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魔力Sランクの俺が王立機動隊学校に入ったら俺TUEEEすぎたので最弱機体縛りで戦うことにしたZERO

メインストーリーの前置き(ZERO)です。

時代は確実に移行しつつあった。

以前の魔法の使い方は、魔法を持つものが詠唱し、属性を付与させ、大量の魔力を消費して魔法を放っていた。


今まではそれでも良かった。

この世界には人族以外に、龍族、エルフ族、巨人族、遺跡族、巨虫族など、たくさんの大きな族があり、それぞれの族は各々の族を治め、それぞれが牽制し合い、均衡を保っていた。

しかし今は違う。

魔王が復活したからだ。

魔王の力は圧倒的で、一体で以前の魔王の城を占拠していたエルフ族を殲滅し、魔将軍を復活させ、さらにアンデッド族として数々のモンスターを生み出した。

降伏しなければ滅ぼすという魔王軍の強硬手段により、次々降伏していった。

危機に陥ったエルフ族は人族と同盟を結び共同戦線を張ったが、降伏か全滅か選ぶときが来るのも時間の問題、という状況まで来ていた。

何か…何か手段がないと我々はもうすぐ……


・M2年3月(魔王が現れた年から数えて3年目の3月)

ーーある集落にてーー

俺はタクト。12歳。今は村の集落で引きこもりやってるニートだ。11歳に引きこもりを開始して早2年。学校にもずっと通ってなければ、ここ1年ちょい家からすら出てない。おまけにここ1週間部屋にこもりっきりだ。まあ飯だけはしっかり食うけどな。その割に家事も畑仕事の手伝いもしない。まあそりゃ、客観的に見れば隣のオバちゃんに穀潰しって言われちゃうのもわかるよ。


そんな俺だけど、ただ引きこもってるだけじゃない。

魔王が現れる前までは、健気に家や仕事の手伝いをして村の仲間と仲良く暮らしていた。

しかしあるとき、手伝いで野菜を王都の商会へ運ぶ道中で魔王軍に滅ぼされた場所を訪れる機会があった。

そこには見たことのない光景が広がっていた。

悲惨だった。

どうやら滅ぼされた直後だったらしい。

人はおらず、住処はペチャンコにされ、田畑は焼き払われていた。俺はまた王都に向かいながら物思いにふけった。

いつ魔王軍が襲ってくるかもしれない状況で、王都軍頼みで良いのだろうか。自分、大切な人の命を他人任せでこのまま呑気に生産職を生業として良いのだろうか。王都軍がやられるかもしれないし、いざ戦いになったら逃げてしまうかもしれない。


ーーM1年6月王都にてーー


関所のオッチャン「おっ、ボウズじゃねぇか!健気なもんだねぇ。はぁ〜い、ボウズは通って良し!」


11歳のタクト「ありがとうございます」


最初はじいちゃんに教えてもらい、お遊び程度で身につけた魔法だった。しかし、それをじいちゃんや村の人に見せると凄い、魔法の天才だとはやしたてられた。同じ詠唱でも高威力、高密度、高精度の魔法が放てる。どうやら俺は魔法適性が高いらしい。

王都に入れるチャンスはこの時くらいだ。自分の強さを確かめてやる。俺はすぐに王都の王都軍入隊を申請するために城へ向かった。


門番兵A「ここはガキンチョのくる場所じゃないぞ」


タクト「王都軍に入隊の申請に来たのですが、年齢制限はないと聞いております」


門番兵A「申請なら冒険者ギルドでやってるぞ。まあ、ガキンチョは門前払いだろうがな」


門番兵B「ハッハッハ!それに相当強くないとギルドから入るのは無理だからな。普通ステータス測定だけで足切りだ。お前も王都軍入隊を目指してるんならまず王立学校に入れ」


ふむ、ステータス測定をしてもらえるのか。それを知れるだけでも収穫だ。


タクト「ありがとうございます」


クックック…冒険者ギルドか…俺の圧倒的なステータスを前にひれ伏すが良い!


