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第五話 イケメンは最高?それとも最悪?

ブクマ、8件ありがとう!




「ねえねえ、あの人たち見てよ」

「うわぁ、美男子と美少女じゃん......」

「すご、オーラがやばすぎる!」

「ああ、私もこういう人と付き合いたいわぁ」


 

「「・・・・・・」」


 うぅ、もうなんなんだよ......

 さっきから周りの人の視線が熱い......

 特に、女子からは......

 もしかして、美少女と俺じゃあ釣り合わないとか言ってないよな......

 俺も、今の顔だったら結構自信あるのに......

 

 そして、隣にいる朝霧はというと......


「・・・・・・」


 さっきから、全然喋ってくれないんですけど......

 で、でも、朝霧が誘ってきたんじゃん。

 もしかして、シカトされているのか.......?

 まあ、それもあながち間違いではないかもしれない。 

 だって、俺をいじめていた美少女たちの一人だからな......

 

 まあ、だけど、このまま気まずい時間が続いてもな......


「あ、あのー、朝霧さん?」

「____何?」

「えっと......」


 うぅ......さすがは【氷の美少女だ】

 言い方が怖いというか、滅茶苦茶塩、塩対応だな......

 いや、言い方だけじゃなくて顔もだいぶ......


「ど、どうして俺と登校しようと思ったんだ?」

「____た、ただの気まぐれ......」

「ああ、そうか......」


 うぅ、こういう時ってなんていえばいいんだ!?

 もう、さっきから全然表情が変わっていない......

 な、なにかいい方法は......


 あ、そうだ。

 確か、研究書ラノベにこういう時の対処方が書かれてた気がする......

 よし、


「俺は、嬉しいな!こんな美少女と一緒に登校できて!」

「____えっ......」


 どうよ、この名言は!

 この言葉は、【さっきから塩対応な幼馴染を惚れさせてみた!】67pに書かれているものだ。

 しかも、これは作中一番の名シーンといっても過言ではない。

 絶対惚れてしまうやろ!


「____えっ、あ、ありがとう。黒瀬君もかっこいいよ......」

「ど、どうも......」


 あれ......おかしいな......

 多少は、朝霧も顔を赤めたが思っていたほどではない。

 やっぱり、ラノベって現実的じゃないのかな......

 

 あ、ていうか、もう学校についちゃうじゃん。 

 はあ、結局、気まずいままで終わってしまった......

 もしかして俺って、平凡なままなのかな......

 

 ん?待てよ......

 朝霧と登校している姿を見られたら......

 

「ご、ごめん、朝霧さん、また学校で会おう」

「____えっ、あっ......」


 そして、俺は足早に校門に行き、玄関へと向かった。


「ふぅ、危うくみられるところだった......」

 

 ん?あ、あれ......なんで、見られたら駄目なんだ?

 もう、俺デブじゃないじゃん.......

 

 あ、もしかしてやっちゃったやつ!?

 あー、もう絶対、なんで先に行くの?とか思われてるじゃん!


 今、戻ってももう遅いよな......

 もう、最悪だ。

 朝霧にあったら、謝ろう......



♢♦♢


____キーン、コーン、カーン、コーン......


「よーし、数学の授業を始め___って、おい、黒瀬?具合でも悪いのか?」

「あ、いや、ちょっと胃の調子が悪いだけです......」


「辛かったら、ちゃんと先生に言うんだぞ」

「わかりました......」


 や、やばい.......もう最後の授業じゃん.......

 さっきから、一回も朝霧に謝れていないんだけど......

 うぅ、やばい、どんどん胃の調子が悪くなってくる。

 本当は、今すぐにでも謝りたいのに......

 さっきの休み時間では、女子からの質問攻めをくらって廊下にも出れなかったし......

 絶対、怒ってるよな......

 うーん、どうしたものか......

