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星海の光  作者: ZEXAS
第一章 変化の種
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力の話



説明回です

読まないと後に混乱を招く場合があります


まぁ最近だとその混乱が起きてから説明するパターンもあるらしいので別に後から読んでも読まなくてもいいんですけどね







オレの前に現れたのはあの時の神様的な渋いおっちゃんだった

何故に?

…ま、まさか!?


「いや、世界の命運とか大変な事にはなってないから。それに私はおっちゃんではない」


なんだ…無いのかぁ


「残念そうだな」


「いや、だってさ?正直この力ってチートじゃん?世界を壊すスイッチなんて呼び出したら一瞬で終わるじゃん?」


「まぁな。ある意味お前は神に匹敵する力を持っている。やろうとすれば自分好みの世界だって創れるし、気に入らなければ破壊も出来よう」


「そ、そんなに凄いんだ…」


いきすぎた力を持つと大変な目に合うのはお約束だよな…。オレは大丈夫なのか?身体は持つのか?


「ふむ、お前は思ったより賢いようだな」


「う、うっせぇ!あんただって神なんだろう?だったらオレがどんな目にあって人を信じられなっt…」


「解ってる。お前の生前の事は全てな」


「とにかく、今回はお前の愚痴を聞きに来たのではない。お前の能力とこの世界について知らせに来た」


「…?」


「知っての通りお前は全知全能に限りなく近い力を有している。だが、どんなに優れた力を持っていてもお前は所詮今を生きる自立した生き物だ」


…何が言いたいのかさっぱりわからん。


「つまりだな、『如何なるモノであろうと創造できる』と言う能力には限りがあるのだ」


何か矛盾してね?


「矛盾はしていない。その能力に嘘偽りは無い。しかし能力の持ち主が問題なのだ」


「…分かりやす〜く教えて頂けないかな?」


「…単刀直入に言うと、無茶すると死ぬ、だ」


分かりやす〜い!

…でも目安的なのがわからないぜ!


「目安…か。まぁソレを教えに来たのだが…」


渋いおっちゃんの神様はそれらについてキッチリ教えてくれた


まず機械やモノ、魔力を帯びた何かなどの無機物は簡単に創造出来るらしい。

しかし人や動物などの『意思を持ったもの』は創造は出来るものの、かなり体力を有するらしいのだ。


いやまぁ人体錬成とか禁忌の業だしやっちゃいけないよね。


だがアレだ

『意思を持ったもの』が駄目でも『意思や思考もないもの』なら大丈夫らしい。

まぁそれでも体力の消耗はあるらしいが…


だがコレはアレだよな?

ダ○チワイフなら超OKなんじゃね?

