますか。
スキルを確認してみると、このスキルはHPを消費するスキルのようでした。
HP消費系は『情報請求』以来ですね。
説明によると、HPを消費して発動することで特定の縫製を行えるようになり、糸素材の使用量が増加するが、作製アイテムの強度を大きく増加させる。
となっていますが、アイテムに『強度』なんて項目ありましたっけ?
なんだか、知らない項目が時折ぽつぽつと出てきますよね。
かまわないのですが、とても気になる。
強度といえば、壊れるかどうかですよね。
そもそも、アイテムに壊れる概念が…… あぁ、あるのでしょうか。そういえば前に森で木を削った時に『木』から『木屑』になっていましたっけ。
そういう概念があるならありますよね。
そもそも、私の身体が劣化・消耗で壊れるのですから、この身体がシステム的に特別なのだと思っていましたが、アイテムにあってもおかしくはありませんか。
身体部品がちゃんと表示で出るので、気付きませんでした。
ただ、アイテムがちょっとボロくなった、とかは無いですよね?
少なくとも今の所、アイテムに『軽度劣化』とかの表示が出ているのは見たことはありません。
出るほど使っていないというのもあるかもしれませんが、それなら流石にゲーム開始から着ているこの服とかはついていてもおかしくありません。
今見てもそんな状態になっていたりはしないので、『強度』は身体部品のお話とはまた違うのでしょうかね。
これも使ってみて、要確認ですね。
あとは糸のを確認、と。
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『意のままに』Lv.1 → Lv.2
大きな動きはいらない。わずかな動きを操る。感覚に従い。
スキル▼:P 道具の扱い(糸)
A 綾取り
A 目通し - New
TEC+5 INT+1 ※MP+15※
~機構人形~
※MPステータス取得不可。
※MPコンバータの変換効率がわずかに上昇します。
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あぁ、これは確実に裁縫にしか使っていなかったが故の成長ですね。
大きな動きよりも、細かい動きの方が価値が高いのは確かに。
裁縫にしか使っていませんし、おそらく今後もないでしょうからね。
いまいち、糸を戦闘で使うという想像がいまいちできないのですよ。
思いつく利用法といえば、オーリナさんも言っておられましたけれど、ものを投げた時に回収するくらいです。
スキルは……
『使用すると、糸を用いた目的の操作をより容易にするための動作が選択される』
どういうことでしょう?
使用した時の動作が、使用した時にしようとしていたことを簡単にできるような動作に変更される、という解釈でいいのでしょうか?
勝手に変更されるのは少し困りそうなものですが。
これは考えてもわかりそうにないですね。使ってみないと。
これでレベルアップしたアビリティ一通りの確認を終わりましたが、とりあえず、アクティブスキルの仕様確認だけしておかないと謎が多いので、再度作業台に向かい、作製を開始します。
今回はスキルを使ってみたいだけなので、練習用ミニポーチを。
いくらあっても便利ですし。
今度はどんなものを作りましょうか。
変わらず適当に作ってもいいのですが、それはそれで味気がありません。
レシピの編集ウィンドウを眺めながら頭を捻ります。
編集ウィンドウでは、基本的に私自身が『こうしたい』と思わなければ、それを可能にする編集項目が出て来ないようになっているようなので、ここは発想力の勝負です。
しばらく、どんなことに使えたら便利で楽しいかを想像していると、ひとつ考えが浮かんできました。
そういえば、木屑や土もどうにかすれば回収できそうでしたよね。
ポーチとは全く関係ない考えなのですが、何となく、靴や手袋を植木鉢代わりにして植物を育てているようなものを見たことがあり、その光景を思い出しました。
木屑や土を集めて何に使えるとかは、それこそ植木鉢程度にしかならないような気もしますが、思いついてしまったからには完全に収集癖が発露してしまいます。
具体的に、どんな感じの作りで、と想像するとそれを作り上げるために必要そうな項目がウィンドウにずらりと表示されました。
各項目を理想形になるように、調整していきます。
初めて分かったことですが、不可算アイテムを収集しようとする場合は、アイテム自体が重量の他に体積量として収納できる機能を持っている必要があるらしく、その機能を付けると、そのアイテムの収納に枠が無くなるようです。
そして、その機能を付けただけで、作製難度が今作製可能な難度を少し越えてしまうことにも気づきました。
ステータスはレベルアップで確実に上がっているのですが、それでも足りませんね。
作製難度が作製可能難度を越えていても作り始めることはできるのですが、少し不安です。
へそくり(固有アビリティのSP)を使ってしまおうかとも思ったのですが、そんな必要もないことに気付きました。
なんと、SPがいつの間にやら27まで増えているではありませんか。
ステータスの数値的な部分を見ていなかったので、気付きませんでした。
前に振った時は確か、5だけしか残していなかったはずなので、あれから22増えたことになりますね。
相も変わらず、どういう基準で増えているのか謎なSPさんでございます。
ありがたく使わせていただいて、とりあえず増えた分をまたHPとTECとAGIに6、7、7で振っておきます。
TECも7振れば十分作製可能難度になりますのでね。
HPは6振ると丁度500になるので、そこまでしておくことにしました。
これでシノに教わったボーダーは達したことになりますね。
ほとんどSPで振ってしまいましたので、ステータス上昇は他のステータスにしてバランスを取りながら他も上げていくことにしましょう。
少し片寄り気味かなと、未だに1なDEF(防御力)さんを見ながら思いましたが、これからですよね。
SPを振ったことで、作製可能になりましたので、作製を再開します。
『惜しまぬ強縫』と『目通し』は縫いの工程の時に使うものでしょうから置いておいて、まずは『芸術を解す機械』を発動させてみました。
一応予想通り、こういった作業の時にも使用できるようで、使用すると、身体部品にごくわずかに劣化が進行します、の警告。
了承すると、効率向上と表示された小さなウィンドウが視界の端に表示されました。
意識すると通常のウィンドウに変化し、効果時間は作業終了時までとなっています。
記録の蓄積、に関しては特に記載がありません。
効率の向上が付いているようですが、感覚的には何かが変わったという感じはしませんね。
作業をしてみればわかるかもしれません。
ウィンドウを小さなウィンドウに戻して、裁断作業を開始します。
効率の向上、というのがどのようなものなのかわかっていなかったので、次に起こったことにはかなり驚きました。
布の上に走る線をいつも通りなぞり始めようと裁断棒の先端を当て少し動かすと、わずかに動かしただけにもかかわらず、なぞろうとしていた辺の裁断が終わってしまいます。
流石にそれは小さな辺だったからのようで、大きな辺を裁断する際には全てとはいきませんでしたが、それでもかなりの長さ、目測で10 cm程の長さが裁断されました。
これは確かにかなり『効率』がいいですね。
ただ、曲がり角付近では効果が無かったので、そこらへんだけ過信しすぎないようにしないといけませんね。
効率の大きな向上によりさくさくっと裁断を終えると、続いて縫いの工程です。
使用する糸を選択し、指示点が現れてから『惜しまぬ強縫』と『目通し』を発動させます。
視界端に表示されたウィンドウを確認すると、『惜しまぬ強縫』は特殊縫いが可能で、糸の使用量が倍になる状態だそうです。
『惜しまぬ強縫』の発動はしているようですが、HPはまだ消費していませんね?
