帰郷
初めまして、高月歌琳です。
初投稿です。書きたくて書きたくて仕方がありませんでした。
まだまだ、初心者で、至らないところもあると思いますが、広いココロで読んでいただけると幸いです。(´`)
この話は、私がまだ19歳の時…
春風が吹く季節に出会った彼らと過ごしたとても幸せな時間のお話…
4月4日、私は故郷である四季ヶ丘町に帰ってきた。
三年ぶりに見る故郷は、少し変わっているように思えた。
嬉しいような悲しいような何ともいえない感情を感じながら私は乗っていた電車を降り、兄の待つ駅前の駐車場へ急いだ。駐車場に止まっている普通車の前に立っている人影を見つけた私は、手を振りながら呼びかけた。
「お兄ちゃん!!お待たせ!」
私の声に気付いた次男の弦希が振り返った。
「遅いぞ、絵美。15分には着くって行ってたじゃないか。」
「ごめんね、だって電車が遅れてたんだもん。っていうか、お兄ちゃんもちゃんと携帯持っててよ。」
「わかったわかった、ほら、早く乗れ。」
「はーい。」
そう言いながら、私は車に乗り込んだ。
春風絵美。18歳、父が倒れたことをきっかけに家族の仕事を手伝うために、故郷へ帰ってきました。実家は、私立四季ヶ丘高校の寮を営んでいるのですが、父が倒れ入院、母はそんな父の看病で寮の仕事をしている暇が無くなってしまい、兄が一人で寮生の世話をしないといけなくなってしまうので、ちょうど高校を卒業する私が、家に戻って兄を手伝うということになったわけです。
これから、今までとは違う生活が始まると考えると、不安と期待でいっぱいになりそう。でも、今まで両親には何にも親孝行が出来ていなかった、だから私が両親の分まで頑張ろう!「…お前、何百面相しながらブツブツ独り言言ってるんだ?
気持ち悪い…。」
不意に、弦希に話しかけられかなり驚いてしまった。
「え!?わっ私声に出してた!?」
「ああ、なんて言ってたかは聞こえなかったけどな。」
よっ…よかった。独り言まで聞こえてなくて…!それでもやっぱり恥ずかしい…。
「絵美、頼むから外でそんなことしないでくれよ?」
「しっしないよ!!そんなこと!!」
「だったらいいけど…それよりほら、もうすぐ着くぞ。」
車は、一軒の家の前で止まった。「春風寮」私の実家兼四季ヶ丘高校の寮。三年ぶりにみたその建物は、少し前より改築されて大きくなっていた。
「今住んでいるのは、全員で7人、三年生が2人、二年生が
3人で、一年生が2人だ。今から挨拶してもらうからな。」
「うん、わかった。」
そう言って、弦希がドアをあけると同時に物が壊れるような激しい音が鳴り響いた…。




