表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/311

第二章  絶望の急襲(2)

 とりあえず、黒神の部屋は守られた。

 朝影に連れられて外に出た黒神は、あることに気づく。


「ああぁぁぁぁぁ!!」

「きゃっ、ちょ、どうしたのよ!?」


 後ろで大声を出した黒神に驚き、朝影は足を止める。


「ショートケーキとシュークリーム忘れてきたぁぁぁぁ!!」

「そんなことで一々叫ぶなぁぁぁぁぁ!!」


 コルンの町で、彼はショートケーキとシュークリームを買っていた。だが、朝影との戦いで、彼はそのことをすっかり忘れていたのだ。

 つまり、彼のスイーツたちはまだコルンに取り残されているということだ。


「と、取りに行く!!」

「ちょっと、馬鹿じゃないの!? そんな暇ないわよ! しかも、もう誰かに拾われてるし、そうじゃなくても水浸しで食べられるわけないでしょ!?」


「苺が、ケーキがぁ……」

「乙女か!?」

「違ぇよ! 知ってるか、甘いもの食べると脳が活性化されて、集中しやすくなるんだぜ」

「そんなこと知ったことじゃ……集中?」


 朝影はあごに手を当ててしばし考える。


(確かに、彼の能力に集中は不可欠だけど、でも……)


 どう考えても今頃ショートケーキは廃棄されているだろう。だが、集中力が上がると言うのなら、新しいものを買いにいくという手もあるわけだ。

 彼女は葛藤した。

 数十秒考えた末、彼女が出した結論は。


「分かったわよ。でも、コルンに戻ってる暇は無いわ。近場で新しいのを買うわよ」


 これで特訓がスムーズに行くのなら、それはそれで良い事だ(時間のロスはあるだろうが)。それに、少しばかり体を休める必要性もある。

 と、いうわけで。

 2人はスイーツを求めて、カップルの蔓延る大通りへと歩を進めるのであった!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
新作投稿開始しました→「風と歌と勝利のΔ(ラブ・トライアングル)
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