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Nuthin' but a G thang【7/7】




 山の頂に着く頃には、日が昇っていた。

 あの庵室は消えていて、五輪石のあった場所に、お供え物の饅頭が、ちょこんと置いてあった。


「盛夏。この饅頭、誰から誰へのお供え物かな」

「さぁて、ね。庵室も消えているし、見てごらんなさいよ」


 盛夏が指さす方角を向くと、そこには、あの集落が、丸ごと消えていた。

 ただの盆地になっていたのである。


 ……いや、建っていたのではあるが。

 数知れぬほどのお墓が。

 村のように大きな、そこは一帯が墓場だった。



「ま。こういうことも、あるでしょ。調伏済み、っと」


 鏑木盛夏は、その一言で、今回の一件を片付けた。


 わたしは、

「あー。だからアヤカシってのは嫌なのよ」

 と、髪の毛をくしゃくしゃにかき乱してみたのだった。



〈了〉

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