特に指示点の表示が変化したりといったことはありませんし、感覚的な変化もありません。
『目通し』も説明に具体的な効果内容がありませんし。
よくわからないまま指示点をつつくと、つついた周囲のいくつかの点も一緒に打たれた判定となり、消えていきます。
これは、効率向上の効果、でしょうね。おそらく。
同時に三つ発動しているせいで、何が何の効果だかわかりづらいです。失敗しました。
仕方ないと思いつつ、次の点に指を動かそうとした時です。消えた指示点と同じ場所に再度、他とは違う赤い点が出現。
少し疑問を持ちつつも、出現した赤い点をつつきます。
消える点と共に、指示点をつついた指先からHPの消費表示が、—4 とポップ。
おそらくこれが『惜しまぬ強縫』の効果なのでしょう。
もしかして縫うたびに消費されるのでしょうか?
それはさすがに痛すぎませんか?
心配になり確認すると、一応、縫い途中でも解除することができるようなので、少し安心。
ただ、解除すると強度の増加効果が付与されない上に、消費した糸は返却されますが、HPはそのままですよ、と警告が出ました。
縫い目を見てみると、今までの縫い目は上に出てくる糸同士に間隔のない直線状の縫い目だったのが、並行する二本の縫い目に変化しています。
『目通し』の効果はよくわかりません。
リペアオイルもあるので、そのまま『惜しまぬ強縫』を使い続け、縫い工程を進めていきます。
効率の向上効果で一度にいくつかの点を処理できている状態なのでしょうけど、向上効果が無ければ、一点一点に『惜しまぬ強縫』の効果が発動してしまうのでしょうか?
そうだとしたら、今の四倍くらいのHP消費になってしまうのですが……
向上効果が無くても何点かに一度HP消費、という形だといいなぁ、と思いつつ全ての点を縫い終えました。
結局最後まで『目通し』の効果はいまいち謎のまま。
完成と同時に、記録が蓄積されました、とのポップが出ましたがこちらも特に説明もありませんし謎のままです。
一応アビリティ本体のスキルの隣に1 %表示が付いたようですが。
HPがかなり減ってしまいましたので、リペアオイルを使用して回復しておきましょう。
いよいよ120回復のリペアオイル一本では回復しきれなくなってきたのが、成長を感じます。
前までの低HPの時とは違い、わずかな削れが命にかかわるようなHPではありませんし、二本は使わなくてもいいですよね。
どれどれ、出来栄えはいかほど?
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『練習用ミニポーチ』
特定の不可算アイテム収納を備えた、アイテムボックスとは独立した収納が可能な、初心者が練習用に作る? ミニポーチ。
製作者:シロ
品質:高品質
※高品質ボーナス:状態保護効果向上※
※ 不可算アイテム収納:0%
※ 強度増加:小
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テキストにクエスチョンマークが入ってしまいました。
結構な難度でしたし、確かにもうここまでくると、初心者が作る? ですよね。
いつも通りの高品質は、流石私です。
アイテム容量はパーセンテージになっているのですね。
試しにアイテムを入れてみようとしましたが、そもそも入りませんでした。
現在の手持ちで入れられるものは無いようです。
強度増加:小、については説明がないので、どのような効果なのかは不明ですね。
強度とかの話があると、壊れるのか、壊れたときに中のアイテムがどうなってしまうのか、という不安を煽られるのですが……
ここらへんはひとに聞いてしまうのが早いでしょうかね。
この後、ハツメさんとオーリナさんの所に寄りたいですし、その時にお聞きできそうならしてみましょうか。お二人はモノづくりのプロでしょうからね。
一先ず、作りたいもの、やりたいことは済んだのでお片付け。といっても棚にお借りしていた裁縫道具を戻しただけですが。
置いてあったショルダーバッグを背負い、クラフトスペースを後に。
途中、鍵をどこにやったか忘れて入り口で少し慌てたのはひみつです。
お読みいただきありがとうございます。
もしどこかで面白いと感じていただけたようでしたら、星を光らせてくださると感動します。
あとブクマとかも(強欲
追記.
ふぇ。ブクマ二千越えてます……
ありがたや~
本当に遅筆で申し訳ありません。