25 新たな力を探す
日付が変わる、つまり、夜が明ける前に一仕事。
そして、こそこそと、レグルスへ。
「何だ。また来たのか」
「客には愛想を振り撒けよ」
「生憎、俺も客なんだよ」
闇のギルド。
入るなり、カウンターに座る男が絡んで来る。
以前も見た顔だ。
「聞きたい事がある」
カウンターに座り、バーテンに話かける。
「ここの品揃えじゃ、物足りない。他は何処に行けば良い?」
俺の言葉に、微かにバーテンの眉が動く。
微かな敵意。
「言うねぇ」
横手からチャチャ。
バーテンの敵意が消える。
「アンタ、知ってんだろ?」
チャチャを入れた客の方に聞く。
「他所を紹介しろと?」
「ああ」
「じゃ仕事の一つでも受けんるだな」
「仕事は受けない」
お前の手下じゃ無いんでな。
「話にならないな」
呆れたように笑う。
「売れ」
「ハッハッハ。強気だね。客の態度じゃ無いけどな」
「そうか。残念だ」
そう言って、椅子から立つ。
無駄足だったな。
階段を上り、店から出る。
店の前に立つ短髪が、俺の見て、そして無言で紙を差し出す。
顔を見る。
無表情。
敵意は無し。
受け取り、中を検める。
紙は六枚。
以前ガウラに貰った物に似た紹介状が三枚。
そして、それぞれに地図。
俺は、短髪に昨日の戦利品である宝石を三つ渡す。
あの客の指示だろうが、タダで受け取って恩を着せられてはかなわない。
「アイツ、名前は?」
「本人に聞け。聞ければな」
「そうかい。いつか顎で使ってやるって言っとけ」
精一杯の虚勢。
ちょっと自分に酔っている。
◆
~【アルデバラン】 エリア:タウラス~
中心に闘技場がある陽気な祭りの街。
タウラスの中心地である。
ベタだなぁ。
レグルスと同じ様な、地下のバー。
……やはり、二番目の島。
スキルの品揃えに目を見張る物は無い。
早々に立ち去ろう。
と、壁に貼り付けられた紙の一つが目に入る。
素性のわからない、恐らくは裏の依頼であろうその紙の中に、アルファベットの羅列。
……掲示板……だよな?
一応、スクショに収めておくか。
◆
~【アウバ】 エリア:ヴィルゴ~
多くの男性が訪れる。
夜の街とも呼ばれている。
ここも、当たり無し。
にしても、町全体が色街の様な様相をしているせいだろうか。
女衒なんてスキルがある。
男の体で健全に楽しみたい町である事は確かなのだが。
後ろ髪を引かれながらそそくさと立ち去る。
夜が明ける前に、コル・カロリに戻らねば。




