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103話 追走する既視感①
翌日、待機の時間がじれったかった。
鈍色仮面の動乱以降、暇になりがちな待機時間。
というのも、出動が大幅に減った。動乱前の半分以下に。
そもそも英傑の仕事自体も減ってはいるらしい。それがダーティ・ホイールでは特に顕著。
小規模な犯罪は管轄外、大きい荒事専門担当。
そして過去のそれは、殆どが鈍色仮面によるものだった。
それが現状としてほぼ無くなったのは、南西地区での事の準備だった?
報道では南西地区での事こそまだ載せられてはいるが、それ以上に赤霧の鎧の脅威について書かれていて、鈍色仮面どころではないといった様相。
これが今回のやり口か? てかまさか南西地区でも同じ記事出してはいないよな?
…どの道ダーティ・ホイールとしての目的と、自分の目的は一致している。
赤霧の鎧を捕える事に専念する。この2日の間に現れないか、他の所に現れたらその時に、また考えればいい。
奴から直接話を引き出せれば、その裏も見えてくるはずだ。
そんな実時間より長い体感時間のさなかか。
出動要請の呼び出しは鳴った。




