居残り
掲載日:2018/09/30
教室の外が、ゆっくりと朱色に光りだす。
ぼんやりとしながらも、その光景を眺めている。
「ねぇ、いつまで外眺めてるつもり?」
一緒の教室にいる同級生の彼女が、あきれ顔で言ってきた。
付き合いだして1か月と少しといったところではあるが、問題なのが自分の勉強の不出来さだ。
どこまでも分からない。
体育と理数系科目は得意だが、国語と、さらに英語は全くダメダメだ。
そこで彼女に教室で教えてもらうついでに宿題の居残りをさせられているわけだが、それでも全くわからない。
「しゃーないじゃんか。わからないものは分からないんだから」
「分からないって言い続けていても、宿題は減らないし無くならないんだよ。それに赤点取って、大変な目にあうのは君だからね」
言いつつも、彼女はじっとこちらを見つめてくる。
その目を見ていると、何となく頑張らないとという気持ちになってきた。
「しゃーないなぁ。彼女の頼みだし、頑張るか」
英語へと向かうと、やる気が霧散しそうになる。
ただ、それでも奮い立てることができるのは、彼女のおかげだ。
ようやく彼女もほっとした表情になり、彼女はうれしそうに自分に英語の構文を教えだした。




