生徒会長の時だけは完璧超人の姉がいるのだが
湿布はってから、先生とグランドに戻るとサッカーは無法状態と化していた。
ボール3つ使用。
両軍キーパー無し。
一部ラグビールール採用。。
すげぇ楽しげ。
手前でボールジャージん中に抱えて走ってんのコマッちゃんだ。
あ、向こうで豪ちゃんがシュートした、ボール2つ一緒に。
「おまえらぁ〜」
体育の先生が怒鳴って乱入。
みんな逃亡、鬼ごっこ。
うん、そうなるね。
「タカッちゃんもう平気なん?」
僕の横にはアッくんが立っていた。
「これで、マッチし!」
僕は湿布を指さした。
アッくんが笑ってくれた。
その後、芝生の上に体育座りさせられて、体育教師の説教がチャイムが鳴るまで続いた。
体育終わったら、可及的速やかに制服ズボンに着替える。
ベルト必須。
更衣室で、あまり長時間下をジャージのままでいると、僕等背の順表彰台独占トリオくらいになると、解剖の危険がおとずれる可能性が増大するのだ。
危機を脱っし2年3組に戻ると、完璧超人姉がいた。
「太賀…氏くん、心配したよ、大丈夫?」
と姉ちゃんは僕の、おでこの湿布を指でなぞった。
「大丈夫だから」
「じゃ、お姉ちゃんいくからね。みんな太賀氏くをお願いね」
小さく手を振り、颯爽と退場。
クラスの一軍女子から、一軍イケメンに、どんよりおたく&腐女子、更に持てないさんやら持てないくんたちまで、ため息をもらす。
だまされてっぞお前ら。
あれは生徒会長っていう擬態だから。