219/311
行間2
「あまり時間が無い。手短に頼む」
「ええ。こちらも長居するわけにはいかないわ。早速、本題に……これ」
「これは、ああ、外部に関する資料か。ふむ、ある程度準備は整ってるか。これなら、いつ私が合流しても問題ないようだな。ちなみに、『原点』はまだ?」
「覚醒はしてないようね。というか、こっちとしてはあまり黒神終夜に接触して欲しくなかったのだけれど……」
「あの性格なら、仕方無いだろうな。しかも、一応は私たちよりもはるかに年上なのだ。多少は目を瞑るべきだな」
「はあ……少しは自重してもらわないと」
「この後会うのだろう? あまりキツく言い過ぎるなよ」
「そうね。文句言われたら貴方の名前を出しておくわ」
「ふざけるな」
「ん、そろそろ時間じゃない?」
「そうだな……げっ、通信が来てる。マズイな」
「だったら、早く行きなさい。ここで不審がられるのは危ないわ」
「了解だ。じゃあ、『原点』のことは頼んだぞ」




