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いつの間にか転生したようです  作者: 朝日奈
異世界に転生したようです
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魔力感知をします

「リーン両手を出して」

言われたままに両手を出す。

「今からリーンの身体に流すのが魔力だからね、少しびっくりするかもしれないけど大丈夫だからね」

カイン兄様は私の両手を握って、目を瞑った。

うわぁ、カイン兄様が握った手から暖かい感じが全身につたわってぽかぽかする。

私も目を瞑って身体にある魔力に集中する。

血液のように細かく枝分かれし流れている。

自分の魔力をとらえ髪の毛一本一本に流すように意識する。最初は不思議な感覚だったが、今では魔力も身体の一部のように馴染んでいる。


「リーン...」

「綺麗...」

目を開けるとギル兄様とカイン兄様が唖然と私を見ている。カイン兄様と繋いでいた手はいつの間にか外れていた。

え?なにごと?自分の手や身体を見てみると、身体全体が光の粒子に包まれている。

凄いな…確かに綺麗...。

「にゃにこりぇ」

「リーンの魔力が空気中にある魔力を刺激してるんだよ。魔力量が相当高くないと光の粒子はできないんだよ。こんな小さいのに魔力量が高いなんて、リーンは凄いね!」

そんなに凄いのか、自分で言うのもなんだけど、光の粒子が輝いているのはとても幻想的で美しい。

外に向いている魔力を身体の内側に向けるよう意識すると光の粒子は無くなった。また、魔力を外に向けるよう意識するとまた光の粒子は出てきた。

自分で調整出来るのか。面白い、何回もやってしまう。

「ほんとに凄いな、もう、自分の魔力を操っているぞ…」

「...ギル兄様、お父様に言った方がいいのでは?」

まじか、でも、魔法は早く教えてもらいたいからいいのかな?おこられないかな...

「わちゃち、おこりゃりぇる?」

「ううん、リーンは怒られないよ。ただ、お父様に言っておいた方がいいからね。多分、魔法のお勉強が早く出来るようになるよ」

朗報だ!魔法は早く使ってみたい、字も分かるし、教えてもらえるようになったら実験も出来るだろうし。



そして現在、お兄様達に囲まれて絵本を読んでもらっている。書庫でお兄様達のお勉強している姿を遊びながら見ているとララが探しに来てくれて、私の部屋にお兄様達と一緒に戻った。

ララが私の部屋を覗くと姿が見えなかったから屋敷中探し回ってくれて、私を見つけた時は安心したように笑ってくれた。でも、今度から部屋を出る時は教えて欲しいと言われた。気をつけます。

「リーン様がお部屋に居られない時は本当に焦りましたよ。お屋敷の外はとても危険ですから、良かったです。今度から書庫に行く時は一緒に参りましょうね?」

ララには魔法のことが知りたくて書庫に行ったのを伝えてある。あと、お兄様達が私が魔力感知をしたことや、私の魔力量が相当なものだということを伝えてくれた。ララも最初は驚いていたが私が魔力で光の粒子を纏うと「天使...」と言って感動していた。その後落ち着いたと思ったら「流石、リーン様!」って言われた。そんなに凄いのかな?鏡で見てみたいな。

お父様の仕事が終わったらお兄様達と一緒に今回のことを報告しに行く。なんて言われるかな。

魔法早く使いたいな〜


お父様に説明すると最初は驚いていたが私が光の粒子を見せると「流石、私のリーン!」と言って抱き着いてきた。おう、怒られないどころか褒められた、杞憂に終わったね。良かった良かった。

そして、私のお勉強は明日から始まるらしい。本当は半年後とか言われたけど、早く使いたいからおねだりしたら、即決だった。ちょろい。魔法の勉強より、字の勉強や計算の勉強から始めるそうだ。

もうすぐ1歳の子にしては相当早いと思う。中身は成人してる大人だけど。

この世界のことも色々知りたい。


初めてのお勉強は私の部屋でやるようだ。

お兄様達とは勉強の内容が違うので別々だそうだ。

そして私に教えてくれるのがサースさんと言って、

メガネをかけ、長い黒髪に黒い目の美形の青年だ。いかにも頭が良さそうな人だな。

しかし、この世界に来てからカラフルな髪ばかり見ているので謎の親しみを感じてしまった。

この世界の人は美形しかいないのかってぐらいに綺麗だし、かっこいい。まあ、ここのお屋敷の人だけしか知らなけど。

「リーン様、今日から専属家庭教師としてお勉強をお教えします、サースと申します。よろしくお願いします」

「よりょしゅくおにぇあいしゅまちゅ、さーすしゃん」

丁寧にお辞儀してくれたので私もお辞儀する。

「!リーン様は頭を下げないで下さい、敬語もやめてください、呼び捨てでお願いします」

困ったように言ってくる。うーん、前の世界は身分差とか無縁だったから、年上の人に敬語なのが慣れない。ララの時もさん付けで呼んでいたら、呼び捨てにして欲しいとお願いされた。必死に頼んでくるので流石断れなかったが。

「しぇんしぇい」

「先生ですか、私など呼び捨てで構いませんのに」

「しぇんしぇいはしぇんしぇいにゃの」

「...リーン様は変わっていますね。普通、貴族の方は私共平民に先生など言いませんよ」

嬉しそうに笑ってくれた。

え、言っちゃだめなの?普通のことと思うんだけど、教えてもらえる以上先生であることは代わりないと思うけど。貴族怖っ。

「リーン様はとても優しいのですね。あなたのような方にお勉強をお教えできると思うと、とても嬉しい気持ちでいっぱいです」

えっと、照れます...。恥ずかしい…。サース先生には握手して答えた。私が手を握った時は驚いていたが。まあ、そんな事より、お勉強だ!



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