とりあえず
男は可愛い彼女が出来たら何をするのが正解だろうか?
そう考えれば思い浮かぶのはデートが筆頭だろう。
まずはお互いの事を知るためにも二人で出かける事は大きな意味がある。
その種類は様々で一緒に買い物する買い物デート。
流行りの映画を大画面で見る映画デート。
一緒に夜景を見る夜景デート。
ファミレスで食事をする食事デート。
公園で語らう公園デート。
遊園地で思う存分遊ぶ遊園地デート。
大きな水槽に泳ぐ魚を見る水族館デート。
恋愛事に全く係わって来なかった僕だけど。
漫画やゲームの知識で考えるならこんなところだ。
デート……考えてみると深い。
ただ二人で過ごしているようで日常と違う時間。
これがラブロマンス……っと推測しても具体的に何だろう?
う~ん。ラブロマンスと考えても具体的にはさっぱりわからないや。
大雑把になら理解できるんだけど。
まぁ初心者には難しい事柄と現状での理解は諦めるとして。
これはデートに入るのだろうか……。
とりあえず状況確認。
1・僕は料理中
2・ピクティアさん(彼女)はお風呂で入浴中
3・現在の時間は夜7時を回った所
4・自分のすきっ腹
そうこの状況から自然と推測されるように夕食の準備中。
お互いの事が分からなくてもお腹は自然に減る物だしとりあえず自分の得意料理。
シュチレーション的には立場が逆な気もするけど。
僕の胸が弾けんばかりに高鳴ってピクティアさんとうまく向き合えないから、僕が提案したのだ。
時間的に少し早いけどさっぱりしたい頃合いだしお風呂も一緒に進めた。
次の機会までピクティアさんの手料理を拝めないのは少し残念。
そろそろいいか。
「溶き卵をフライパンに入れて全体にいきわたらせて半熟なうちにチキンライスを投入して、フライパンを傾け卵でチキンライスを包むっようによっと」
うん、成功最後にフライ返しでお皿にとって真ん中にケチャプの赤を垂らして……完成!
我ながらいい出来だ。
父さんが生きていた頃でも二人とも家を開けがちだったからな。
これぐらいな料理ならおちゃのこさいさいですよ。
う~ん古い。
今となっては完全に死語だね。
簡単な事を表す言葉が簡単に理解できないのは本末転倒だ。
話は戻って黄色い半月に掛かる赤いトマト調味料。
さながら料理漫画の1シーン。
黄色と赤皿の白彩はいいでも足りない足りない。
それはやっぱり食感の清涼物サラダでしょ。
そういうわけで冷蔵庫を開け千切ってあるレタスのタッパーを取り出す。
本当なら食べる前に千切ったほうが味は劣化しないんだけど。
自分で食べるだけだったらそこは気にせずいたからすでに千切った後のストックの残りだ。
それとミニトマトを半分に切ってサラダの完成。
その上に女性に優しいカロリーハーフのドレッシングをどばどば、ちょうどいいところで止める
テーブルに向かい合た二つの平皿の下方に木のスプーンとフォーク。
これでお家デート? のセッティングは完了。
後はピクティアさんを――。
「空いる~? 今日母さん帰るの遅いから夕食作って欲しんだけど」