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第七話 イケメンは夢を見る!そして、またもや美少女が近寄ってくるのだが......

ブクマありがとう!

評価もしてくれてうれしいです!

 

 


_____気づいたら、俺は中学校にいた。


 それは、懐かしい教室の出来事を物語った。

 そして、窓からは夕焼けの光が差し込み、ほのかに寂しさを感じた。

 懐かしい3年の教室、懐かしい、机......黒板には、卒業まで残り230日と書かれていた。

 残り230日......多分、まだ、俺がデブじゃなかったころだ......

 

 そして、目の前には、人がいる?しかも、見覚えのある女の子だ......

 だけど、視界がぼやけていて正確にはわからない。

 まるで、カメラのピントが違うところに合う時のように......


_____もし、同じ高校に入ってくれたら、付き合ってくれますか......?


 えっ......!?

 

 彼女は、可愛らしい小さな声でつぶやいた。

 しかも、ぼやけているのにもかかわらず、顔が真っ赤になっているのがすぐ分かった。

 

 このシーンを俺は知っている......

 記憶は全くないのだが、なぜか見覚えはあった......

 

_____ありがとう......


 ありがとう?

 もしかして、俺は『はい』とか言ったのか......? 

 でも、実際、現在まで誰かと付き合った覚えはないのだが......

 それに、ぼやけていても美少女だとすぐに分かった。

 そんな美少女の心当たりは3人を除いて一人もいない。


_____わたし、の、なまえ、は......


 最後まで聞き取れなかった。 

 どんどん、電波の悪いTVを見るときに聞く邪魔なノイズの音が大きくなっていく。


____だい、す、き、だ、よ、く、ろせ.......


 すると、どんどんその背景が崩れていった。

 いや、黒で塗りつくされていく。

 なぜだろう、こんな落胆に陥ったことははじめてだ......

 彼女は、誰なのだろう......


「____黒瀬、大丈夫?」

「えっ......」


 すると、真っ暗な所から声が聞こえてきた。

 これは、間違いなく妹の珠奈の声だ...... 

 珠奈が俺に心配だなんて、久しぶりだな......


「ねえ、起きてってば!」


 珠奈が、そう叫びだしたとたんに塗りつぶされたはずの黒がなくなっていく。

 ん?ソファ......

 気が付けば、そこは自分の家のリビングにいた。


「はあ、やっと起きた!って、えっ!?」

「ん?どした?」


 すると、彼女はとてつもなく驚いた表情をし始めた。


「えっと、なんで泣いてんの?」


 えっ......?


「は、はい?」



♢♦♢


「そんなことがあったんだよね......」

「___そ、それは大変だったね......」


 今、俺は朝霧と共に学校へ行っている。

 まあ、約束事だからねぇ。 

 あ、そして周りからは......


「ねぇ、あそこのカップルやばくね!?」

「まじそれな、美男美女カップルじゃん!」

「隣の女の子、滅茶苦茶可愛い」

「え、私は、あっちのイケメン男子でしょ!」


「____か、カップル......!?」


 すると、朝霧は顔を赤らめた。

 ちなみに、俺も今、顔は真っ赤だと思う......

 

 だって、カップルだよ!

 俺、今まで、恋人なんか一人もいないし!

 一応、滅茶苦茶うれしい。

 

 まあ、そういわれても仕方ないよな......

 だって、手もつないでいるし......

 言っておくが、朝霧が手をつなごうて言ってきたから!

 

 その手は、小さく温かく、ほのかに香水の香りがしました......

 って、何戯れてんだ、俺!?

 俺って、そんなに変態だったなんて......

 ていうか、顔近い!


「ま、まあ、気にしないほうが良いぞ?」

「____う、うん......」


 まだ、朝霧は顔を赤らめてる.......

 よし、じゃあちょっとからかってみるか......

 そして、俺は朝霧の方をジッと見つめた。


「____なに?」

 

 すると、少し塩対応の反応が返ってきた。 

 っふ、さすがだ、じゃあ今からそれを溶かしますわ。

 

「愛してる、朝霧さん」

「____えっ......」

「だから、愛してる」


 これは、『愛してるにデレる、ツンデレラ』21pの名シーンだ。

 今流行中の愛してるゲームを小説にしたもので、滅茶苦茶面白い。

 一回、これを現実でもやってみたかったんだよなぁ...... 



「____っえ、は、って、な、き、聞き間違い......?」

「その戸惑い方も、愛しています」

「____えぇぇぇぇ!?」


 すると、顔をめちゃくちゃ赤らめながら、戸惑い始めた。

 ふ、さすがにこれなら、デレは隠せないよな!


