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いつの間にか転生したようです  作者: 朝日奈
異世界に転生したようです
7/27

魔法について考えます

ちゃんと歩けるようになって数日が経った。

転けながら頑張って歩く練習したよ。

今はララに絵本を読んでもらっている。

内容は平民だった貧しい少年が、神様に認められ勇者となって沢山の人達を救いながら、仲間と苦楽を共にし、世界の敵である魔王と闘うお話しだ。そして、魔物や魔王を倒して、褒美として可愛い王女様と結婚する、まあ、王道のお話だね。

しかし、魔物や魔王がいたことには驚いた。

この世界では普通のことのようで、流石に魔王は伝説みたいな人物のようで、絵本の中だけのようだ。魔物は森など自然に近い場所にいるようで討伐や素材集めを主にしている冒険者なども居るようで、とても興味深い。

ほかの絵本も読んでもらったが、王子様がお忍びで街を探検しているといかにも悪い人達が1人の女の子に絡んでいたのを助け、とても優しく、賢い女の子に惹かれた王子様が女の子を助けるために国を変えて、苦難を乗り越え結婚するみたいなハッピーエンド全開の物語、あとは昼ドラみたいのもあったけど、意外と面白かった。

絵本を初めて読んでもらった時は書いてある字が全く分からなかったが、2、3ページ読んでもらうと読めるようになった。

1番最初に目覚めたときにあまり聞き取れなかったのは、赤ん坊だからかと思っていたが、いきなり聞き取れるようになったことから、字がいきなり読めたことといい、不思議な力でも働いているのかな?魔法もあるからおかしくないね。


「らら、まほう、みちゃい」

最近は少し話せるようになった。まだ、呂律が回らないが…。そこは愛嬌だ。初めて家族の名前を順に呼んでいった時のみんなの悶絶する姿は面白かった。その後、何回も呼ばせられた。あの時は疲れたよ。まあ、名前と言っても「おかあしゃま、おとうしゃま」みたいな感じだけど。

この歳の子供にしては話すのは早いと思う。

ララにはさん付けはやめて欲しいと言われた。

立場的にダメだそうだ。年上なんだけどな。

「魔法ですか?リーン様は魔法に興味があるのですか?」

ララの膝の上で読んでもらっていたので覗き込まれるような形で聞かれた。

「ちゅかいちゃい、じゃめ?」

上目遣いで聞いてみる。

「ダメでは無いですが、まだ、使うにはお早いかと、もっと大きくなられてからですね」

うーん、やっぱりダメか。

「おおきく?」

「はい、魔法を使うにはお勉強しないといけないのですよ。まずは、字のお勉強からですね」

字が分かれば魔法使えるのかな?

魔法のことが書かれてる本があればいいんだけど、流石に絵本のように読んでもらうのもおかしよね。書庫に行ってみるのもいいかもしれない。字も読めるし。

「まほう、みしぇて?」

ダメ元でお願いしてみる。

「えぇ、簡単なものしか使えませんが『みず』」

え、ちょっと、『みず』って『水』の事だよね。

現に私の顔の前に形を変えながらララの手のひらで浮かんでいる『水』がある。私が知ってる水と同じだ。

触ろうとするとララに避けられた。

「触ってしまうと割れてしまいますから」

なるほど、シャボン玉みたいだな。

「ほかのも、みしぇて?」

「…危ないので触ってはいけませんよ?『ひ』」

ララの水があった手には入れ替わるように『火』が浮かんだ。ろうそくの火のようにゆらゆらと大きさを変えながら、動いている。

「あちゅくない?」

「えぇ、私は熱くありませんが、他の人が触ってしまうと火傷してしまいます、リーン様は触ってはいけませんよ?」

なるほど、魔法を作った人は影響ないのか、

色々と気になる。

やっぱり、私の知っている日本語そのままの可能性はあるね。

ララが出ていったら家の探検も兼ねて書庫を探そう。


狙うは私のお昼寝の時間だ。

私を寝かしつけるとララは家の仕事をしているようで、部屋には居なくなる。

約2時間ぐらいは入ってこない。

前に寝た振りをして調べてみた。

探検出来る時間は2時間、それまでに戻って来なければ作戦は失敗だ。



作戦は簡単だ。

部屋のドアを出て家の中を捜索(探検)するだけだ。

書庫の場所も分からないから何回か捜索しないと分からないだろう。捜索している時に誰かに見られてはダメだ。部屋に連れ戻される。


一回目の決行は明日だ。


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