置き換え
私が勝手に呼んでいるギャグの手法で、おそらくあんまり馴染みはないと思われます。
もしかすると、どこかのギャグの指南書では、別の呼び方をされている可能性は高いです。
基本的に、ある物を別の物に置き換えることで、その状況をギャグにします。
例えば、『桃太郎』で、川から流れてくる桃を「そうめん」に置き換える。中の赤ん坊は、そうめんの束を腰につけて大事なところを隠しています。おじいさんがそうめんをほぐすために、ほぐし水をかける。という風に、そうめんを軸にギャグを考えていくわけです。
もう一つ別のパターンで、落語の話に「ウナギのかば焼きを焼く臭いでご飯を食べる」というシーンがあります。これを「チーズの体臭がある男の横で、ピザ生地を食べる」という風に、文中の主要なファクターを少し変な方向へ進めてみるわけです。
他にも、「葬儀の泣き屋」って商売がアジアのどこかであったのですが、その泣き屋が全部「産卵中のウミガメ」というギャグを思い付きました。
置き換え方は、何でもよい訳ではなくて、前の事例からの連想で、置き換える物を選択しています。これもできるだけ、元からの落差をつけた方がいいから、かなり方向性をぶっとんだ物にしています。
元の文(あるいは事象)との比較は、ない方がいいですね。全体的に冗長な文章になってしまうからです。可能なら後者の置き換えた文章だけでギャグが成立するように構成を練るといいと思います。
よく考えてみたら、「ボケ」というジャンルで一括りできるかもしれません。