「可愛い、愛してる」

「____な、何言ってるの、黒瀬!?」

「だから、愛してる」


 さすがに、戸惑いすぎだろ!

 小説より、反応がすごいのだが......

 なんか、本当に可愛らしいな......


「____わ、私もあ、愛してる!」

「ほへっ......」

 

 すると、滅茶苦茶顔を真っ赤にしながら俺に何かを言ってきた。

 えっ......なんか、思ってたのと違....... 

 っていうか、今なんて言った?

 今、愛してるって言わなかった!?

 え、って、え?ま、マジ!?


「____か、顔赤いよ」

「いやいや、お前もだろ」

「____さすがにずるいけど、これってゲームでしょ......」

「なんだ、知ってたのかよ......」

「____だって、私もやろうと思ってたのに......」

「何か言ったか?」

「____な、何も言ってないよ......」


 はあ、結局、朝霧も知っていたのか......

 なんか、もったいないな......

 まあ、異常にデレてくれたし、ま、いいか!


「あ、もう、そろそろ学校だね」

「____そ、そうだね......」


 気が付いたら、もう学校にいた。

 はあ、結構、早いんだなぁ......

 やっぱり、楽しい時間はすぐ終わってしまうなぁ......

 

 ん?なんか、さっきより人に見られている気がするのだが......


「ねえ、見て見て」

「うお、ついにカップル誕生!?」

「イケメンと、隣にいるのって【氷の美少女】だよね!?」

「え、まさか、あの【氷の美少女】がついに堕ちた!?」

「ていうか、手つないでんじゃん!」


 うぅ......なんか、今更恥ずかしくなってきた......

 あ、まだ、俺たち、手、つないでた......


「手、放すよ、朝霧さん」

「____待って、もう少しだけ......」

「き、急にどうした?」

「____だって、みんなに見せつけたいから.......」

「ん?なんか言ったか?」

「____え、いや、ただ、ちょっと寒いなって」


 そんなに今日って寒かったっけ?

 ま、少しぐらいわがままを聞いてやるか。

 あ、でも、もう玄関の入口じゃん......

 

「よし、じゃあ俺は自分のクラスにいって____あっ......」


 その瞬間、俺はある人と目があった。 

 でも、見ればすぐわかった、【学園の天使様】だ...... 

 なぜか、最近よく目が合う......

 

 ん?おい、どうして近づいてくるんだ?


「黒瀬君、おはよう!」

「お、おはよう......」


 よ、よかった。

 ただ、声をかけられただけか......

 って、俺と朝霧が手をつないでるの見られたじゃん......

 というか、今まであいさつされたことなかったんだけどな.......


「ねえ?黒瀬君、朝霧さんとはどいう関係なの?」

「えっと、ただのおともだ___」

「____つ、付き合ってます!」

「っちょ、何言ってんだよ!」

 

 はっ......? 

 

「ふ、ふぅん、お、お幸せにね、く、黒瀬君!」

「えっ、だから付き合ってないから!」


 まじで、言ってくれたな!朝霧!

 なんで、あんな嘘をつく必要があったんだよ!

 まさか、これもいじめの一つか?

 

「おーい、早く、行こうよ!」

「今行くよ!唯」


 すると、誰かが天使様に手を振ってきた。

 うん、見ればすぐわかった。あの人だ......

【学園のマドンナ】だ......

   

 はあ、なんでこんなところでまた集まっちゃうのかな......



「じ、じゃあ、また今度、黒瀬君」

「あ、はい......」


 おいおい、また今度って、この後も何か俺に話す気か? 

 ま、俺にとっては好都合か......



~~~~~~~~~

【学園の天使様】の視点


「ねえ、元気ないけど、どした?」

「い、いや、なんでもないよ」


 私はまたあの光景を思い出した。

 梨乃と純也が手をつないでいるところ......

 

 多分、今胸がどきどきしているのは、嫉妬心......

 そう、私は純也が好きだったのだ。

 

 しかも、あんなイケメンに戻ってくれたなんて......

 やっぱり、いじめってわけじゃないけど、純也にやせろと言ったのは正解だった。

 もちろん、その時はめちゃくちゃ心が痛かった。

 まあ、だけど、梨乃と唯が協力してくれたのは助かった。

 

 うぅ、それにしても...... 

 なんで、梨乃が手をつないでるの!?

 

 もしかして、あの約束忘れちゃったのかな......

 ずっと、昔だったし.......


「ねぇ、楓音、顔赤いよぉ?」

「っひゃあぁ、っちょ、ど、どこ触ってるの!」

「だって、このスタイルは魅力的なのです!」

「それは、唯もでしょう!まったく......」


 純也は、私の.......

 絶対、純也と付き合うのは私なんだから!

 

 

 


 

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