ーーギルドにてーー

ガチャ、スタスタスタ


タクト「お姉さん、入隊申請したいのですが」


お姉さん「……。誰が?」


タクト「俺です」


お姉さん「ガキンチョが?そんなみずぼらしい格好で?こっちもお遊びではやってないですからね」


タクト「本気です」


お姉さん「まあ、いいわ。じゃあステータス測定だけでもしましょうか。どうぞこちらへ」


タクト「ありがとうございます」


すぐに測定は終わった。偉そうな魔道士がステータス透視して終わりだ。隠匿魔法を使わなければ分かるそうだ。


お姉さん「タクトさーん」


タクトさん「はい」


お姉さん「分かってたことだろうけど結果は門前払いね」


がっくり。俺、天才じゃないのかよ〜。Sラン確定即入隊階級大将軍だと思ったのに〜。


お姉さん「でも気は落とさなくていいわよ。ほら」


俺はステータスを見た。


*タクトのステータス*(S〜G)

HP: F

MP: C

力: E

魔力: D

防御力: E

素早さ: E

正確さ: G


特殊スキル: 超魔法適性

*以上*


えっ…なんだこれ…得意な魔力ですら普通と普通以下じゃん……ウソだろ、おい……


お姉さん「まあ、11歳のガキンチョにしては上出来ね。まだまだ伸びしろあるわよ。あと、特殊スキルは気にしなくていいから。どうせこんなステータスじゃ使えっこないし」


タクト「あの…俺って11歳でこれってどのくらい凄いんですか…?」


お姉さん「まあ、中の上ってとこかしらね。魔法は頑張れば王立学校入学もあるかもよ?お金入るけど」


タクト「はああぁぁぁ……」


お姉さん「まあ、あなたのそのみずぼらしい服からすると、そんなお金も魔法を学ぶ時間も無さそうね。世の中人それぞれ役割があるのよ。あなたは生産職でしっかり貢献しなさい。じゃね〜」


ーー集落帰り


とぼとぼ……やっぱ生産職やるしかないのか…

いや、王立学校入学が無理でも俺はこの集落を守りたいだけなんだ。魔法を極めることはできる。

幸いじいちゃんは魔道士の見習いだったこともあり、本棚には魔導書がたんまりある。殆ど使ったことないらしいが。


タクト「ただいま」


じいちゃん「おお、お帰り無事だったか」


タクト「ああ」


じいちゃん「なんじゃ、元気ないのう」


タクト「俺、魔法を極めたい」


じいちゃん「そうかそうか。何があったか知らんがどうやら火がついたようじゃの。やりたけりゃやれば良い」


タクト「じいちゃんの本棚のあれら、全部習得するまで家から出ない」


じいちゃん「ファッ!?あれは一朝一夕で身に付けられるものではないぞよ」


タクト「かまわん。何日でも何ヶ月でもやる」


じいちゃん「……。手伝いは?」


タクト「じいちゃんに任せる」


じいちゃん「…タクト。生産職も大変なんじゃぞ」


タクト「分かってる」


じいちゃん「人手が足りないんじゃ。近頃魔王軍が現れてみんな生産職から戦闘職へ離れていく。お前もか」


タクト「分かってる。でも戦闘職は足りてないんだ。現に今村に配備されている軍人は5人だ。どうやって魔王軍を食い止めろって言うんだ」


じいちゃん「ここの集落は魔王城から離れておる」


タクト「それでも今は必要なんだ!俺は見た!野菜を運ぶ道中で魔王軍によって破壊された村を!どこを占領していてどこから攻めてくるかわからないんだ!」


じいちゃん「なんと!もうそこまで迫っておるのか」


タクト「このままではこの集落も時間の問題だよ…そんなときに自分の身すら守れないなんて……俺はいやだっ!!」


叫んだ時、時が止まった気がした。俺の運命がこの瞬間、変わったんだ。無惨に魔王軍に殺される村人になる予定だった運命が。


じいちゃん「……。いいじゃろう。しかし言うからには魔王軍が攻めてきた時、止められるくらいにはなってもらうぞ」


タクト「サンキュ、じいちゃん」


じいちゃん「1年以内に習得し終えよ。1人で何十体も相手にするには魔法の習得は必要不可欠じゃ。しかしその後はまた手伝いに戻ってもらうぞ」


タクト「そうだな。1年以内で魔王軍を1人で撃退できる魔道士になれるよう、頑張るよ」


じいちゃん「そうか!ではワシも畑仕事頑張るとするかね」


タクト (ふう…説得は完了したか。あとは魔法を極めるのみだ。)


俺はその日部屋にこもって魔法の本を読み漁った。


主人公最強×メカ×異世界です。少しハーレム要素もあります。

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