何だか、良いようにダシに使われているだけの様な気がするんだが
お昼過ぎからの5時間目の歴史も、6時間目の道徳も、7時間目のIT使った総合学習とかいう、まあ、ゲームの作り方?も平和に過ごせて無問題。
で、僕らの3班は教室の掃除して、みんなで帰りの学活だ。
今日は学活長いな。
あ、1時間目が体育だったんで、朝の学活なかったからか。
この後は部活〜部活。
「起立、礼、さようなら。わかれ」
日直の号令で解散。
防寒具全部袋に入れた、荷物持った、終わった、終わった部活だ。
「失礼しまあす」
あり?姉ちゃんが前のドアからずんずん入って来たぞ。
で、担任にお辞儀。
「小松崎くん、今日の写真部、太賀氏くん出られないのよ。ほら、頭を打ったから病院行かなきゃならなくて。聖樹……えっと、副部長さんに言っておいてくれるかしら」
「解った、言っとく。じゃな、太賀氏」
姉ちゃんとコマッちゃんの会話終了。
なんだそれ!
「えぇ〜、平気だから僕は」
「太賀氏くん、帰るわよ。先生よろしくお願いします」
僕の叫びは無視され、姉ちゃんは担任に再び頭を下げた。
でだ、担任の車の後部座席に乗っかって、近場の病院の前過ぎて、家に寄って姉ちゃんが保険証とかお金とか用意して、また病院へ。
問診だ触診だ、スキャン検査だエコー検査だ、磁力検査だ電撃検査だ……これは違う。
僕は全治10日打撲傷となったらしい。
でだ、姉ちゃんは【怪我をした年下の弟の、登下校の面倒を看るため、生徒会による、今週の早朝と帰りのあいさつ運動と、来週の朝と放課後の学校周辺の清掃活動を、泣く泣く辞退させられた】悲劇の生徒会長となった。
って、おい、姉ちゃんサボりたかっただけじゃね?
おかげで、僕はおでこにデカイ湿布をテープで止められた上に、白いネットまで被せられたんだが。
これ、はっきり言って邪魔。