 

「よーし、黒瀬ー、この問題の答えを言ってみろ」

「あ、え、えっと......」


 ヤベ、さっきから考え事してて全然頭に入ってなかった。 

 えっと......あれが、xで、うーん......

 うん、全然わからん。

 よし、完璧の印象が崩れるが、仕方ない......


「す、すいません、わかりません......」

「黒瀬でもわからないのか......よし、じゃあ椎川、答えて見ろ」


 ん?椎川......


「はい、y=-4xです」

「正解だ。さすが、学年二位!」

「ありがとうございます」


 そうだった......俺のクラスには自分をいじめてきた美少女の一人、椎川楓音がいるんだった......

 

 彼女は、成績では俺の次の順位、誰にでも優しい?スポーツはまあまあできるということから、通称【学園の天使様】と呼ばれている。


 ちなみに、俺はこのあだ名を聞くときはいっつも吹いてしまう。

 なぜか、この学校では美少女たちにあだ名をつける風習があるらしい...... 

 

 はあ、俺にも優しくしてくれたらな......

 

 そんなことを思いつつ、ふと俺は椎川のほうを向いた。

 


「あっ......」


 やべ、たまたま、椎川と目があってしまった。

 

 なぜだろう......いじめをされたのにもかかわらず、めちゃくちゃ今、ドキドキしてるんだけど!?

 やばいやばい、心臓がバクバクしすぎている......

 まあ、そりゃあそうだろ。

 だって、いじめされたとしても、椎川という美少女と目が合ったんだから!


 というか、目が合ったということは、椎川もこっちを見ていたってことだよな...... 

 だって、席、結構離れてるし、椎川のほうが前の席だし......


 本当に、女心って全然わからん.......

 よし、これも勉強しとくか!



♢♦♢


「よし、これで授業は終わりだ!もう帰ってもいいぞ!」


 先生がそう言うと、一斉にクラスの女子たちが俺の周りに集まってきた。

 

「ねえねえ、放課後話せる?」

「私たちとカラオケ行こうよ!」

「やば、黒瀬君って、本当にイケメンだね!」

「すご、腹筋割れてる......」



「ご、ごめん......ちょっと、俺、用事あるから......」


 やっぱ、イケメンは最高す、じゃなくて、早く朝霧に謝らないと......

 えっと、確か、朝霧の教室はと......


「おーい、黒瀬ー?」

「あ、蓮......」

 

 すると、突然蓮が現れた。

 しかも、背後からだ......


「どうしたんだ?そんなに走って......」

「い、いやー、探し物だよ......あるいみね......」


 もう、こういう時に限って、蓮って喋ってくるんだよな......

 少しは、俺の気持ちも考えてくれよなぁ......


「へぇ、モテる奴って大変だな」

「いや、お前も少しはモテるだろ!」

「ふん、まあな」


 う、うぜぇぇ......

 本当は、縁を切りたいくらいだけど、仕方ない。

 一応、少しは優しいやつだからな......

 

「あ、そうそう、お前にいいこと教えてやるよ!」

「ん?何?」


 すると、蓮は、にやりと表情を変えた。

 これは、まさか......


「なんと、あのグラビアがまさ___」

「はい、そういうのもういいんで!」


 はーい、やっぱり来ました!

 このお約束!


「くそー、お前っていうやつは!ケチだな!」

「ケチは、何度も言われてる!とにかく、俺は急いでるんで!」

「はーいはい、わかりましたよ、イケメン君」

「一言余計だわ!」


 もう、今の無駄な会話で、何分がたったのだろう......

 早く、行かなけらば、もう帰ってしまうじゃないか!

 えっと、確か、ここだよな......1-2組......

 よし、


「あのー、朝霧さんはいますか?」

「えっと、その人なら今さっき帰りましたよ?」

「えっ......帰った?」

「はい、帰りました」          


 な、なんだと......!?

 今、帰ったっていったよね?

 う、うそでしょ...... 


 

これからも、ブクマよろしく!

下の☆☆☆☆☆もよろしくお願いします!

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