あーあ、生前ならこの能力には歓喜したのに…。


「我々神は子孫を残す必要などないから生殖本能など無い…。だからお前達人間の欲は理解出来ない」


「…あ、あのさ…スッゲー恥ずかしいから人の妄想まで読むのやめてくれ…」


「…解った。ではこの世界について話そう」



神様はこう言った


この世界は俺達が言うファンタジーな世界とあまり変わらなく、多種多様の種族がお互い支え合い均衡を保っている。


色々拗れて戦争が起きたりするが、大戦争にまで発展した事はそんなに無いという。


何百年何千年と姿の変わらない不思議な世界であったが、300年くらい前に魔王的な存在が現れ、世界征服を目指し各国に魔物の大群が押し寄せた。


どの国もかなりの被害を受けたが何とか魔物達を追い払い、一時は何とかなった。


それ以降は何年かに一度何処かの国に魔物が押し寄せる程度で大きな動きは無かったらしい。


そんだけ


「あ、あの…もっと熱くなれる展開は無いんですか?」


「ふむ、我々がお前に教えられる範囲では無いな」


「やっぱり何か隠してるよね?」


「些細、細かく、教えるに値しない様な情報ばかりだ。その辺りは自分で知っていけばよい」


なーんだ、つまんないの


「それに神だからって安易に色んな物事を見て良いなんてルールは無い。そんな事をしては生けるもの全てが可哀想だ」


プライバシーの侵害は神様でも気にするんだね。これは知らんかった


「お前らは神を覗き魔と同等に見ていたのか」


「そういう薄い本もあるし仕方無いじゃん。パワハラとか職権乱用的な感じで好き勝手やりまくる神様だって居ると思ってたし」


「…酷い誤解だな」


力に溢れる者はロクな事を考えない。更なる刺激を求めてどんどんエスカレートする話も聞いた事があるし


「話がずれたね。申し訳無いですじゃ」


「まぁ、もう話す事は大体話したんだがな。何か質問があれば答えよう」


質問…か

あんまりチート能力過ぎるとつまんなくなるかもしれないな…

なんとか威力を弱められないかなぁ…


「お前の能力は威力とかそういう調節は出来ない。そもそも攻撃用ではないからな」


確かに…


「だが、その能力を封印すれば丸く収まる」


「だけどそれって能力を貰った意味なくね?それにどうやんの?」


「身も蓋もない事を言うな。封印の仕方は簡単だ。お前がその能力を使える事を『忘れる』のだ」


「なるほど、でも一般人プレイはやーよ?」


この身体は見た目的には神スペック。身体能力的には一般人より上…簡単に言うと片手でリンゴを潰せる筋肉マッチョ級だ


魔力はチート指輪を着けて無いのにかなりあるっぽい。

ライトニングテンペストは5秒間も打てればかなりの魔力の持ち主とされるが、オレは5秒処か5分だって打てる。

もはや人処かエルフのなせる業ですらない


だけど何か勿体無いじゃん?せっかくある能力を消すなんて


「お前はもう1つの能力を忘れてないか?」


もう1つの能力って?


「自分の能力くらい把握しておけ。『残像を使える』って感じの能力だった筈だ」


おお!ビバ厨2能力じゃないか!そういや使った事無かったな


「残像とは言うが、相手側から見てお前が残像を使ってる様に見えるだけだ」


「という事は?」


「お前からすると超高速移動といった処か」


あんまりよく分からない


「ちなみにこの世界も物理法則みたいなのはお前の世界とあんまり変わらない様だ」


つまり何だってばよ


「スピード=パワーという事だ。速ければ速い程、元の力を何倍にも膨れ上がらせ、一撃は重く鋭くなる」


「へぇ、普通にオレの能力って強かったんだ」


「前にも言ったが、能力は成長する。『創造』の能力は成長するかは分からないが『残像』の方は派生能力から強化版から色々な成長をする筈だ」


残像って案外強い能力だったんだ…。ただの厨2技とか思ってたよ…。


今のオレは『創造』の力がなくても能筋よりパワフルで王宮魔術師よりミラクルという良スペックなのか…。


「力の封印がしたければいつでも呼ぶといい。」


「…うーん。それはいいんだけどさ…。それって『いざという時』に復活出来る様にならない?」


覚醒ってヤツだね

全くもって厨2臭い。だがそれがいい!


「…なるほど、危機に陥った場合の救済か。お前らしい考えとも言えるな」


「…で、どうよ?」


「ふむ、出来なくはないな。準備が出来たら呼ぶといい。私はそろそろ帰還する」


「え?もう行っちゃうの?」


「ああ、あまり神の世界以外の世界に居るのはよろしくないからな。…本来、神は傍観者ではあり余程の事でない限り世界には干渉しない。それぞれの世界はそれぞれ穏やかに干渉もせず存在する事が正しい姿であるからな」


神も仏もありゃしないってのは本当だったんだな


「では、また会おう」


そう言うと神様は消える様に居なくなった。


既に麻痺は消えていた


ちょっと休もうかな…

おっちゃんも消えてちょっと寂しくなったし


「あだっ」


何故か頭を殴られた気がした。こりゃ余程の事の程度の低さが知れたな…。





「おい、ライト!大丈夫か!?」


「ライト様!大丈夫ですか!?」


「……………」


眠いし寝た振りしてようかな…


「…ふむ、死んではいない様だし眠っているのだろう。まだまだ幼い様だしな」


「ロイ様とウィザード様はそんな幼い女の子相手に不意討ちを仕掛けた挙げ句負けたんですよね」


不意討ちとは卑怯なり!と思える行動?だったが人間不信のオレに死角は無かった様だった。

マジざまぁwww


「…うぐ、全く一国の王としては恥ずかしい限りだ…。しかしこのライトという娘は何者なのだろう。身体能力、魔力、覚えている魔法、全てこの大魔法国家サウシアの頂点である私よりも強いとは…」


「ライトちゃんの年齢が10才近くだと仮定すると、ライトちゃんの国はとんでもない戦力を持った国になりますね」


ライトちゃん…

本当の自分の名前ではない筈なんだけどなぁ。

どっかむずかゆい…


名前にはそれそのものに意味があり、名前があって初めて存在が許される。

名前とはとても重要なものだって昔何かのゲームで言ってたな…


「様子見ついでに大事な話があったのを思い出して話に来たのだが…。しょうがない、また今度にしよう。人の熟睡を妨げるのはよくないからな」


「それもそうですね。『寝る子は育つ』。昔からの常識です」


完全にお子様扱い…

三十路前だっつーの…って言ってないから仕方無いな…。はぁ…


「うむ、子供の成長を止めてはならぬ。ライトも見た目からするとかなりの逸材だからな。そんな事をしては私は世界中の男の敵になってしまう」


「大人の女性には弱いのに小さな子には優しいのですね」


「も、もう行くぞ!」


「お勤めご苦労様でした。我らがロイ王…」



どうやらロイ王は去った様だ。

それにしても寝た振りかましてたら本当に眠くなってきた…。

横になるとすぐに眠くなるなんて…なんてお子様なんだオレは…。


「ライトちゃん、起きて下さい。寝た振りをしていたのは知っているのですよ」


メイドの手はライトの小さな胸をまさぐった


「んぁっ…。…??」


な、何だ今の感覚は!?


「それそれ〜起きないともっていたずらしちゃうぞ〜♪」


「あっ…あぅっ…んぅ〜」


や、やめて!やめてやめて!

言葉より先に変な声が出て喋れない!

どうすんのコレ!?


「う〜、ん〜、にゃあ〜」


詰んだ!?オレ詰んだ!?


「ふふふ、これからですよ〜♪」


メイドの手はライトの『ピー』に優しくちょんっと触れた


「〜〜〜〜〜っ!!?」


ライトの身体は仰け反らずにむしろ丸まった


「お、おお…幼いのに随分と敏感なご様子で…」


「…んはぁ…はぁ…」


あ、熱い…熱い熱い…


「(ほんのり赤くなってる幼女の図…。イイ!…イイけどここまでにしておこう…。仮にもライトちゃんは特上客だし)」


「……はぁ…はぁ…」


や、やっと落ち着いてきた…。まだ熱いけど気にしない…。

気にしたら負けだもの…


「起きましたか?」


「…うぅ、何であんな事を…?」


「(きゃわわ!)…それはライトちゃんが起きてる事を知っていたからです」


「マジか…。よいしょ…」


オレはまだほんのり熱い身体を起こして背伸びをした


「んんぅ〜…。…よく気付いたね」


「(きゃわわ…!)…それは特上客に着く様なメイドですもの。観察眼は人一倍無いといけません」


「…もしかして最初から気付いていた?」


「いいえ、気付いたのは私とロイ様が話している時にライトちゃんがほんの少し笑っていられた時です」


このメイドさんは人の顔に出た小さな表情さえ拾ってしまうのか…


「恐縮です」


…はぁ、あのオッサンといいこのメイドさんといい…人の心を読んだり顔を読んだりする人ばっかりなのかな…この世界って…



それからメイドさんと他愛ない話をして何分間か経った。


その頃にはオレにも大分睡魔がやって来ていて、そろそろやばいな〜って思っていたら


「ライト様に子守唄を捧げますから是非ごゆるりと眠って下さい」


「…う…ん…。…も…ねむ……そ………よ……」


(訳 もう眠いしそうするよ)


「〜♪〜〜♪〜♪」


メイドさんはオレの為に子守唄を唄ってくれた。


正直子守唄とかされた事ないし懐かしいとかそういうのは無かったが、オレを安心させるには十分だった



数分もせずにオレの意識は何処かへ飛んだ



そういやまだオッサンに聞いて無い事があった様な……。


まぁいいか










ちなみにライトさんの能力をまとめるとこんなです



『創造』

何でも創れるよ

作るや造るではなく創る


色々合わせて何かを生み出す錬金よりタチが悪い能力ですね



『残像』

攻撃を当てた筈がそこには誰も居なくなっていて、気付いたら後ろにそいつが居た。なんてヤツがありますよね。あんな感じです


まあ超高速移動みたいなヤツですね


体感速度が異常な程に速くなる上、その体感速度にあった速さで体が機能しているというすんごいヤツ


しかしライトさんから見た世界の速度はもんの凄くゆっくりになるので、同じ場所に留まっているとだんだん二酸化炭素でいっぱいになってしまいます


まさに非常用


またはタネ無しマジックを披露する際に重宝します


ちなみに体感速度はx>0までなら調整可能な模様


0に近付く程速くなるみたいです

※マイナス値には絶対いきません



『複製』

見たもの、記憶にあるものなら何でもコピーして出現させます


本編では全然使われてませんが、結構便利ですよ


創るのではなく『出来ているもの』をコピーするので変な失敗はありません


レアアースやらウランやらもコピー出来るのでエネルギー問題は消え去りますね


日本の紙幣は番号がついているから複製なんてしたら大変な事になりますが、金属の貨幣…つまり五百円とかなら複製しまくっても大丈夫だと思います


子供の時に探したギザ十とか銀の五百円玉も出し放題ですね。これは嬉しい

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